スタンドの天板部
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Mk1の裏面
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ベタ置きから3点支持になり劇的な変化をもたらした
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臼井氏に確認すると、実はスタンドを改良したのだという。一番の違いは天板の3つの突起である。スピーカー側にも3点のウケが見えるが、これで以前のベタ置きに比べ、支点が明確になってサウンドにより実体感やリアルさが加わるということか。ともかく変化は劇的だ。ではダクタイル鋳鉄はどこに使用しているかといえば、この天板と底板である。
支柱については異種金属という配慮からだろう、ここは通常のスチール材を採用しているが、内部に詰めた充填材に隠されたノウハウがあった。オリビンサンドという日高産の火山岩の一種で、これを細かく砕いたものを充填しているのだが、実は鋳造の砂型用に使っていた。何せ鋳造ならお手のものである。使い慣れた素材で、しかも音質向上に効果があるとなれば一石ニ鳥というわけだ。
ここで手持ちの木のスタンドを使って聴き比べたが勝負にならない。ウッドはどうも輪郭に甘さが出て、持ち前のクリアーな透明さが薄れる。ボーカルの口元も大きくなる印象なのだ。やはりMk1の素姓を生かすなら、キャストロンのオリジナル品を奨める。私が気に入ったのは、リジッド系のスタンドでありながら、実に開放的な、溌剌としたサウンドステージが得られるからで、PMCからも引き合いがきているとか。今後オーディオマニアの話題になるのは間違いない。カラーはMk1と同じく4色を用意。この美しいウレタン塗装の高級スタンドが一般向けにも販売されるとは嬉しい配慮だ。天板などのサイズ、形状の違うものが用意される。
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