■コンテンツ保護機能の搭載で一躍メジャーに
iVDRを一躍メジャーシーンに引き上げたのがコンテンツ保護機能SAFIAを搭載した「iVDR-S」タイプの登場。この「S」はSecureの略だ。iVDR-Sは日立のテレビ“Wooo”に搭載され、著作権保護されたデジタル放送コンテンツを内蔵ハードディスクからiVカセットにダビングすることができる。もちろん、iVDR-Sカセットにダイレクトに録画することもできる。
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マクセルのiVDR-Sメディア「M-VDRS500G.C」 |
ちなみに日立ではなじみやすいようにWoooでのiVDR-S対応について「iVポケット搭載」と呼んでいる。そして、現在ではWoooのすべての機種にこのiVポケットが搭載されている。
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日立“Wooo”「P50-XP05」 |
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本体側面などにiVDR用のスロットを備えている |
ラインナップのなかでもスタイリッシュさを売り物にした「UTシリーズ」では、iVポケットを搭載しながら、その奥行きはわずか3.9cmに過ぎない。一般のテレビと大差ないサイズを実現しているのはiVDR-Sが小型な2.5インチハードディスクを搭載しているおかげもある。
■レコーダー/プレーヤー/PCアダプター…広がり続けるiVワールド さらに、マクセルと三洋電機からはiVDR-S対応レコーダーも登場した。両者は色違いで基本的な性能は変わらないが、マクセル製が黒で三洋電機製が白になる。DVDやブルーレイのような光学ドライブは搭載しないし、ハードディスクも内蔵しないというもので、iVカセットにダイレクトに録画し、容量がいっぱいになったかカセットを取り替えればいいというコンセプトの製品だ。
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マクセルのレコーダー「VDR-R1000」 |
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三洋電機「IVR-S100M」。こちらは“repoch”という名称も付いている |
iVレコーダーは電源を入れてから画面が表示されるまでの時間はレコーダーとしては最速レベルであり、デジタルチューナーとしても活用できそうなほどだ。事実、アナログ出力も搭載しているため、アナログテレビに接続してチューナー代わりに使うのもいいだろう。また、現在ではアクトビラ ビデオ・フルにも対応し、NHKオンデマンドなどのストリーミングコンテンツを視聴することもできる。
また、マクセルとアイ・オー・データ機器からは、プレーヤーの「iV プレーヤー」が発売された。このプレーヤーは映像出力端子として、HDMI、D端子、S端子、コンポジットを搭載しているため、様々なテレビに接続しやすい。また、プレーヤー本体が小型なので、持ち運んでテレビに接続してiVカセットを再生するというような用途にも使いやすい。さらにUSB接続でPCと接続し、リムーバブルハードディスクとして使うこともできる。
そして、最近ではiVカセットを挿して録画コンテンツを再生できるUSB接続のパソコン用iVDR-Sアダプタ「RHDM-US/EX」がアイ・オー・データ機器からリリースされた。実はこのアダプタを使うとアイ・オー・データ製の地デジチューナーで録画したタイトルをiVカセットにダビングすることができ、それをWoooなどで視聴できるという優れものだ。しかも、価格が実売4000円程度とリーズナブルなのがすばらしい。
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RHDM-US/EX |
当初はWoooのなかで完結していたiVワールドだが、他社製テレビでも使えるiVレコーダー、そして、iVカセットを再生できるiVプレイヤー、パソコンで再生できるアダプタの登場などにより、多くのユーザーにとって身近な存在となっているのだ。
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