まず音楽CDを作る

パソコンでのCDづくりは簡単だ。ぜひやってみよう

CDからMP3やWMAの音楽データを作るためにはパソコンを使う必要がある。そのためかどうか、この変換作業、難しいと思っている人が意外と多いようだが、実際にやってみるとあっけないほど簡単だ。特にWMAの場合はWindowsの標準ソフトを使って作成できるので、新たな投資もいらない。CDからの変換は初めてという圧縮オーディオのビギナーでも、いますぐ手軽に挑戦できるので、ぜひ試して欲しい。


WMAファイルを作ってCD-Rに書き込む  キーワード

まずWindows Media Player(WMP)をインストールしておこう

まずWMAファイルを作る手順を説明しよう。最初に、手持ちのWindowsパソコンに最新のWindows Media Player(WMP)がインストールされているかどうか、確認しよう。ヘルプメニューのバージョン情報で表示されるバージョンが7以降なら問題ないが、それ以前のバージョンの場合は、
http://www.microsoft.com/japan/windows/windowsmedia/default.asp からダウンロードし、インストールしておこう。なお、マックユーザーの場合は英語版が利用できるので、ぜひインストールしてみよう。

WMPで音楽CDのデータをWMAファイルに変換、CD-Rに書き込む

操作はとても簡単。CD-R/RWドライブをつないだパソコンを用意したら、まず、ドライブに音楽CDを入れ、CDオーディオのアイコンをクリックし、「音楽のコピー」を選ぶ。オプションメニューであらかじめ設定した転送レートで、すぐにコピーが始まる。コピーが終了したらコピー済みのトラックをメディアライブラリにいったん登録して再生リストを作る必要があるが、この手順も一度体験すればすぐに覚えてしまう。その後はファイルメニューから「CDにコピー」を選択するだけでCD-Rへのコピーがスタートする。

WMPのメイン画面(左写真)。ドライブに音楽CDを挿入、左側の「CDオーディオ」アイコンをクリックすると、CDの曲名などのデータが読み込まれる。いよいよ音楽CDデータをWMAでパソコンにコピーするのだが、転送レートはオプション画面(右写真)で設定。128kbpsがお薦めだ。

パソコンへのコピーが終了したらコピー済みのトラックをメディアライブラリに登録して再生リストを作る必要がある。「メディアライブラリ」アイコンをクリック、「新しい再生リスト」でリスト名を登録しよう(写真左)。その後はファイルメニューから「CDにコピー」を選択するだけでCD-Rへのコピーがスタートする(写真右)。

※ここに注意

パソコンに、WMPとともにWMP以外のCD-R作成ソフトがインストールされている場合など、CD-Rへのコピーが正常に動作しないことがある。その場合、CD-Rへの書き込みはWMPではなく、専用CD-R作成ソフトを使おう。外付けのCD-R/RWドライブを購入すると作成ソフトが付属しているので、それをそのまま使えばいいだろう。

CD-R作成ソフト「WinCDR 6.0」のメイン画面。WMPでCD-Rへの書き込みが正常に動作しないときは、このようなCD-R作成ソフトを使おう。

 

MP3ファイルを作ってCD-Rに書き込む  キーワード

MP3ファイル作成は市販のソフトを使って。手順はほぼ同じ

MP3ファイルの場合は、WMAを使って作成することはできないので、市販のMP3ソフトを使用する。今回はTDKのMP3 AUDIO MAGICを使ったが、フリーウェアで出回っているソフトでもまったく問題ない。手順はWMAの場合とほぼ同じ。CDの音楽データをMP3に変換してハードディスクに保存し、そのデータをまとめてCD-Rに記録する。変換を行う前に転送レートを128kbpsに設定しておくと、最適な音質で楽しむことができる。

TDKのMP3 AUDIO MAGICのメイン画面。MP3ファイルの場合は、このような市販のMP3ソフトやフリーウェアを使用しよう。

 

MP3ファイルのコピー、書き込み手順はWMAの場合とほぼ同じ。「書き込み設定」で書き込みの速度を設定(左写真)、「音楽CDの作成」で書き込みを開始する(右写真)。

知っておくと便利なこと

WMAやMP3への変換、CD-Rへの書き込みにかかる時間は?

WMAやMP3に変換する際に必要な時間は、データの内容やビットレートによって変わってくるが、ほとんどの場合、実際の演奏時間の数分の1で完了する。CD1枚をまるごと変換しても10数分で終わるので、MDにダビングするよりも手軽で便利だ。CD-Rに書き込む時間も2倍速、4倍速など高速記録モードが使えるので、時間の節約になる。ただし、パソコンやドライブの組み合わせによっては高速で書き込みを行うと失敗する場合もある。その場合は2倍速程度にとどめておくと成功する確率が高い。

WMAやMP3データは、曲名などテキストデータも書き込める

WMAやMP3データは、曲名などテキストデータも同時に管理でき、その内容をCD-Rに書き込むことができる。CDからコピーする場合は、インターネットのデータベースに接続してCDの曲名データを自動取得しておくと便利だ。WMPや市販のMP3ソフトのほとんどは、ソフト上からデータベース(CDDBのサイト キーワード)にリンクしている。

※ここに注意

その曲名データをそのままファイル名にすると、CD-Rに書き込む際にデータが並べ替えられ、元のデータと曲順が異なってしまうことがある。これを防ぐには、曲名の冒頭に、01,02?など連続した数字を加えておく。これなら書き込み時に数字の順番どおりの曲順で書き込まれるので、再生時の順番もコントロールすることができる。


非圧縮の音楽CDデータをCD-Rに書き込む

圧縮していない音楽CDデータもパソコンでCD-Rに記録

非圧縮の音楽CDデータをCD-Rに記録するのも、WMPまたはそれ以外のCD-R作成ソフトが使える。音楽CDからWAV形式へのコピー機能を使えば、MP3やWMAよりもさらに手軽にCD-Rに録音することができるはずだ。ちなみに、オーディオ用CDレコーダーを使用すれば、MDに録音するのと同じ感覚でオーディオCDを作成することができる。このような方法で作ったCD-Rは、パソコンやMP727はもちろん、普通のCDプレーヤーでもそのまま再生することができる。

以上のように、自分だけのCD-Rを簡単に作成することができる。ただし、作成したCD-Rは必ずセッションクローズまたはファイナライズしておこう。MP727で正しく再生できないこともあるからだ。さて、こうしてできあがったCD-RをMP727でさっそく再生、「作ったCDを聴く、使い勝手を試す」の項目にまとめてみた。ぜひ読んでみてほしい。