高画質を実現する鍵とは何だろう。良い液晶パネルと良い映像エンジンを使えば良いのだろうか? 答えはノーだ。確かに、良い液晶パネルと良い映像エンジンを寄せ集めれば、ある程度の画質は実現できるだろうが、そこからブレークスルーは生まれない。
自作パソコンに例えてみよう。必要な部品を組み合わせれば、誰でもパソコンが作れてしまう。部品の組み合わせに多少のノウハウがあれば、限られた予算でより高性能を引き出せると自信を持っているマニアもいるだろう。だが、部品を集めてパソコンを作ったということは、全く同じものを他の誰かが作れるということを意味する。そこから全く新しい価値が生み出されることはない。
バックライトを持つ液晶テレビの映像は、光源、映像を表示するパネル、光源とパネルを制御する技術の集大成であり、高画質化、低消費電力化でブレークスルーを成し遂げるには、全体を俯瞰し、個々のコンポーネントの強み、弱み、限界を知った上で磨き上げ、最適なバランスを見いだす能力が必要だ。これが最終的な画質の差となって現れるのだ。LED、液晶パネル、映像エンジンの全てを一から手がけるシャープはこの能力を備えており、それはLED AQUOSでも存分に発揮されている。一つ一つの技術と、その関連性について見ていこう。
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