では今回、シャープがあえて「LED AQUOS」という名称を打ち出したのはなぜか。そこには「液晶テレビ」を超越し、「LEDテレビ」を名乗るにふさわしい理由と覚悟がある。2009年11月から発売されるLED AQUOS「LXシリーズ」を、次のステージに向けた布石として大いに注目したい。
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“LED AQUOS”LX1ライン |
いまから約10年前、テレビと言えばブラウン管が当たり前の時代に、シャープはブラウン管テレビの生産完全終了と、液晶テレビへのシフトを発表した。当時は多くの人がその実現性を疑ったものだし、反論さえあったほどだが、今の液晶テレビの隆盛ぶりをみれば、その先見の明と技術革新による実行力が確かなものだったことに気づかされる。
ブラウン管から始まったテレビの歴史は、液晶の登場で大きく変わった。薄型化や大画面化はもちろん、消費電力の大幅な削減など、ブラウン管の延長では超えられない限界を、液晶という新しい表示デバイスを用いる事で突破したのだ。
そして今、液晶テレビAQUOSはLED AQUOSへ進化する。シャープはテレビのバックライトを蛍光管からLEDにシフトさせることを明言した。テレビを液晶に置き換えた実績を持つシャープだけに、その意図や意義を知る事は、テレビの未来を推し量る上で重要と言えるだろう。
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