新製品批評
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ノーソレックスゴムを採用したインシュレーター「THI-500」、「THI-304」、「THI-425」(左から)。

 


振動や共振歪みを吸収する、新開発の特殊制振ゴム(ハナネイト)を採用した、『ウルティマ・ターンテーブルマット(THT-291)』。

 


東京防音では同社の製品をインターネットでも販売している。オーディオ用チューンナップ製品はもちろんのこと、楽器用の防音製品やカーオーディオ、さらには日常製品で役立つ様々な防音製品まで幅広く取り扱っている。オーディオルームのクオリティアップに役立つ製品がきっと見つかるはずだ。

東京防音(株)のショッピングサイト
http://www.tokyo-bouon.co.jp/

東京防音ブランドの魅力を探る

室内音響とか防音といったことに注意を払ったことのある人ならば、一度や二度は東京防音の名前を聞いたことがあるに違いない。音響に限らず防音のスペシャリストとして、広く知られてきた企業である。オーディオ製品に限らず、むしろそれ以上にマンションなどの防音工事や楽器用の防振アクセサリーなど幅広く事業を展開している。機材だけでなく設計や工事のノウハウも備えているところが専門企業としての強みである。

近年ではインターネットを通じての製品販売にも積極的に携わるなど、精力的な事業展開を図っている。ここではその東京防音が特にオーディオ・ルーム用として開発した製品にスポットを当ててみたい。

GACシリーズには東京防音の全ノウハウが活かされている

東京防音では様々なアクセサリーを開発している。床や壁面の吸音材や防磁シート、インシュレーターや防振マットなど多種多様だが、ここではとてもその全てに目を遣る余裕はない。そこで室内音響との関連で特に注目したいのが、GACシリーズである。

吸音材にも色々な素材があるが、オーディオによく使われてきたのがグラスウールである。バランスの取れた吸音特性に加えて価格も手頃で、スピーカー内の吸音材としても知られている。密度や厚みを変えることで特性をコントロールすることができ、この辺りもノウハウのひとつと言っていい。

吸音材といっても完全に音を吸収してしまうわけではなく、ある程度は吸い取られずに反射される部分も残る。それが吸音材の「音色」ということになるわけだが、その点でもグラスウールは特別なくせを持たず、使いやすい素材と言える。

GACシリーズはこのグラスウールを色々な形状や厚みにアレンジして整形し、表面には特殊な不織布を張っている。この布の材質によっても当然音が変わるわけである。現在5種類が用意されているが、それぞれ少しずつ特性も違っている。ここではそのうち4モデルについて実際に試聴してみた。