新製品批評
Phile-web >> 製品批評 >> TH-AE200 / TH-AE300 >> 「200」と「300」、どちらを選べば正解?


手軽に高画質を楽しむなら200、滑らかな映像の質感を楽しむなら300

上がTH-AE200、下がTH-AE300。両機の外観はほとんど変わらない(写真はクリックで拡大)

「TH-AE200」は本体希望小売価格24万円、「TH-AE300」は32万円。その価格差は8万円である。AE300の性能と付加機能がこの差額に見合うかどうかを判断して機種を選べばよい。

本体前面のパネルがミラー仕上げかそうでないかという微妙な違いはあるが、両機の外観はほとんど変わらない。大きさや重さ、消費電力まで同じである。

両機の決定的な差は液晶パネルの解像度にある。AE200は858×484画素、AE300は960×540画素。わずかな差に思えるかも知れないが、実際の画像を見るとその差は一目瞭然だ。また、AE300には画素間のラインを目立たなくする新技術「SmoothScreen」が搭載され、これも画質の向上に大きく寄与している。ちなみに、輝度はAE200が700ANSIルーメン、AE300が800ANSIルーメン。コントラスト比はAE200が700対1、AE300が800対1となっている。


TH-AE300では黒レベル/白レベル調整のほか、色温度の細かな調整も行える(写真はクリックで拡大)
 
TH-AE300は縦方向だけでなく横方向の台形補正も行うことができ、設置の自由度を高めている(写真はクリックで拡大)

また、AE300は黒レベルと白レベルをそれぞれ7段階で調整でき、さらには±3000度の範囲で自由に変更できる色温度の微調整機能まで備えるなど、豊富なイコライジング機能が装備されていることに注目すべきだ。松下電器では、6つの映像モード、7段階の白レベル、同じく7段階の黒レベルを掛け合わせ、約300通りの調整がイコライジング可能であると、その性能をアピールしている。

さらに、台形補正機能もAE200では縦方向のみだが、AE300では横方向の補正も同時に行える。補正を行えば画質は少々劣化するが、本体の設置場所を確保しづらい場合には重宝するだろう。

内部の映像処理回路にも違いが見られる。AE300には映像ソースに応じたプログレッシブ処理を行う「デジタルシネマリアリティー」、映像の多重映りを低減する「新ノイズリダクション」、映像ノイズや色滲みを抑える「3次元Y/C分回路」などを搭載。これらの技術は同社がテレビ事業で培ったもので、その実力は折り紙付きだ。入力した映像を表示デバイスへ届ける前に綺麗にするもので、高画質化に大きく貢献する。

接続端子では、DVI-D端子はAE300にのみ搭載されている。PCとの接続をより高画質に行いたい場合は、AE300を選択するのがベターだ。

ここまでAE300のメリットを挙げてきたが、もちろん、AE200も大きな魅力を持っている。定評のあるAE100の画質をさらにリファインし、エントリーモデルとしては最高レベルの高画質を実現した。さらに、使い勝手や静音性も大幅に向上している。

より安価に高画質を実現したいならAE200を、なめらかな映像の質感と多彩な機能を使いたいならAE300を選択しよう。


TH-AE200/300の主要機能を比較する
項目
TH-AE200
TH-AE300
液晶パネル解像度
858×484画素
960×540画素
輝度
700ANSIルーメン
800ANSIルーメン
コントラスト比
700対1
800対1
SmoothScreen
-
映像モード
6種類
6種類
黒レベル調整
-
白レベル調整
-
プリセットされた色温度選択
色温度の微調整
-
デジタルシネマリアリティー
-
新ノイズリダクション
-
3次元Y/C分離回路
-
横方向台形補正
-

【パナソニックホームページ】
http://www.panasonic.co.jp

【パナソニック 液晶プロジェクター紹介サイト】
http://www.panasonic.co.jp/products/tv/products/projector/

【「TH-AE200」「TH-AE300」プレスリリース】
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn020910-1/jn020910-1.html