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背面の美しさは今までのテレビにはない上質さを醸し出す。凹凸をそぎ落としたスリムでフラットなデザイン |
モニターの薄さを際立たせているのが、背面を含む360度あらゆる方向まで意識されたデザインの秀逸さである。背面までデザインされたディスプレイというのはこれまでほとんど例がなく、放熱孔や入力端子部が無造作に並んでいるのが普通の状態だ。UTシリーズは背面にも光沢仕上げを施したうえに、誇らしげにWoooのロゴがプリントされている。放熱は下端と上端の僅かな開口部を利用し、下から上に熱を逃がすことで対応し、ファンレス構造にこだわった。
レイアウトフリーというコンセプトを実現するためには、どんな場所に設置したときにも周囲の空間と違和感なく溶け込む柔軟性が求められる。背面を美しく仕上げることもその重要な要素の一つだが、外見の美しさにこだわることも肝心なポイントである。そのための工夫を実際に見てみることにしよう。
パネル周囲はクリアパネルと光沢塗装部を前後に組み合わせることによって奥行きと立体感を演出しているが、このデザインモチーフは香水瓶からヒントを得ているという。硬いエッジをなくしていることと、この深みの表現が、これまでのテレビとは一線を画す美しさを生んでいると思う。限定色として用意されるブルーやレッドの質感の高さも際立っているので、機会があればぜひ実機に接することをお勧めしたい。
驚異的な薄さを実現した技術のなかで特に注目すべきは電源モジュールの小型化である。蛍光管を使用するバックライト機構と電源をこの厚みのなかに組み込むのは至難の業と想像するが、実際に設計陣が最も苦労したのもこの部分だという。既存の電源モジュールでは当然ながら対応できないので、パーツのレベルから新規に開発し、複数の特許を申請中と聞く。技術のブレークスルーなしに超薄型テレビの製品化を実現するのは困難という事実を証明する好例といえよう。
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【狭スペースファンレス冷却構造】大型サーバで培った放熱技術など日立の技術力が結集。下から上へ空気がスムーズに流れることで冷却する。開口部は下部と上部のみで、壁掛け時にも背面に熱が伝わりにくい |
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【薄型液晶モジュール】通常、パネルと蛍光管の距離を短くするとムラが生じてしまうが、新方式の拡散板の採用で、パネルと蛍光管の距離を縮めることに成功。これにより従来比約1/2の薄さを実現した |
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