Twitterで話題の注目トピック
「ライブ用耳栓」って何が違う? メーカーごとの音質傾向は? 特徴を徹底解説!
そして記事では実際のライブ会場クラスとなる “90dB超” の音圧音量の下で製品ごとの遮音傾向をテスト。
・Crescendo - Music→「音圧低減効果は控えめだが、音楽のバランスはほぼ完全にキープ」
・Loop - Experience→「高域は少し削れるが、十分な音圧低減が得られる」
・Victor - EP-S433→「高域は大きく削れるが、低域もしっかり遮音し音圧低減効果は最も高い」
…と、違いをレポートしてくれている。
■聴こえ方を調整できるタイプなども
AZLAブランドからは、2通りの聴こえ方を切り替えられる「POM1000」という製品も販売中。独自機構により、密閉モード/開放モードの2つの遮音モードを切り替えることができるモデルで、密閉モードは最大-35dB(2 - 3kHz)の高い遮音性を実現し、特に高周波など微細な音まで軽減。もう一方の開放モードはコンサートホールなどの環境を想定したもので、より自然な聴こえ方を追求。エアーホールにより空気循環を行うことで、耳の蒸れや湿気も軽減できるという。
こちらの製品もファイルウェブでは高橋氏によるレビュー記事を掲載。クローズドモードでは90dB超の爆音が『音圧的には「少し物足りないかな?」というくらいになった』、オープンモードでは『クローズドと比べて音圧減衰効果は少し落ちるが、代わりにエッジの鋭さやアタックの明確さ、音色の輝きや空間表現といった要素の損失は明らかに少ない』とレポート。『普段はオープン状態で常備しておき、現場で鳴り始めた音が超爆音だったらクローズドに切り替え。そんな使い方がよさそうだ』などと紹介している。
そのほかのメーカーでも、例えばプロミュージシャンが使うイヤーモニター制作などを行うFitEarが、「SAFE LISTENING Live! ライブ用イヤープラグ」を展開中。こちらは左右が有線でつながっているタイプなので、外した際に首に掛けておける。
なお、FitEarが提唱する「SAFE LISTENING Live!」思想には他社も共鳴。Hi-Unitブランドから、バンド「凛として時雨」のドラマーで大のイヤホンマニアでもあるピエール中野氏が関わった「FIT200DQPN」が展開されるなどしていた(※ドン・キホーテの一部店舗での数量限定販売だったので、残念ながらおそらく現在は入手困難だと思われる)。
また、米国や欧州を中心に各国の労働安全衛生制度で求められる聴覚保護デバイスの研究開発から製造販売などのOEM/ODM事業を行なう、ZORSOY社のブランド「Rooth C&P」による「SP Slide」というイヤープラグも日本で販売中。ボリュームスライダー機構の採用により、遮音性の調整レベルを任意で選択することができるという製品だ。
左右完全ワイヤレスタイプの製品だが、付属ケーブルで左右をつなぐこと可能。なお、前述のAZLA「POM1000」も同様のケーブルが付属する。
さらに、earasers(イヤーレーサー)など、そのほかにも様々なブランドがイヤープラグを展開中。時代を遡れば、世界的なシンバルメーカーの“Zildjian(ジルジャン)”が開発したイヤープラグが販売されていたことなどもある。今回を機に、音楽用イヤープラグがもっといろいろな人に認知され、聴覚を保護しつつ音楽を楽しむ文化が広がってくれればと思う。