公開日 2010/07/07 10:19
スペック、高精度PWMスイッチングデバイス搭載のデジタルプリメインアンプ「RSA-F1」を発売
木製素材と鋼板のハイブリッドシャーシを採用
スペック(株)は、高精度PWMスイッチングデバイスを採用したデジタルプリメインアンプ「RSA-F1」を9月中旬に発売する。価格は税込で1,239,000円。
今年の1月に誕生したオーディオブランド「SPEC(スペック)」は、スピーカー用音質向上アクセサリー“ミュージックDD”「RSP-101」を3月に発売(関連ニュース)。今回、「真空管アンプの“自然で美しい音色”と、半導体アンプの“駆動力”を兼備した」という、ブランド初のデジタルプリメインアンプを発売する。
本機はPWM(パルス幅変調)方式を基幹としたデジタルアンプを搭載する。パワー段には新開発の「パワーMOS FET」を採用し、ノイズの発生を抑えた高精度なスイッチングを実現している。ドライバー段には高耐圧で、優れた時間軸制御を可能にしたドライバーICを採用し、パワー段のMOS FETの特長を最大限に引き出す構造としている。これらの構成により、高域は従来のデジタルアンプよりもノイズ感を大きく改善するとともに、中低域は高いドライブ能力による良好なダンピング特性を実現。低能率のスピーカーでもダイナミックな再生を可能にしているという。
電源部は最大出力時の利用効率96%という高能率を実現。デジタルアンプの技術を活かすため、シンプルかつ最小のパーツによるアナログ電源とコンデンサーインプット型のブリッジ整流による±電源を採用している。
トランス部には大容量の「Rコアトランス」を搭載。不要な漏洩磁束が極小であり、かつ瞬間的な大電流に対する優れた応答性能の高さを特徴とし、ハイスピードで立ち上がりに優れたサウンドを実現している。
整流器には業務用電力変換機器などに採用実績を広げつつある、最新の高耐圧・大電流用「ウルトラファースト・ソフトリカバリー・ダイオード」を採用。音質に悪影響を及ぼすダイオードの整流ノイズを最小限に抑え、クリーンで全帯域に渡ってパワフルなサウンドを獲得させている。
電源部のコンデンサーは、国内ケミコンメーカーとの共同開発によるオーディオ専用の電解コンデンサーを採用。中高域のESR(等価直流抵抗)のさらなる改善を図るため、高耐圧の信号用にハイグレードなコンデンサーを並列接続することで、中高域から超低域に渡って均整の取れた滑らかなサウンドにチューニングを行っているという。
ローパスフィルターのコンデンサーは徹底した試聴を繰り返し、高周波特性と対環境信頼性に優れ、聴感にもやさしい自然素材に近いコンデンサーが採用されている。これらのコンデンサーは、かつての真空管全盛期にメインパーツとして親しまれていたものだが、現在は入手の困難になりつつあった。同社では本機へ搭載するにあたって、米国の航空宇宙産業を支える部品メーカーにカスタムでパーツの製造を依頼することで、MIL規格、RoHS対応の特注パーツを確保した。
ボディの筺体にはベースシャーシにスプルース材を、インシュレーターにはカエデ材がそれぞれ採用された。スプルース材は、ヴァイオリンやチェロ、ギターなど弦楽器の甲板やピアノの響板に用いられてきた木材であり、振動の伝達スピードの速さと適度な減衰性を併せ持つ特徴や、その響きの良さに定評がある。本機ではオーストリア産のヨーロピアン・スプルースによるソリッド積層パネルをアンダーベースとして用い、高剛性の鋼板シャーシとのハイブリッド構成としたことで、豊かな響きを持つ“楽器のようなオーディオアンプ”という商品コンセプトを具現化している。
本体は3点のインシュレーターによって支持される構造とし、それぞれのインシュレーター部には国産のイタヤカエデの無垢材を使用している。スプルース材の響きをより自然なトーンに整える効果ももたらしているという。
その他、パワースイッチは航空機にも用いられるロック機構付きの高信頼パーツを採用。セレクターやボリュームにもアルミ材を用い、高い質感を持たせている。またスピーカー端子は無垢の純銅を採用するなど、高音質化にこだわったパーツを各所に用いている。
【問い合わせ先】
スペック(株)
TEL/03-6272-6011
今年の1月に誕生したオーディオブランド「SPEC(スペック)」は、スピーカー用音質向上アクセサリー“ミュージックDD”「RSP-101」を3月に発売(関連ニュース)。今回、「真空管アンプの“自然で美しい音色”と、半導体アンプの“駆動力”を兼備した」という、ブランド初のデジタルプリメインアンプを発売する。
本機はPWM(パルス幅変調)方式を基幹としたデジタルアンプを搭載する。パワー段には新開発の「パワーMOS FET」を採用し、ノイズの発生を抑えた高精度なスイッチングを実現している。ドライバー段には高耐圧で、優れた時間軸制御を可能にしたドライバーICを採用し、パワー段のMOS FETの特長を最大限に引き出す構造としている。これらの構成により、高域は従来のデジタルアンプよりもノイズ感を大きく改善するとともに、中低域は高いドライブ能力による良好なダンピング特性を実現。低能率のスピーカーでもダイナミックな再生を可能にしているという。
電源部は最大出力時の利用効率96%という高能率を実現。デジタルアンプの技術を活かすため、シンプルかつ最小のパーツによるアナログ電源とコンデンサーインプット型のブリッジ整流による±電源を採用している。
トランス部には大容量の「Rコアトランス」を搭載。不要な漏洩磁束が極小であり、かつ瞬間的な大電流に対する優れた応答性能の高さを特徴とし、ハイスピードで立ち上がりに優れたサウンドを実現している。
整流器には業務用電力変換機器などに採用実績を広げつつある、最新の高耐圧・大電流用「ウルトラファースト・ソフトリカバリー・ダイオード」を採用。音質に悪影響を及ぼすダイオードの整流ノイズを最小限に抑え、クリーンで全帯域に渡ってパワフルなサウンドを獲得させている。
電源部のコンデンサーは、国内ケミコンメーカーとの共同開発によるオーディオ専用の電解コンデンサーを採用。中高域のESR(等価直流抵抗)のさらなる改善を図るため、高耐圧の信号用にハイグレードなコンデンサーを並列接続することで、中高域から超低域に渡って均整の取れた滑らかなサウンドにチューニングを行っているという。
ローパスフィルターのコンデンサーは徹底した試聴を繰り返し、高周波特性と対環境信頼性に優れ、聴感にもやさしい自然素材に近いコンデンサーが採用されている。これらのコンデンサーは、かつての真空管全盛期にメインパーツとして親しまれていたものだが、現在は入手の困難になりつつあった。同社では本機へ搭載するにあたって、米国の航空宇宙産業を支える部品メーカーにカスタムでパーツの製造を依頼することで、MIL規格、RoHS対応の特注パーツを確保した。
ボディの筺体にはベースシャーシにスプルース材を、インシュレーターにはカエデ材がそれぞれ採用された。スプルース材は、ヴァイオリンやチェロ、ギターなど弦楽器の甲板やピアノの響板に用いられてきた木材であり、振動の伝達スピードの速さと適度な減衰性を併せ持つ特徴や、その響きの良さに定評がある。本機ではオーストリア産のヨーロピアン・スプルースによるソリッド積層パネルをアンダーベースとして用い、高剛性の鋼板シャーシとのハイブリッド構成としたことで、豊かな響きを持つ“楽器のようなオーディオアンプ”という商品コンセプトを具現化している。
本体は3点のインシュレーターによって支持される構造とし、それぞれのインシュレーター部には国産のイタヤカエデの無垢材を使用している。スプルース材の響きをより自然なトーンに整える効果ももたらしているという。
その他、パワースイッチは航空機にも用いられるロック機構付きの高信頼パーツを採用。セレクターやボリュームにもアルミ材を用い、高い質感を持たせている。またスピーカー端子は無垢の純銅を採用するなど、高音質化にこだわったパーツを各所に用いている。
【問い合わせ先】
スペック(株)
TEL/03-6272-6011
関連リンク
- ジャンルプリメインアンプ
- ブランドSPEC
- 型番RSA-F1
- 発売日2010年9月中旬
- 価格¥1,239,000(税込)
【SPEC】●最大出力:60W×2(8Ω)、120W×2(4Ω) ●周波数特性:10Hz〜20kHz(±1dB 6Ω 1W) ●高調波歪率:0.02%(1KHz、80%負荷) ●入力端子:XLR×1、RCA×3 ●スピーカー端子:1系統 ●外形寸法:450W×130H×422Dmm ●質量:22kg