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公開日 2015/02/20 18:04

<白熱レポート>アニソンを使ったダンスバトル、ついにファイナルへ!− 全国予選が終了

リアルアキバボーイズの「アキバ×ストリート」
アニソンオーディオ編集部 押野由宇
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先日、東京予選の様子をレポートした、アニソンをバックにダンサーが熱いパフォーマンスを繰り広げるアニソン・オンリー・ダンス・バトルイベント「アキバ×ストリート」。アニソンとダンスの親和性に注目し、業界のパイオニアとして世界的に活動するダンスユニットRAB(リアルアキバボーイズ)がプロデュースする「アキバ×ストリート」だが、全国で行われた予選の結果が編集部に伝えられたのでご紹介したい。



アキバ×ストリート公式ホームページ


編集部としても全国各地についていくことは流石にかなわず、いつもと変わらず秋葉原の自社に出勤し座ったデスクで受け取ったその内容は、全国で展開された数々のドラマを存分に感じさせるものだった。早速だが、以下RABによるコメントつきでその模様を一挙に紹介したい。
*ここからの各予選についての解説は、RAB様より頂戴した内容となります。

【大阪予選】
2015年1月24日(土)、 2つ目となる大阪予選が開催。全60人弱のエントリーパフォーマーたちは、全体的にダンスとしての実力の高さを見せつける者が多く、実力拮抗のバトルが数多く展開された。

そんな中にも、大阪という土地柄なのか、表現、表情が豊かなアウトプットを見せてくれるバトルが多い。中でもベスト8戦で巻き起こった『四月は君の嘘』OP「光るなら」で展開されたバトルでは、両者および応援をしている仲間らも共に同じ振りを踊り、ショータイムなのか!? とも思わせる突発的なシーンも生まれ、アニソンダンスバトルならではとも言える謎の感動空間も生まれた。

決勝戦、迎えたのは大阪のアニメ好きヲタクダンスチーム ANISPECT FAMILYのsyu-G justice vs かーねるという一戦! 軍配が上がったのは、syu-G justiceであったが、実に僅差とも言える接戦であり、共に決勝戦プレイされた『TIGER & BUNNY』OP「オリオンをなぞる」、『ご注文はうさぎですか?』OP「Daydream Cafe」の世界観を見事に表現しあったベストバトルであった! 互いに心ぴょんぴょんしあった仲間同士、勝敗決したあとは固く抱き合い、何かを分かち合っている光景が実に印象的であった!




大阪予選を勝ち抜いたのはsyu-G justice(ANISPECT FAMILY)

【福岡予選】
2015年1月25日(日)、大阪予選の翌日に開催された予選3つ目、福岡予選。大阪予選に引き続き全60人弱のエントリーパフォーマーたちが集結。前日の大阪に参戦した数名のダンサーは敗戦の悔やしさからか、本気で福岡予選を勝ち取るために大阪からの急遽参戦の名乗りをあげ、九州全域からのパフォーマーもあわせての参加となった。

この「アキバ×ストリート」では、パフォーマーをジャッジする際にあらかじめ5つの審査基準項目が記載されているが、その中に特殊項目、『そして、伝説へ』というコンテンツがある。まさにその名の通り技術を超越した瞬間を生み出すことができたならば、理由の如何に関わらず勝利することができる! というこのイベントならではのルール。
しかし、やはり中々それほどの衝撃を与える事象は起きない。現に東京予選、大阪予選では巻き起こらなかったのだが、今大会初の『そして、伝説へ』を生み出したパフォーマーが現れた! その名も「Mr MK・MAJIOTU」!

トーナメント予選では、『人類は衰退しました』OP「リアルワールド」をフルコーラス踊りきり会場を今日一番とも言える熱狂の渦に巻き込み、激戦サークルを一番ノリで勝ち上がる。トーナメント初戦は『ラブライブ!』よりμ'sの2ndシングル「Snow halation」、続くベスト8では『四月は君の嘘』OP「光るなら」を独創性溢れる、でもなんだかワカル、そんな世界を作り出すパフォーマンスを見せ、相対する実力派ダンサーたちを撃破してきた。惜しくもベスト4で負けてしまったが、この日のMVPは会場に来た全ての人が口を揃えて彼だというに違いない!

このMr MK・MAJIOTUをベスト4で打ち砕いたのが、ざかるとP。惜しくも東京予選でベスト8で敗退してしまった彼だが、福岡予選では前回の悔しさをバネに爆発力を見せ続け、決勝まで昇りつめた。決勝戦ではなんと同郷のNicoとの対戦! お互い負けられないといわんばかりの熱いバトルだったが、結果ざかるとPがファイナリストの切符を手に入れた。





福岡予選は同郷対決を制した、ざかるとPがファイナリストに

【名古屋予選】
全国5ヶ所にて開催されてきた予選もはやくも4つ目、名古屋予選が2月7日開催された。今回集結したのは、全50人弱のエントリーパフォーマーたち。4ヵ所目ということもあるのか、これまでの東京・大阪・福岡に参戦したパフォーマー・ダンサーたちがこぞって参戦。他にも愛知以外の県からも、ファイナルへの切符を狙いに来たヲタクたちが勢ぞろいした。

過去の予選にもあったことだが、予選からバトルフィールドが壊れるほど盛り上がる戦いが次々と勃発し、予選の予選にも関わらず終始クライマックスなテンションで進んでいった! ベスト16が出揃ったタイミングでは、ダンススキルという意味では今までで最高レベルの面々が残った。中でも東京・大阪での敗者復活アニメ関連問題筆記テストで最高得点をみせながらベスト4という結果を残す文武両道の漢・KGO(大阪/ANISPECT FAMILY)、ブレイクダンスのバトル日本大会で最高2位の結果を残した経歴を持つB-BOY・ASHITAKA(新潟)、大阪予選では準優勝、福岡予選ではベスト4という好成績を残してきた かーねる(大阪/ANISPECT FAMILY)など、各地方予選で活躍をみせたタレントの姿も。

そんな濃い面々の中、ベスト16で敗退はしてしまったものの、いろんな意味で凄まじい輝きを予選からみせたのはキュアビッチ。「プリキュアが流れたら俺どうなるか、まじわかんねえっす」。そう語った彼にプリキュアが流れることはなかったが、普通に踊れるヒップホップスタイルとリュックから飛び出すグッズの数々、瞬発力で見せる高まり芸、ヲタ芸を武器にバトルもDJタイムも本大会を駆け抜けフロアをロックする存在となったのは間違いない。ジャッジのRABの涼宮あつき曰く、「立ってるだけで存在が面白いwww」と言わしめ、ある意味レジェンド的な立ち位置の片鱗を見せる結果となった。

対して、ダンス的・パフォーマンス的な意味合いで常にフロアを沸かせ続けたのは本大会の優勝を果たした、たける(東京/関東AB-BOYZ)! 東京予選にトライしていた時のエントリーネームは“とける”であったが、優勝への決意表明と共に、今回は本名で参戦。予選〜決勝戦に至るまでアニソンを身体で歌い上げるかのように表現していき、決勝では大阪文武両道の漢・KGOとの接戦を見事に勝ち取り、3月21日の決勝戦への切符を手にしたのであった。





名古屋予選は激戦の末、たける(関東AB-BOYZ)がファイナルへ進む

【北海道予選】
地方予選最後となったのが、2月14日バレンタインデーに開催された北海道予選。「試された大地」北海道でのエントリーは21人と、他の地域に比べ半分以下の人数となったが、そのうち1/4はなんと道外からのエントリー。それも過去の4回の予選にてベスト8以上の結果を残している猛者たちが本州から参戦し、バトルのレベル自体はかなり凝縮された高さを見せることとなった。

本予選は、人数も少なかったこともあり初戦よりフルトーナメントにて行われた! 他地域に比べ、北海道のパフォーマーたちの特徴としては、自分の愛すべきアニメグッズたちの活躍が目立ったことである。時には自分の背中を守ってもらうかのように、いわゆる嫁グッズに見守られながらバトル、ムーヴ中において嫁グッズを伴った踊りを見せるなど。様々な趣向を凝らし、バトルにおける“嫁”への表現をみせていた。時には、バトル中における夫婦喧嘩も発生することもあったが……。

そんな最中、オーディエンスからもベストバトルと高い評価を得たバトルはベスト8で巻き起こった。Mega☆音(東京)vs にく(東京)の対決! 予想だにしなかったであろう『ベルサイユのばら』OP「薔薇は美しく散る」がスピンされ、お互いジャンルを“90年代”と明記する者同士、曲を熟知したパフォーマンスで、まるでお互いのダンスで1つのショーケースを作り上げるかのようなバトルを展開した。結果、勝利を手にしたのはMega☆音であったが、オーディエンスからは今日一番とも言える拍手と感嘆を得た試合であった。

決勝戦は、互いに3回目、4回目の予選参戦で、本大会ファイナルへの熱い思いが溢れんばかりの2人、KGO(大阪/ANISPECT FAMILY)vs ふみろく(熊本)の戦いとなった。バトル直前の決勝にかける意気込みを語る2人の目には、既に涙が溢れ、彼らにとって如何にこのバトルへかける想いが熱いかが、見ているオーディエンスにも伝わった。そんな彼らに相まって、決勝の2ムーブにチョイスされたのは『化物語』ED「君の知らない物語」、『四月は君の嘘』OP「光るなら」。感動的なこの2曲を共に全力全開で踊りあげ、互いの気持ちをぶつけ合った決勝戦であった……。あまりに情熱とパフォーマンスが噛み合い、踊る2人を含め、会場全体が感動の渦に巻き込まれるほどの展開に、本予選のジャッジを務めたRABの涼宮あつき、マロン、ムラトミが下した判定は、今大会始まって初の延長戦!! 2人共に涙ながらに戦った、最後の延長という相当に煮詰まったシリアスな環境の中、スピンされたのは『ご注文はうさぎですか?』OP「Daydream Cafe」! 曲がかかった瞬間、一瞬で「あぁ^〜心がぴょんぴょんするんじゃぁ^〜」という顔になった彼らは互いに、最後の力を振り絞ったパフォーマンスを見せつけた! もはや、どちらが優勝しても本当におかしくない感動をくれた2人の中から、選ばれたのは……4度目の挑戦にして、ついに栄冠を獲得した大阪より参戦したKGOであった!!





北海道予選では、ついにKGO(ANISPECT FAMILY)がファイナルへの切符を手にした



……さて、各地の予選の熱気が伝わったのではないだろうか? このレポートを見て、編集部は落ち込んだ。無理を言ってついていけば良かった。この空間に一緒にいたかった。それだけの楽しさ、浪漫、緊張、一体感、感動がそこにあるからだ。名作アニメ2クールをリアルタイムで視聴しきる際の感情の動きが凝縮されたような、濃密な時間を体感することができる。しかも、予選の段階でこれなのだ。残る当日予選、そして東京ファイナルでは、どれほどのドラマが巻き起こるのだろうか……? 想像もつかない。ただ言えるのは、当日会場では、伝説の誕生を目の当たりにできるということ。東京は新宿で、これまでにない情報爆発が観察できるのだ。もう近くであろうとなかろうと、無理をしてでも観戦/エントリーすべきだ。メシ食ってる場合じゃないのである!

当日予選と東京ファイナルは下記のスケジュールで開催される。チケットは「アキバ×ストリート」公式ホームページから購入可能。ぜひ参加して、一緒にこのイベントを盛り上げて欲しい。

【当日予選】
開催日:2015年3月21日(土)
開催地:新宿DECABAR Z
OPEN:12:00
バトルエントリー費:事前\3,000(1D別)/当日\3,500(1D別)
観戦費:事前\3,000(1D別)/当日\3,500(1D別)

【東京ファイナル】
開催日:2015年3月21日(土)
開催地:新宿FACE http://shinjuku-face.com/
START:18:00
観戦費:\3,500(1D別)/当日\4,000(1D別)



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