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公開日 2020/12/18 18:46

スフォルツァート、ゼロリンク対応トランスポート&DAコンバーター3機種を発売

クロックと音楽信号を同期して伝送
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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スフォルツァートは、同社とSOULNOTEが共同開発した新しいデジタル信号の伝送規格「ゼロリンク」での出力に対応するネットワークトランスポート「DST-Lepus」、ならびにゼロリンク入力に対応するDAコンバーター「DSC-Vela」「DSC-Dorado」「DSC-Grus」の3モデルを12月20日より順次発売する。価格は以下の通り。

ゼロリンクに対応するネットワークトランスポート「DST-Lepus」

ネットワークトランスポート DST-Lepus 380,000円(税抜)
DAコンバーター DSC-Vela 1,800,000円(税抜)
DAコンバーター DSC-Dorado 900,000円(税抜)
DAコンバーター DSC-Grus ¥OPEN(予想実売価格350,000円前後)

ゼロリンクは、スフォルツァートとSOULNOTEが共同開発した新しいデジタル信号の伝送規格で、DACからクロックを受信し、そのクロックに同期した音楽信号をDACに送り出すことで、クロックの非同期動作から解放され、音質向上が実現するというアイデアから生まれたもの。ゼロリンクの伝送にはDVIケーブルを使用する。これは、高速のデジタル信号の伝送が可能で、かつ、ケーブルがしっかり固定できるからだという。

DST-LepusにはDVIの出力端子のほか、USB typeAも搭載しUSB出力も行える。また、入力にはSFPポートが1系統、USB typeBが1系統搭載する。最大対応サンプルレートは、PCMが768kHz/32bit、DSDは22.5MHzまで。サイズは390W×327D×82Hmm。SUPRA製DVIケーブル(長さ1m)が標準添付される。

DST-Lepusの背面。ゼロリンクの搭載とSFPポートのLAN端子が特徴

DLNA/UPnP、OpenHomeへの対応のほか、Diretta targetとしても利用可能。USB入力はBulk Pet、JPLAYにも対応する。PCからUSBで入力し、ゼロリンクで出力するというブリッジ的な使用方法も可能。

内部配線には、これまで同様アコースティックリバイブの楕円単線PC-tripleCを使用。極力コネクタを使わない手間のかかる配線方法を用いて、電源と信号の純度を確保しているという。

また、基板は両面実装8層基板を採用。表面、裏面を広くグランドプレーンとし、デジタル信号はそのほとんどを内層に配線。強力なシールド効果により、ノイズを極限まで抑えている。さらに非磁性の電磁ノイズ除去シートやファインメットビーズを適所に配し、徹底したノイズ対策を行っている。

DAコンバーターの3モデルは、既発売のネットワークプレーヤー「DSP-Vela」「DSP-Dorado」「DSP-Pavo」を、それぞれDAコンバーター機能のみに特化させたもの。代わりに、DVI端子を搭載し、DST-Lepusからのゼロリンク出力を受けられるようになっている。また、DSC-VelaとDSC-Doradoは内部クロックを持たないため、外部クロックの使用が必須となる。

電源と本体が別筐体のDAコンバーター「DSC-Vela」

いずれもESSのDACチップES9038Proを左右独立で搭載。また、クロックの分周や分配にはジッターが100フェムト秒以下の特別な専用ICを使用し、正確にインピーダンスコントロールされた差動信号で伝送することで、ジッターを低減している。

いずれもゼロリンクのほかにUSB typeB端子を2個標準装備。PCとNASなど、2つの入力を切り替えて使用することができる。出力にはバランスXLR1系統、アンバランスRCAを1系統搭載。最大対応サンプルレートは、PCMが768kHz/32bit、DSDは22.5MHzまで。

DSC-Vela本体の背面。オプションのS/PDIFも追加している

DSC-Velaは本体と電源部が別の2筐体モデル。本体、電源部ともに15mm厚のアルミ削り出しによる堅牢なフロントパネルと3mm厚のアルミ筺体で不要振動を排除。電源部は、さらに3mm厚の非磁性の補強板により底板を強化している。アナログ回路用、DA変換器用アナログ電源、デジタル部用、CPU部用、USB入力用と合計7個のトランスを搭載し、450VAを超える大容量トランスとなっている。サイズは本体が390W×327D×82Hmm、電源部は390W×398D×106Hmm。

DSC-Doradoも電源部別の2筐体モデルだが、電源部をよりコンパクトに構成。デジタル、アナログ別々の大容量トロイダルトランスを搭載しており、サイズは本体が390W×327D×82Hmm、電源部は234W×236D×92Hmm

電源と本体の2筐体モデルのDSC-Dorado

DSC-Grusは1筐体で、電源、内部クロックも搭載している。同社の外部クロックと同じ、-120dBc/Hz@10Hzの超低近傍位相ノイズの高性能TCXO(温度補償型水晶発振器)を採用しており、内部のすべての動作はこのクロックに同期する。サイズは390W×327D×82Hmm。

クロック、電源もすべて1筐体に収めた「DSC-Grus」

また、3機種すべてに対応できるオプションとして、S/PDIF入力の追加が可能。75ΩのBNC端子の追加となり、価格は10,000円(税抜)。DSC-VelaのみACインレットをJODELICA製ETP-600RHに変更が可能で、こちらは55,000円(税抜)となっている。

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