公開日 2021/12/08 13:10

EMT、全段にサブミニチュア管搭載のMC用フォノイコライザーアンプ「EMT128」

アルミニウムブロックの削り出し筐体
編集部:伴 修二郎
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エレクトリは、スイスEMTのMC型カートリッジ対応フォノイコライザーアンプ「EMT128」を12月1日より発売した。価格は1,540,000円(税込)。

「EMT128」

真空管増幅素子として、全段に米国のミサイル技術のために製造されたサブミニチュア管(SMT管)を搭載。加えて、同社が長年培った回路設計や厳選された部品、高度な振動制御技術によって、高いパフォーマンスを発揮するとアピールする。

サブミニチュア管

2ピースの天板以外の筐体は、1ピースの特殊アルミニウムブロックからの削り出し素材を採用。フォノ回路と電源部は、アルミ削り出し筐体に収納することにより、レコード再生の際のアナログ信号に入り込む微小なノイズや、磁界の影響を最小限に抑制するとしている。

また、電源トランスとインレットには、独立したスペースをそれぞれに確保することでノイズや磁界の輻射を抑制。電源基板とフォノ基盤では、削り出された分厚いアルミ隔壁によって、相互干渉を物理的に排除したという。

さらに、切り替えスイッチの台座や、真空管の制震用台座にもアルミの削り出しブロック材を使用することで、より高剛性を際立たせたとアピール。また、入出力端子部分にも、切削加工を駆使することで最大限の厚みを維持しつつ、端子パーツの強固な取り付けや高音質化を果たしているという。

音質に多大な影響を及ぼすという昇圧トランスには、スウェーデンLUNDAHL製カスタムメイドを採用。インピーダンスマッチングとバランス出力用のラインアウトトランスにも、LUNDAHL製カスタムメイドを搭載する。

防振対策では、外部からの振動を効果的に抑制する特製インシュレーターを採用。これにより、軟質製の素材を筐体脚部内に使用し、筐体内への振動の伝播を遮断するフローティング構造としている。

筐体下部には、エアフロー制御として複数の小さい穴があけられ、そこから吸い上げられた空気が基盤にあいた穴を通過することで、真空管を効果的に冷却すると説明。加えて、筐体内部の温度を一定に保つことにより、動作安定をもたらすという。

そのほか、モノラル/ステレオ、DIN78/RIAA、Mute/Sound、ゲイン調整といった各種調整やコントロール機能は最小限に搭載され、EMTカートリッジの能力を極限まで引き出すとしている。

出力インピーダンスは>500Ω、消費電力は25W。外形寸法はW480×H60×H315mm、質量は12kg。

背面端子部

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