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公開日 2009/12/01 17:42
地デジ完全移行まであと600日 − 「デジタル放送の日 記念の集い」に鳩山首相や草なぎさんが登場
移行の加速化を宣言
「デジタル放送の日」である本日12月1日、「地上デジタル推進全国会議 第七回総会」および「デジタル放送の日 記念の集い」が都内で開催された。12月1日は2010年7月24日のアナログ停波まであと600日でもあり、会場には「地上デジタル放送普及推進メインキャラクター」をつとめるSMAPの草なぎ剛さん、鳩山由紀夫内閣総理大臣をはじめとする政府、放送事業者、メーカーなど各界の関係者が駆けつけ、地デジ完全移行に向けて決意をあらたにした。
■地デジ受信機の普及世帯率 7割に到達せず(2009年9月時点)
地上デジタル推進全国会議 第七回総会では「デジタル放送推進のための行動計画」の第10次行動計画案が発表され、列席者の同意により採択となった。
成田豊幹事会座長は地デジ移行の進捗状況の報告を交え、第10次行動計画の内容を説明。デジタル受信機の普及世帯率は、目標として09年9月で72%、2010年末で96%、2011年4月で100%という数値を掲げているが、2009年9月の実績は69.5%(3475万世帯相当)にとどまっている。一方で、デジタル受信機普及台数については、2009年10月の6,040万台という目標に対し、6,085万台と目標を上回る数値を達成したという。
また2007年3月時点で60.4%だったアナログ停波時期の認知度は、09年9月までで89.6%に拡大。直接地デジの受信が可能なエリアは09年12月までで全世帯の約98%をカバーする見込みだ。
第10次行動計画の主な取り組み内容は、デジタル受信機器購入やアンテナ工事など具体的な内容を国民に理解・行動してもらうための施策を展開する「理解醸成活動等の推進」、目標値を下回っている世帯普及率を当初の目標カーブへ戻すことを最重要課題に挙げる「受信機器普及・共聴施設改修等の受信側対策」、地デジ受信が可能なエリアを100%とするための取り組みとして掲げる「中継局整備等の送信側対策」の3点。
■鳩山首相「地デジ移行のメリットは“情報の双方化”」 ー エコポイント制度の強化も視野に
「デジタル放送の日」は、2000年12月1日のBSデジタル放送スタート、2003年12月1日の地デジ放送スタートを受けて2006年12月1日に制定された。地上デジタル推進全国会議に続いて開催された「デジタル放送の日 記念の集い」では鳩山首相が登壇し、挨拶をおこなった。
鳩山首相は「いよいよテレビ放送はアナログからデジタルに変わるが、国民の皆様にまだその変化のメリットを理解していただいていない側面があるのではないか。強制的にデジタル化させられ、強制的にお金を払わされていると感じていらっしゃる方もいる」と地デジ移行効果の周知活動が十分ではないことを指摘する。
また「地デジ化のメリットは、周波数帯が圧縮され、電波が確保でき防災などの様々な用途で利用できるようになるということにあるが、国民の皆様に理解していただくにはわかりづらい内容だ。私はやはり、地デジ化で一番変わるのは、情報の双方化にあり、自らの意見を発信することができ、そのことで自分たちの人生を変えることもできるということを強調したい。我々が事業仕分けを行った意味は国民の皆様に予算にまで参加していただき開かれた政治を実現することにあったが、テレビも同じように地デジによって開かれ、自分の思いを世界に広げることができるようになるということをもっとアピールしていく必要があるのではないか」と自身の考えを述べた。また「政府としても地デジ化に大いに協力していきたい。残り3割の方にも地デジに移行していただくため、エコポイント制度を強化していくことも考えている」とコメントしていた。
地デジ推進メインキャラクターをつとめる草なぎさんの「総理のおうちはデジタル対応のテレビですか?」という質問に対し「実はまだなんです・・・」と回答した鳩山首相。意外な回答に草なぎさんも驚いた様子だったが、引っ越したばかりの公邸は地デジに対応しているという。
続いて登壇した内藤総務副大臣は、及活動や設備の整備などの総務省の取り組みを紹介。また日本方式のデジタル放送技術の海外への採用活動も積極的に行っていることも説明する。デジタル放送の方式は日本方式、ヨーロッパ方式、中国方式、アメリカ方式の4つがあるが、日本方式は現在ベネズエラ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ペルーの南米5カ国で採用されている。「テレビは国民にとってライフラインであり、2011年7月24日の地デジへの移行は絶対に遅らせるわけにはいかない」と意気込みを語っていた。
全国会議議長 岡村正氏は、「地デジ化は国民ひとりひとりの生活に大きな影響を与える。エコポイント制度の影響で省電力の地デジ対応テレビが普及してきている。制度を活用しながら、政府、メーカー、公共自治体、放送事業者など関係者とともに地デジ化を積極的に進めていきたい」と述べた。
日本放送協会(NHK)会長 福地茂雄氏は、「民法各社と協力しながら、今年の12月までに1,230箇所の中継施設の設置を完了を見込んでおり、デジタル放送の電波カバー率は98.5%になる。残り1%をめざし、今後新たに1,000局の中継局を手がけることになる。このようにこれからはピンポイントの対策が必要な時期。これまで周知広告も全国的におこなっていたが、地域別の対策も実施してきている。最も移行率が低かった沖縄では、地元局と協力しながら沖縄の言葉による独自周知広報を行うなどして、効果をあげてきた」と地域別での細やかな対応で地デジ移行への取り組みを実施していることを説明した。
(社)日本民間放送連盟 会長の広瀬道貞氏は、「3500万台世帯の7割がすでに地デジに切り替えており、残り1500万世帯の切り替えを促進していかなければならない。600日で割ると、1日約2万5000世帯を切り替えていかなければらならならず、全国50箇所にあるデジサポの担う責任は大きい。またそれだけではなく、260万世帯の経済弱者の方達の対応の問題もある。このような方達にはチューナーを無料で提供しアンテナの取り付けも対応することにしている」と手厚いサポートを実施していることを紹介した。
(社)電子情報技術産業協会(JEITA)会長 大坪文雄氏の代理として出席したパナソニック副会長の松本俊弘氏は、「家電業界をとりまく環境はいまだ厳しいが、エコポイント制度により30%の地デジ対応テレビの売り上げの押し上げ効果があった」とエコポイント制度により電機業界が雇用創出などの機会を得ることができたこと、そして地デジの普及にも貢献したことを語った。
■地デジ受信機の普及世帯率 7割に到達せず(2009年9月時点)
地上デジタル推進全国会議 第七回総会では「デジタル放送推進のための行動計画」の第10次行動計画案が発表され、列席者の同意により採択となった。
成田豊幹事会座長は地デジ移行の進捗状況の報告を交え、第10次行動計画の内容を説明。デジタル受信機の普及世帯率は、目標として09年9月で72%、2010年末で96%、2011年4月で100%という数値を掲げているが、2009年9月の実績は69.5%(3475万世帯相当)にとどまっている。一方で、デジタル受信機普及台数については、2009年10月の6,040万台という目標に対し、6,085万台と目標を上回る数値を達成したという。
また2007年3月時点で60.4%だったアナログ停波時期の認知度は、09年9月までで89.6%に拡大。直接地デジの受信が可能なエリアは09年12月までで全世帯の約98%をカバーする見込みだ。
第10次行動計画の主な取り組み内容は、デジタル受信機器購入やアンテナ工事など具体的な内容を国民に理解・行動してもらうための施策を展開する「理解醸成活動等の推進」、目標値を下回っている世帯普及率を当初の目標カーブへ戻すことを最重要課題に挙げる「受信機器普及・共聴施設改修等の受信側対策」、地デジ受信が可能なエリアを100%とするための取り組みとして掲げる「中継局整備等の送信側対策」の3点。
■鳩山首相「地デジ移行のメリットは“情報の双方化”」 ー エコポイント制度の強化も視野に
鳩山首相は「いよいよテレビ放送はアナログからデジタルに変わるが、国民の皆様にまだその変化のメリットを理解していただいていない側面があるのではないか。強制的にデジタル化させられ、強制的にお金を払わされていると感じていらっしゃる方もいる」と地デジ移行効果の周知活動が十分ではないことを指摘する。
また「地デジ化のメリットは、周波数帯が圧縮され、電波が確保でき防災などの様々な用途で利用できるようになるということにあるが、国民の皆様に理解していただくにはわかりづらい内容だ。私はやはり、地デジ化で一番変わるのは、情報の双方化にあり、自らの意見を発信することができ、そのことで自分たちの人生を変えることもできるということを強調したい。我々が事業仕分けを行った意味は国民の皆様に予算にまで参加していただき開かれた政治を実現することにあったが、テレビも同じように地デジによって開かれ、自分の思いを世界に広げることができるようになるということをもっとアピールしていく必要があるのではないか」と自身の考えを述べた。また「政府としても地デジ化に大いに協力していきたい。残り3割の方にも地デジに移行していただくため、エコポイント制度を強化していくことも考えている」とコメントしていた。
地デジ推進メインキャラクターをつとめる草なぎさんの「総理のおうちはデジタル対応のテレビですか?」という質問に対し「実はまだなんです・・・」と回答した鳩山首相。意外な回答に草なぎさんも驚いた様子だったが、引っ越したばかりの公邸は地デジに対応しているという。
続いて登壇した内藤総務副大臣は、及活動や設備の整備などの総務省の取り組みを紹介。また日本方式のデジタル放送技術の海外への採用活動も積極的に行っていることも説明する。デジタル放送の方式は日本方式、ヨーロッパ方式、中国方式、アメリカ方式の4つがあるが、日本方式は現在ベネズエラ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ペルーの南米5カ国で採用されている。「テレビは国民にとってライフラインであり、2011年7月24日の地デジへの移行は絶対に遅らせるわけにはいかない」と意気込みを語っていた。
全国会議議長 岡村正氏は、「地デジ化は国民ひとりひとりの生活に大きな影響を与える。エコポイント制度の影響で省電力の地デジ対応テレビが普及してきている。制度を活用しながら、政府、メーカー、公共自治体、放送事業者など関係者とともに地デジ化を積極的に進めていきたい」と述べた。
日本放送協会(NHK)会長 福地茂雄氏は、「民法各社と協力しながら、今年の12月までに1,230箇所の中継施設の設置を完了を見込んでおり、デジタル放送の電波カバー率は98.5%になる。残り1%をめざし、今後新たに1,000局の中継局を手がけることになる。このようにこれからはピンポイントの対策が必要な時期。これまで周知広告も全国的におこなっていたが、地域別の対策も実施してきている。最も移行率が低かった沖縄では、地元局と協力しながら沖縄の言葉による独自周知広報を行うなどして、効果をあげてきた」と地域別での細やかな対応で地デジ移行への取り組みを実施していることを説明した。
(社)日本民間放送連盟 会長の広瀬道貞氏は、「3500万台世帯の7割がすでに地デジに切り替えており、残り1500万世帯の切り替えを促進していかなければならない。600日で割ると、1日約2万5000世帯を切り替えていかなければらならならず、全国50箇所にあるデジサポの担う責任は大きい。またそれだけではなく、260万世帯の経済弱者の方達の対応の問題もある。このような方達にはチューナーを無料で提供しアンテナの取り付けも対応することにしている」と手厚いサポートを実施していることを紹介した。
(社)電子情報技術産業協会(JEITA)会長 大坪文雄氏の代理として出席したパナソニック副会長の松本俊弘氏は、「家電業界をとりまく環境はいまだ厳しいが、エコポイント制度により30%の地デジ対応テレビの売り上げの押し上げ効果があった」とエコポイント制度により電機業界が雇用創出などの機会を得ることができたこと、そして地デジの普及にも貢献したことを語った。