公開日 2011/01/05 13:03

【飯塚克味のコレクター魂2011:vol.1】「今年の3D/BDソフトはこうなる」

話題作のBlu-ray 3Dソフト化を大胆予想
飯塚克味
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3D対応のVIERA/DIGA購入者へのプレゼント品として提供されている『アバター』Blu-ray 3D版
エコポイント特需と、年末商戦で3D対応機器を手にした読者も多いことだろう。何を隠そう筆者自身もその一人なのだが、ソフトの不足に不満を覚えずにいられないのは、誰もが思うことだろう。『アバター』や『アリス・イン・ワンダーランド』といったメガヒット作は特定のメーカーのバンドル商品として、そのメーカーの商品を買った者のみの特典となっていて、例えばパナソニック商品を買ったユーザーは、他社のバンドル商品を現時点で手にすることはできない。もちろん、こうしたことは期間限定の話で、『アバター』がいずれ3D対応の商品としてリリースされないはずがないのだが、対応機器を持っている者にしてみれば、一刻も早く、普通に店頭で手に入れられるようにしてほしいというのが本音だろう。そこで各メーカーに、2011年の3D/BDソフトのリリースに関して、聞いてみた。

まず『トイ・ストーリー3』と『アリス・イン・ワンダーランド』という2010年を代表するメガヒットを生み出したウォルト・ディズニーだが「先日発売した『Disney’s クリスマス・キャロル』の3D映像は非常に高い評価を受けています。現時点で、国内での予定はまだ何とも言えませんが、北米では2011年中に15タイトルの3D BDの発売を予定しています。発表されているタイトルは『トロン:レガシー』『塔の上のラプンツェル』『ライオン・キング』『美女と野獣』『ボルト』『ルイスと未来泥棒』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』『チキン・リトル』『スパイアニマル・Gフォース』です」とのこと。この予定がそのまま国内版に適用されるかは未定だが、大いに期待できるはずだ。

『アバター』『アイス・エイジ3』をパナソニック商品へのバンドルとして提供する20世紀フォックス ホーム エンターテイメントは「2月25日に全国の劇場で『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』が3Dで公開されます。そのソフト化の際に3Dソフトの可能性があるかもしれませんが、現時点では全て未定です」とのこと。20世紀フォックスはその他にもジャック・ブラック主演の『ガリバー旅行記』(4月公開)といった3D作品が控え、ジェームズ・キャメロンが『アバター2』『アバター3』の製作を発表している。更に『タイタニック』『スター・ウォーズ』シリーズの3D化も発表しているので、今後、本格的に3Dソフトに着手するのも時間の問題といったところだろう。

『バイオハザードW アフターライフ』『くもりときどきミートボール』『モンスター・ハウス』『オープン・シーズン』など次々と3Dソフトをリリースし続けるソニー・ピクチャーズは1月22日に『グリーン・ホーネット』を3D公開するほか、『ウォレスとグルミット』のアードマンと組んだ3DCGアニメ『アーサー・クリスマスの大冒険』(2011年11月公開)が控え、これらのBD化の際に3Dソフトのリリースも積極的に行うはずだ。

ユニバーサル作品をリリースするジェネオン・ユニバーサルは3月2日に『怪盗グルーの月泥棒』を初の3Dソフトとしてリリース。日本国内でも笑福亭鶴瓶と芦田愛菜の吹替えが話題になったが、この作品、何と世界中で5億ドルものメガヒットとなっており、今後、ユニバーサルが3Dアニメや実写作品の3D化に本腰を入れるのは間違いない。

すでに『タイタンの戦い』『ポーラー・エクスプレス』『キャッツ&ドッグス 史上最大の肉球大戦争』『IMAX:Deep Sea』(3D効果抜群!)とコンスタンスに3Dソフトをリリースしているワーナー・ホーム・ビデオは2月2日にCGアニメ『ガフールの伝説』を3Dで発売する。劇場公開時はそれほど話題に上らなかったが、監督が『300 スリー・ハンドレッド』のザック・スナイダーと聞けば、興味を覚える人も少なくないはずだ。彼ならではのスピーディーなアクションはとても子供だけのものにしておくのはもったいない話。是非、家庭で3Dの魅力を実感してもらいたい。

2011年のワーナーは公開作品のラインナップにも3D作品が大幅に増加している。CGアニメでは『豆富小僧』(4月公開)、『ヨギ・ベア(原題)』(春公開)、『ハッピー フィート2(原題)』(11月26日公開)が並び、実写作品では『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(7月15日公開)と『ファイナル・デスティネーション5(原題)』(秋公開)が待機中。いずれもソフト化の際には3D/BDが見込めそう。

ハリウッドメジャーで唯一、3Dソフトのリリースに着手していないパラマウントだが『モンスターVSエイリアン』『ヒックとドラゴン』『シュレック フォーエバー』など優秀なドリームワークス作品の権利を持っていることもあり、是非とも3DBDのリリースを始めてもらいたいところ。これらの作品については劇場公開の成績の影響も考えられるので、3DBDのリリースを希望するのであれば、まずは劇場に足を運ぶということも忘れないでもらいたい。

北米では『コララインと魔法のボタン』や、日本未公開の『ピラニア3D(原題)』『ステップアップ3D(原題)』など、着実に3Dソフトが増えつつある。いまだかつてない3Dブームを支えるもの。それは優秀なソフトに他ならない。そして一過性のブームに終わらせないためには、我々ユーザーが、それらのソフトを手にすることで市場を活性化することも要求されている。2010年は3D映画がブレイクした年だったが、2011年には3DBDがブレイクする年になってもらいたいものだ。

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