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公開日 2016/01/06 14:58
<CES>次世代BRAVIAに搭載? 4,000nitの超多分割LED駆動「Backlight Master Drive」詳細を聞く
HDR映像を鮮明に表示
ソニーは、2016 International CESの本番前日となる5日にプレスカンファレンスを開催。ブースの一部をメディア向けに公開し、4Kテレビの新しい高画質化技術「Backlight Master Drive」などのデモンストレーションを行った。
■ピーク輝度4,000nitを実現する新技術「Backlight Master Drive」
「Backlight Master Drive」は4K/HDR映像の輝度・コントラスト感を最大限に引き出すための、次世代の液晶テレビ向けバックライト技術として、CESで世界初公開された。HDR対応の85インチの4Kパネルに、直下型LEDを高密度に敷き詰め、ソニー独自の光学技術によって輝度を高精度にブースト/ディミングしながら制御することで、今回展示したプロトタイプでは約4,000nitという、従来のHDR対応テレビよりも大幅に高い輝度実現。明暗のコントラストや色彩感に富み、より立体的で奥行き感のある映像空間の再現性を高めている。
今回の新技術が開発された背景には、LEDデバイスが進化し、制御技術も大きな向上を遂げたことがある。有機ELに比べ大画面化の点で優位な液晶の利点を活かしながら、4K/HDR映像の魅力が十分に引き出せるところにソニーは着目した。今回展示したプロトタイプを、85インチという大きな画面サイズとした理由もここにある。
会場では「Backlight Master Drive」技術を搭載したプロトタイプと、その隣に現行のバックライト技術を搭載した同サイズの4K/HDRテレビを並べた比較視聴を用意。その映像のリアリティは一目でわかるほどの差があり、バックライトを直視しているのではと感じられるほどの明るさと、深く締まる黒色の対比がつくり出す立体感に強烈な印象を与えられた。ソニーでは、今回の展示はあくまで技術の紹介であると説明しているが、BRAVIAシリーズに投入するために開発しているものであることは否定していない。近々、BRAVIAの上位機種に採用される見込みは高そうだ。
ブースにて新技術の「Backlight Master Drive」に関して、技術的なポイントを、ソニービジュアルプロダクツ(株)TV事業部商品企画部 統括部長の長尾和芳氏にうかがうことができた。
長尾氏によれば、新しい技術を実現するために、まず細密なLEDバックライトを細かく敷き詰める技術を練り上げたという。バックライトの数や分割数など配置パターンについては非公開だが、今回のデモンストレーションではプロトタイプの隣に通常の4K/HDR映像を再生し、その隣にはバックライトの駆動状態がよくわかるよう、同じプロトタイプの画面上に特殊なフィルターを付けた実機が展示されていた。その映像を見ると、被写体のかたちが確認できるほど、超多分割構成のバックライトが高精度に制御されていることがわかる。バックライトの明滅制御のためのアルゴリズムは今回新たに開発したものだと長尾氏は説明を補足する。
LEDの光を効率よく集めてブーストしたり、あるいは光が滲まないようにするための光学技術も、「Backlight Master Drive」には欠かせない。今回のプロトタイプで実現したピーク輝度は4,000nitにまで到達しているという。今後商品に搭載するためには、テレビ全体の消費電力とバランスを計る都合も出てくるものと思われるが、HDRテレビの輝度の目安となりつつある1,000nitを超える可能性は高い。
■極薄&高画質な薄型テレビを実現する「Slim Backlight Drive」
CESの会場では、もう一つ液晶テレビブラビアのための新しいバックライト技術となる「Slim Backlight Drive」のデモンストレーションも行われていた。
この技術は、北米で発売を予定する新しいブラビアの「X93D」シリーズの65型・55型モデルに採用が決まっている。その特徴は、テレビ本体の薄型化に有利なエッジ型と、高画質化に有利な直下型のバックライト技術を“いいとこ取り”した点にある。
パネルの両サイドに配置したエッジタイプのLEDを明滅させ、格子状のローカルディミングを行うことで、バックライトから離れた画面の中央部分に表示される映像も、より鮮やかに再現するというものだ。今回北米向けモデルとして発表されたX93Dシリーズに相当するブラビアの新製品は、おそらく日本市場でも発売されることになるだろう。同社では従来のエッジ型LEDのモデルと直下型LED系のフラグシップモデルの中間に位置付けるラインナップとして展開を検討しているようだ。
■ピーク輝度4,000nitを実現する新技術「Backlight Master Drive」
「Backlight Master Drive」は4K/HDR映像の輝度・コントラスト感を最大限に引き出すための、次世代の液晶テレビ向けバックライト技術として、CESで世界初公開された。HDR対応の85インチの4Kパネルに、直下型LEDを高密度に敷き詰め、ソニー独自の光学技術によって輝度を高精度にブースト/ディミングしながら制御することで、今回展示したプロトタイプでは約4,000nitという、従来のHDR対応テレビよりも大幅に高い輝度実現。明暗のコントラストや色彩感に富み、より立体的で奥行き感のある映像空間の再現性を高めている。
今回の新技術が開発された背景には、LEDデバイスが進化し、制御技術も大きな向上を遂げたことがある。有機ELに比べ大画面化の点で優位な液晶の利点を活かしながら、4K/HDR映像の魅力が十分に引き出せるところにソニーは着目した。今回展示したプロトタイプを、85インチという大きな画面サイズとした理由もここにある。
会場では「Backlight Master Drive」技術を搭載したプロトタイプと、その隣に現行のバックライト技術を搭載した同サイズの4K/HDRテレビを並べた比較視聴を用意。その映像のリアリティは一目でわかるほどの差があり、バックライトを直視しているのではと感じられるほどの明るさと、深く締まる黒色の対比がつくり出す立体感に強烈な印象を与えられた。ソニーでは、今回の展示はあくまで技術の紹介であると説明しているが、BRAVIAシリーズに投入するために開発しているものであることは否定していない。近々、BRAVIAの上位機種に採用される見込みは高そうだ。
ブースにて新技術の「Backlight Master Drive」に関して、技術的なポイントを、ソニービジュアルプロダクツ(株)TV事業部商品企画部 統括部長の長尾和芳氏にうかがうことができた。
長尾氏によれば、新しい技術を実現するために、まず細密なLEDバックライトを細かく敷き詰める技術を練り上げたという。バックライトの数や分割数など配置パターンについては非公開だが、今回のデモンストレーションではプロトタイプの隣に通常の4K/HDR映像を再生し、その隣にはバックライトの駆動状態がよくわかるよう、同じプロトタイプの画面上に特殊なフィルターを付けた実機が展示されていた。その映像を見ると、被写体のかたちが確認できるほど、超多分割構成のバックライトが高精度に制御されていることがわかる。バックライトの明滅制御のためのアルゴリズムは今回新たに開発したものだと長尾氏は説明を補足する。
LEDの光を効率よく集めてブーストしたり、あるいは光が滲まないようにするための光学技術も、「Backlight Master Drive」には欠かせない。今回のプロトタイプで実現したピーク輝度は4,000nitにまで到達しているという。今後商品に搭載するためには、テレビ全体の消費電力とバランスを計る都合も出てくるものと思われるが、HDRテレビの輝度の目安となりつつある1,000nitを超える可能性は高い。
■極薄&高画質な薄型テレビを実現する「Slim Backlight Drive」
CESの会場では、もう一つ液晶テレビブラビアのための新しいバックライト技術となる「Slim Backlight Drive」のデモンストレーションも行われていた。
この技術は、北米で発売を予定する新しいブラビアの「X93D」シリーズの65型・55型モデルに採用が決まっている。その特徴は、テレビ本体の薄型化に有利なエッジ型と、高画質化に有利な直下型のバックライト技術を“いいとこ取り”した点にある。
パネルの両サイドに配置したエッジタイプのLEDを明滅させ、格子状のローカルディミングを行うことで、バックライトから離れた画面の中央部分に表示される映像も、より鮮やかに再現するというものだ。今回北米向けモデルとして発表されたX93Dシリーズに相当するブラビアの新製品は、おそらく日本市場でも発売されることになるだろう。同社では従来のエッジ型LEDのモデルと直下型LED系のフラグシップモデルの中間に位置付けるラインナップとして展開を検討しているようだ。