公開日 2016/09/01 01:25

<IFA>パナソニック、次世代有機ELテレビを披露。今冬に詳細を明らかに

暗部階調を独自の映像技術で改善
編集部:風間雄介
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パナソニックは、9月2日から開催される「IFA 2016」会場において、プレスカンファレンスとブース展示の内覧を実施。本稿では映像関連の展示内容を紹介する。

暗部階調表現力を高めた有機EL、今冬登場

テレビ関連の展示で注目を集めていたのは、次期有機ELテレビのプロトタイプ。別項で紹介するプレスカンファレンスでも大きくフィーチャーされたもので「この冬、さらなる追加情報をアナウンスする」としている。

次期有機ELテレビのプロトタイプ

駆動回路は別にしているため、横から見ているとかなり薄い

プロトタイプはディスプレイ部の薄さを強調した展示となっており、駆動回路などは下の台座内に置いている。

パナソニックはこれまでも欧州で有機ELテレビ「CZ950」を展開していたが、本日のプレスカンファレンスでは、「これまでの有機ELテレビは暗部の表現に問題があったが、パナソニックの有機ELテレビは暗部階調も含めて正確に再現する」とコメント。次期有機テレビではさらなる画質向上を実現するとした。

パネルはLG Displayのものが使われていると考えられるが、同社製の有機ELテレビは、一定輝度以下になると、階調を表現せず、黒で塗りつぶすような処理を行うことが一部で指摘されている。

これに対してパナソニックでは、同じパネルを使っても、パナソニックの映像処理技術やノウハウを活用することで、さらなる高画質化が図れると強調。暗部階調を引き出す映像処理技術について、どのような工夫を行っているのか尋ねたが、「そこがキモなので今回はお答えできない」(開発担当者)という回答だった。

またプラズマテレビで培った黒表現のノウハウは、同じ自発光デバイスである有機ELテレビにおいても、正確で高効率な駆動に活かせるという。

パナソニックではこの主張をさらに強くアピールするため、テレビの展示方法も工夫。プラズマテレビ「ZT60」、有機ELテレビ「CZ950」、液晶テレビ「DX900」の各モデルを並べ、それぞれのデバイスで高い評価を受けていることを紹介していた。

なおピーク輝度については、具体的な数値は公表できないとしたものの、これまでのCZ950の倍程度はあるという。

現行の液晶テレビも大量に展示していた

安価なUHD-BDプレーヤー「UB700」投入

Ultra HD Blu-rayプレーヤーでは、新たにDMP-UB700という新モデルを投入することを発表した。10月に欧州に投入する。

DMP-UB700

日本ではDMP-UB900とDMP-UB90という2モデルが発売されているが、これまで欧州では上位機のUB900しか展開されていなかった。

UB900は日本のUB90とほぼ同様のモデルで、「4K ハイプレシジョンクロマプロセッサー」などデジタル回路などは基本的にUB900と同じだが、7.1ch音声出力端子を省略していたり、電源系の回路を変えたり、インシュレーターの材質も異なるなど、より安価にUHD-BDを楽しめるようプライスダウンを図ったモデルだ。

1インチセンサーのセミプロ用カメラ「HC-X1」

ビデオカメラでは、セミプロ用4Kカメラとして「HC-X1」を参考展示した。参考展示とはいえ、今年の12月発売、価格は3,199ユーロという情報も得られた。

「HC-X1」

横から見たところ

本機は1インチセンサーを搭載し、4Kの50p/60p撮影が可能なカメラ。広角端24mmからの光学20倍ズームが可能なライカディコマーレンズも備えている。

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