公開日 2017/01/05 08:00

<CES>パナソニック入門UHD BDプレーヤー詳報。小型化、HDR輝度調整機能など搭載

ディテールをより正確に表現
速報でお伝えした通り、パナソニックは米国時間3日、メディア向け説明会を実施し4K有機ELテレビの新モデル「EZ1000」(関連ニュース)、Ultra HD Blu-rayプレーヤーの「BDP-UB400」「DMP-UB310/300」を披露した(関連ニュース)。価格はいずれも未定。

Ultra HD Blu-rayプレーヤーのエントリー機「DMP-UB400」「DMP-UB310/300」が欧州向けに登場

「DMP-UB400」「DMP-UB310/300」は、いずれも「DMP-UB900」(日本では昨年6月発売)と同じ再生エンジンを搭載したUltra HD Blu-rayプレーヤーのエントリーモデル。日本での販売は現状未定となっている。高画質回路にはパナソニック「HCX Processer」を搭載。パナソニック・ハリウッド研究所(PHL)の研究成果である同社の高画質化のノウハウと、UB900でも採用した「Precise Chroma Proccessing」に加えて、「Optimum HDR Processing」の技術を搭載している。

「UB900」「UB90」(上段)と比べると小型化している

コンパクトな筐体に「UB900」と同じ高画質回路を搭載した「DMP-UB400」

「Optimum HDR Processing」とは、HDRのネイティブコンテンツの輝度信号をプレーヤー側で調整して出力できる画質調整機能の一種で、HDRコンテンツの暗部階調の潰れている箇所を引き上げたり、飽和している箇所の輝度を抑えて、ディテールをより正確に引き出す調整が可能になる。

PHLのノウハウと「HCX Processer」で高画質化を実現

「Optimum HDR Processing」の概要

実際に映像デモを観ても、暗部の階調をリニアに引き上げることで、従来潰れていたディテール情報を引き出せる事を確認できた。

輝度調整はSDR信号では一般的なものだが、HDRでは輝度に通常のガンマカーブではなくPQカーブが用いられるため、HDR専用の処理が行われる。

画質設計を担当したパナソニックの甲野氏は、「通常のガンマ信号では暗い信号から明るい信号まで均一に上がるのですが、PQカーブでは通常の処理だと明るい所だけが極端に明るくなり暗い箇所は暗いままですし、HDR信号はTV側のバックライトが最大で表示する前提なので、均一に明るさを引き上げるのは、映像マニアなら相当使えるはずです。デモでは3つのプリセットで調整していますが、12段階の調整ができるのでコンテンツ、ディスプレイに合わせて信号をカスタマイズもできるでしょう」と語る。

画質の設計はUB900と同じパナソニックの甲野氏

なかなか通好みの新機能といえそうだ。なお、同機能は同じ映像回路であるUB900にも技術的には搭載可能とのことだ。

なお、「DMP-UB400」と「DMP-UB310/300」の違いは、「DMP-UB400」のみがHDMIを2系統出力しているほか、ハイクラリティサウンド、Wi-Fiビルトイン、スクリーンミラーリングの機能が搭載されている。またフロントパネルのデザインも異なっている。

「DMP-UB400」と「DMP-UB310/300」の違い

「DMP-UB400」「DMP-UB310/300」ともグローバルの市場でUltra HD Blu-rayプレーヤーのライバル機を意識したエントリーの位置づけとなっており、既に再生画質で高い評価を獲得している「DMP-UB900」の高品位な再生画質を手の届きやすい価格で届けるモデルとして注目だ。

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