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公開日 2020/09/04 10:02
「IFA2020」がベルリンとオンラインで開幕。ハイテッカー氏が語った「リアルイベントにこだわる理由」
オンラインでも参加可能
世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスイベント「IFA」が9月3日にドイツ・ベルリンで開幕した。初日はクアルコムのオープニングキーノートで幕を開け、LGエレクトロニクスやファーウェイが基調講演を行っている。オンラインには出展各社のバーチャルブースもオープンした。
2020年は春から新型コロナウィルス感染症の影響が世界に広がったことを受けて、IFAも開催規模を大幅に縮小して「リアルイベント」としてメッセ・ベルリンを会場に、事前登録制ながらもトレードビジターやジャーナリストを集めて行う道を選択した。開催期間も平時はプレイベント期間を含めて8日間となるが、今年は3日間に短縮した。
春に開催方針が発表された時点では日本も含めて世界各地からジャーナリストを招待する準備も進められていたが、結局ウィルス感染症の拡大が終息しなかったことから、実際の来場者数には相当の影響が及んだものと考えられる。ただイベント自体はリアルのステージやブース展示以外にもオンラインのスペースを作ったことで、コロナ禍の中で大規模な展示会・イベントを実現するための、ひとつの方向性をIFAが示したとも言える。
まだ開催初日なので筆者もオンライン展示を十分に見渡せていないが、LGエレクトロニクスが見応えのあるバーチャルブースをオンラインに開設している。
IFA2020には30カ国から1,450の出展社が集まった。うち150社がメッセ・ベルリンの南ホールに近い3万平方メートルのスペースにブースを構えている。オンラインの「IFA Xtended Space」にはオンライン登録の開始後24時間に3,000を超えるエントリーがあったという。
IFA2020の出展社リストはオンラインカタログの「IFA Virtual Market Place」から確認できる。日本の企業は(株)クリエイティブテクノロジー、ブランドはJVCケンウッドが出展している。IFAの“常連”であるはずのソニーやパナソニックの名前が見当たらないことは、情勢からすれば仕方のないことだと分かっていながらも、やはり寂しく感じてしまう。
■オンライン展示も用意しつつ「人と人がつながる場」としてのリアルイベントも重視
IFAを主催するメッセ・ベルリンが3日に開催したオープニングプレスカンファレンスには、同社のIFAエグゼクティブ・ディレクターのイエンズ・ハイテッカー氏が登壇した。
ハイテッカー氏は「ビジネスに関しては、人と人がつながること以上に大事なことはない。そう考えたからこそ、IFA2020をフィジカルなイベントとして開催することにこだわってきた」として、リアルイベントとして開幕を迎えたことに重要な意味があることを強調している。
ハイテッカー氏は「COVID-19との共生を求められる社会の常識を、今から“ニューノーマル”と名前を付けて呼びたくはない」とステージで述べた。その理由は「パンデミックを超えた先にあるノーマルがどのようなものか、まだ未来は誰にも見通せないし、少しでも良い形のノーマルをこれから私たちが精一杯の努力をして勝ち取ることが大切だと思うから」だと述べた。
「今年IFAを開催することを発表してから、ぜひ来場したいという声を沢山の方々からいただいた。コロナ禍の中で皆様の安全を確保することが最優先なので、残念ながらお越しいただけなかった方にも心からの感謝を贈りたい」としたハイテッカー氏は、IFA2020の開催を基点として、エレクトロニクスのイベントの「あたらしい普通」を、今後も業界の仲間たち、メディア、そしてコンシューマーと一緒に形にしていきたいと力を込めて決意を述べた。
春の時点で開催を予告していた生産・調達関連のソーシングショー「IFA Global Markets」はあいにく開催中止となってしまったが、モビリティ関連のスタートアップが中心に集まるSHIFT Mobility meets IFA NEXTのオンライン展示や基調講演は無料開放され、アーカイブのオンデマンド視聴も可能になる。現地会場では出展者とトレードビジターのための商談エリアとなる「IFA Business Lounge」も設けられる。困難な状況の中でIFAが残す成果に注目したい。
2020年は春から新型コロナウィルス感染症の影響が世界に広がったことを受けて、IFAも開催規模を大幅に縮小して「リアルイベント」としてメッセ・ベルリンを会場に、事前登録制ながらもトレードビジターやジャーナリストを集めて行う道を選択した。開催期間も平時はプレイベント期間を含めて8日間となるが、今年は3日間に短縮した。
春に開催方針が発表された時点では日本も含めて世界各地からジャーナリストを招待する準備も進められていたが、結局ウィルス感染症の拡大が終息しなかったことから、実際の来場者数には相当の影響が及んだものと考えられる。ただイベント自体はリアルのステージやブース展示以外にもオンラインのスペースを作ったことで、コロナ禍の中で大規模な展示会・イベントを実現するための、ひとつの方向性をIFAが示したとも言える。
まだ開催初日なので筆者もオンライン展示を十分に見渡せていないが、LGエレクトロニクスが見応えのあるバーチャルブースをオンラインに開設している。
IFA2020には30カ国から1,450の出展社が集まった。うち150社がメッセ・ベルリンの南ホールに近い3万平方メートルのスペースにブースを構えている。オンラインの「IFA Xtended Space」にはオンライン登録の開始後24時間に3,000を超えるエントリーがあったという。
IFA2020の出展社リストはオンラインカタログの「IFA Virtual Market Place」から確認できる。日本の企業は(株)クリエイティブテクノロジー、ブランドはJVCケンウッドが出展している。IFAの“常連”であるはずのソニーやパナソニックの名前が見当たらないことは、情勢からすれば仕方のないことだと分かっていながらも、やはり寂しく感じてしまう。
■オンライン展示も用意しつつ「人と人がつながる場」としてのリアルイベントも重視
IFAを主催するメッセ・ベルリンが3日に開催したオープニングプレスカンファレンスには、同社のIFAエグゼクティブ・ディレクターのイエンズ・ハイテッカー氏が登壇した。
ハイテッカー氏は「ビジネスに関しては、人と人がつながること以上に大事なことはない。そう考えたからこそ、IFA2020をフィジカルなイベントとして開催することにこだわってきた」として、リアルイベントとして開幕を迎えたことに重要な意味があることを強調している。
ハイテッカー氏は「COVID-19との共生を求められる社会の常識を、今から“ニューノーマル”と名前を付けて呼びたくはない」とステージで述べた。その理由は「パンデミックを超えた先にあるノーマルがどのようなものか、まだ未来は誰にも見通せないし、少しでも良い形のノーマルをこれから私たちが精一杯の努力をして勝ち取ることが大切だと思うから」だと述べた。
「今年IFAを開催することを発表してから、ぜひ来場したいという声を沢山の方々からいただいた。コロナ禍の中で皆様の安全を確保することが最優先なので、残念ながらお越しいただけなかった方にも心からの感謝を贈りたい」としたハイテッカー氏は、IFA2020の開催を基点として、エレクトロニクスのイベントの「あたらしい普通」を、今後も業界の仲間たち、メディア、そしてコンシューマーと一緒に形にしていきたいと力を込めて決意を述べた。
春の時点で開催を予告していた生産・調達関連のソーシングショー「IFA Global Markets」はあいにく開催中止となってしまったが、モビリティ関連のスタートアップが中心に集まるSHIFT Mobility meets IFA NEXTのオンライン展示や基調講演は無料開放され、アーカイブのオンデマンド視聴も可能になる。現地会場では出展者とトレードビジターのための商談エリアとなる「IFA Business Lounge」も設けられる。困難な状況の中でIFAが残す成果に注目したい。