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公開日 2022/03/11 10:00

FiiO、ハイブリッドIEMの新フラグシップ機「FH9」。6BA/1DD構成、純チタン製ハウジングを採用

低域部には特許技術を使用
編集部:松永達矢
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エミライは、同社取り扱いブランドのFiiOより、ハイブリッド構成のユニバーサルIEM「FH9」を3月18日(金)に発売する。価格はオープンだが、税込85,800円前後での実売が予想される。

「FH9」

Knowles製BAドライバーを採用した、6BA/1DDハイブリッド・ドライバー構成の新フラグシップモデル。6基のBAドライバーの内、高域には「SWFK-31736」を2基採用。高価格帯のIEMで使用されることが多く、非常に優れた分解能を持ちながら硬質にならず、自然で透明感の高いサウンドを提供するという。

高域/中域用に6基のBAドライバーを搭載する

中域には、Knowles社製「DFK-62035」をベースに独自のチューニングを施したFiiOとKnowlesの共同開発によるカスタムBAドライバーを4基採用。これらのBAドライバーに、イヤホンシェルやサウンドチューブ、ハウジングの緻密な設計を組み合わせることで、クリアでエネルギー感に富んだ中高域を実現したとアピールする。

低域用には、自社開発の第2世代ダイヤモンドライクカーボン(DLC)振動板を用いた、13.6mm径ダイナミックドライバーを搭載。第1世代と比較して磁気回路構造を大幅に刷新し、大口径の振動板を駆動させるため磁束密度を20%向上させたとしている。

第2世代ダイヤモンドライクカーボン振動板を採用した13.6mm径ダイナミック型ドライバー

また、特許技術「S.TURBOテクノロジー」を搭載。綿密に計算されたタービン形状の音導管によって高域成分を適切にフィルタリングすることで、3つに帯域分割されている周波数域間でのスムーズなクロスオーバーが可能となり、優れた周波数特性を実現し、低域ドライバーのパフォーマンスを引き出すことができるという。

低域部には特許技術「S.TURBOテクノロジー」を搭載する

さらにハウジング内や音導管で発生する不要な共振を効果的に除去するノッチ・フィルター(特定の帯域だけを効果的に減衰するフィルター)機能を持たせたキャビティ(空洞)を搭載。シェル内部に組み込むことで、複数ドライバーを配置する際発生しがちな相互干渉による不要な共振を効果的に排除し、透明感あるサウンドを実現するとしている。

複数のドライバーを適切に配置するためノッチ・フィルターキャビティをシェル内部に組み込んでいる

ユーザーが交換可能な3種類のサウンドフィルターを用意。それぞれダンピングとフィルター密度が異なっており、3つのサウンドシグネチャーを体験できるとしている。3つのうち、ブラックのサウンドフィルターを標準装備し、その他2つはアクセサリーとして同梱される。

付属する3色のサウンドフィルター

ハウジングには、純チタンのブロックを5軸CNC加工により精密に研削したものを使用。つなぎ目のないモノブロック構造とすることで高い剛性を持ち、不要な高調波や共振を大幅に抑制するとしている。表面には艶消し加工を施した、見た目の美しさだけでなく肌触りの良さを追求した。

ドライバーの背圧を適切に外部に排出する「セミオープン構造」を採用。フロントキャビティとリアキャビティの空気圧が均一になり、より自然で、広大なサウンドステージを表出させるとしている。

ケーブルには、28本の芯線を8本編組して合計224本構成とした、高純度単結晶純銀素材による長さ約120cmのMMCXケーブルを付属。被覆には環境負荷の小さい医療グレードのTPUを採用し、長期間使用による黄変や低温環境下での硬化に対する耐性を獲得。プレーヤー側端子は2.5mmバランス/3.5mmアンバランス/4.4mmバランスの交換可能なヘッドホンプラグを装備する。

28本の芯線を8本編組し、合計224本構成とした高純度単結晶純銀素材によるMMCXケーブル

周波数特性は10Hz - 40kHz、インピーダンスは18Ω(@1kHz)、感度は108dB/mW(@1kHz)、最大入力は100mW。

付属品として、低音重視型、バランス重視型、ボーカル重視型のシリコン製イヤーチップとSpinFitイヤーチップをそれぞれ3組(S/M/L)、フォーム/フランジイヤーチップを2組(Mサイズ)同梱する。

そのほか、上記サウンドフィルター、キャリングケース、2.5mm/3.5mm/4.4mm交換用プラグ、マグネット式ケーブルクランプ、MMCXアシストツールなどを備える。質量は12.8g(片側)。

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