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公開日 2022/04/07 12:55

ヤマハ、カーオーディオ向け立体音響技術を開発。2022年の量産化を目指す

自動車メーカーに向けたデモを開始
編集部:杉山康介
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ヤマハは、車室内の全シートで立体音響の映像・楽曲コンテンツに没入できる技術を開発し、自動車メーカーに向けたデモを開始したことを発表。車載オーディオ商品の新たなソリューションとして、2022年の量産化を目指すとしている。

車室内の全シートで立体音響に没入できる技術を開発

同社は、自動運転やインターネット常時接続などの変革によって、自動車は今まで以上に快適なプライベート空間へと変化していくとともに、「メタバース」をはじめとするリモートコミュニケーションの進化は、デジタル空間の体験の機会が今後さらに拡がることを示唆していると説明。車がセカンドリビングへと進化するなかで、エンターテインメントと安心・安全の両面で新しいサウンド体験を実現するソリューションを開発したという。

近年はDolby Atmosなどの立体音響コンテンツが普及しつつあるが、車室内は、音の反射や共鳴が顕著で複雑な形状をしているため、制作者の狙いを精度高く再現することが困難だったという。そこでヤマハは、合計30個のスピーカーを車室内に最適配置。各スピーカーは振動板をはじめ、同社のHi-Fiオーディオのノウハウが適用されている。

また、車室内ではリスナーと各スピーカーの距離が様々で、なかでも距離が近い場合は「狭さ」を感じやすくなるため、リスナーの近距離にあるスピーカーから出る音に独自の信号処理を適用。自社製信号処理LSIの開発により蓄積してきた多様な技術を応用することで、距離感の歪みを解消したとのこと。

さらに、車種ごとに異なる車室内の音響特性に最適なパラメータを自動算出する「パラメータ探索エンジン」を新開発。従来の周波数特性分析に加え、人の聴こえ方に着目した分析を行うことで適切なパラメータの組み合わせを提示するもので、これを基に熟練のスキルを持つサウンドエンジニアがパラメータを最終調整することで、車種ごとにオーダーメイドの音響空間を提供するという。

車内に30個のスピーカーを最適配置

加えて安心・安全の提案として、アクセル操作や速度に連動する加速音や、様々なセンサーが発する情報提示音を立体的な表現で再生するHMI(Human Machine Interface)システムを提示。音に方位情報を付加することにより、速度や注意喚起に対するドライバーの認知が向上し、運転支援につながることが期待されるとのこと。

今回のデモは「Dolby Atmos for cars」を用いて構築されており、Dolby Atmosミックスの楽曲とヤマハが制作したウェルカム音の試聴が可能。開発ではドルビージャパン株式会社と協力し、今後に向けた議論を深めているとしている。また、ドルビージャパン代表取締役社長の大沢 幸弘氏のコメントも掲出されている。

ドルビージャパン 代表取締役社長 大沢幸弘氏コメント
あらゆるシーンでDolby Atmos Musicがお楽しみ頂けるよう、私たちは意識してまいりました。まして自動運転に向かう時代、車内は益々エンターテインメントの空間になるでしょう。ヤマハ株式会社様は、2014年に世界に先駆けてDolby Atmos対応AVRを出された日本のオーディオメーカーの 1社で、Soundbarでもいち早くDolby Atmosに対応されました。今回Dolby Atmos for carsのデモ車をご用意頂きました事、大変嬉しく思い、今後の展開に期待しております。

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