• ブランド
    特設サイト
公開日 2024/02/01 17:34

Netflixのアカウント共有取り締まりが本格化か。家族なのに見れないことも

Netflixの業績は上向き
ファイルウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
Netflixが2023年7月より日本でスタートしたアカウント共有の取り締まり強化だが、今年に入ってますます締め付けが加速したかもしれない。


もともとNetflixでは、「同一世帯」に暮らすユーザー同士を対象として、同時に2つ(広告つきスタンダード/スタンダードプラン)、または4つ(プレミアムプラン)の対応デバイスで視聴可能としている。

ただ、これまでは遠く離れた家族や友人とアカウント情報を共有し、同一世帯でなくともプランに応じたデバイス数まで視聴が行えてきた。

これが2023年7月からは、「ご利用世帯のデバイス」の登録が促されるようになり、ここで登録されたデバイスを基準として、同じインターネット接続に紐付けられた他デバイスが1つまたは3つまで、プランに応じて視聴できるように厳格化されてきた。つまりは、離れたユーザー同士のアカウント共有ができなくなってきた。

アカウント共有に関する案内メッセージが表示されたテレビ

しかし、この「ご利用世帯のデバイス」の登録だが、一斉にスタートしたわけではなく、ユーザーによって促されるタイミングはまちまちだ。また、登録後もこれまでと変わりなく、アカウント共有したユーザーが使用できるケースが多かったようだ。

それが今年に入り、「共有ができなくなった」「家族に共有してもらっていたが見られなくなった」という声が散見されるようになった。すでに取り締まりは始まっていたわけだが、それは段階的に進められており、ここにきて一層レベルが強められたのかもしれない。

離れた場所でアカウント共有を受け、Netflixが視聴できなくなったユーザーについては、「このテレビは、お客様のNetflixご利用世帯に紐づけられていません」「お客様のデバイスは、このアカウントのNetflixご利用世帯に紐づけられていません」といったメッセージが表示される模様だ。

これらのメッセージは、「ユーザーのデバイスが、登録された利用世帯にNetflix側で紐づけできなかった」ということを意味している。エラーにより紐づけられているデバイスでログインしたにも関わらず表示されることもあり、その際は紐づけの確認を行うなどの対応が必要とヘルプセンターで案内している。

ただ、実際に利用世帯に紐づいていないデバイスである場合は、「新しくご自分のアカウントを作成したうえでNetflixをお楽しみください」とアナウンスされている。

Netflixとしても、アカウント共有には複雑な思いがあるようだ。多くの配信サービスがアカウント共有に対して場所の制限を設けていないように、Netflixでもアカウント共有については公然の秘密のように見逃してきていた(むしろ推奨するようなコメントも出していた)し、サービスとしての認知拡大に重点を置いて無料であっても利用者が増加することを目指してきたのだろう。

一方で2023年2月からは、一部の国でアカウント共有を同一世帯のみ可能とする方針を打ち出した。力を入れるオリジナルコンテンツへの投資額もかさむなか、十分な“潜在的契約者”がいると判断して回収のフェーズに入ったのかもしれない。

実際、2023年度第4四半期の収益報告では、加入者が前四半期に比べて1300万人も急増しており、売上高も前年比12.5%増と伸ばしている。これは2022年11月にスタートした安価な広告つきスタンダードプランの影響もあるだろうが、タイミングからみればアカウント共有の取り締まりにより、これまで共有を受けていたユーザーが登録に移行したことも大きいと考えられる。

アメリカでは、アカウント共有を有料化したプランが提供されている。日本でのアカウント共有取り締まりがより進んでいけば、このプランの上陸も遠くないだろう。

実写版『幽☆遊☆白書』の好スタートや、独占配信を控えるドラマ『三体』など、強力なコンテンツでユーザーにアピールする一方、徐々に行われている値上げや今回のような制限へのネガティブな意見も多い。提供されるサービスのメリットとデメリット、その差をユーザーがどこまで許容できるか。現状ではまだプラスと受け取るユーザーが多いようだが、ガチガチに制限が進み、マイナスに転じないことを願いたい。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX