• ブランド
    特設サイト
公開日 2020/02/26 17:28

富士フイルム、ボディ内手ブレ補正搭載のミラーレス一眼「X-T4」。15fps連写にも対応

最短約0.02秒のAF速度を実現
編集部:平山洸太
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
富士フイルムは、ミラーレス一眼カメラ“Xシリーズ”の最新モデル「FUJIFILM X-T4」を4月に発売する。カラーはブラックとシルバーの2色。価格はオープンだが、ボディ単体は税抜204,500円前後、「XF16-80mmF4 R OIS WR」とのズームキットは税抜264,500円前後での実売が予想される。

「FUJIFILM X-T4」

ブラックとシルバーの2色を用意

X-Tシリーズの特長である「センターファインダースタイル」を採用するミラーレスデジタルカメラとして、シリーズ初となるボディ内手ブレ補正を搭載。新開発のフォーカルプレーンシャッターによる15コマ/秒の連写や、アルゴリズムの進化による最短約0.02秒のAFなど、高速性能も追求している。

構造イメージ

ボディ内手ブレ補正を搭載

本日、報道機関向けに説明会が実施され、光学・電子映像事業部 映像グループ 統括マネージャーの上野隆氏によって製品の説明が行われた。同氏によると、ボディ内手ブレ補正は先行して発売されている「X-H1」のユニットから30%の小型化と20%の軽量化を行うことで、搭載を実現できたという。

光学・電子映像事業部 映像グループ 統括マネージャー 上野隆氏

5軸の手ブレ補正となっており、補正効果は最大6.5段。これはX-H1よりも約1 - 1.5段ほど補正効果が高いとのことで、8倍の精度をもつジャイロセンサーを搭載することで実現したとのこと。細かな構造については、X-H1のあとにリリースした中判モデル「GFX100」の技術も活用したと、上野氏は説明する。

X-H1に搭載する手ブレ補正ユニット(右)との比較

センサーの姿勢制御は、X-H1のコイルスプリングから磁力スプリングに変更。センサーの位置決めと姿勢制御に用いる磁石については、共通の磁石で行うことで、半分の3つに削減している。さらに、シャッターショックにも配慮。シャッターユニットは上下だけで保持していたX-H1から改良し、上下左右の5箇所に配置された4種類のスプリングで保持する構造となっている。

シャッターショックにも配慮した構造

ボディ内手ブレ補正の搭載に加え、本機のトピックとなるのが「ミラーレス最速」とアピールする最高15コマ/秒の連続撮影だ。新開発のフォーカルプレーンシャッターを搭載し、X-T3と比較して2倍という30万回の耐久性や、X-T3から30%低減の静音性も備える。

15fpsの連写に対応

連続撮影では、ファインダー撮影時に8fpsのライブビュー連写にも対応。スポーツ撮影時など、連写しながら被写体の動きを確認できるため、「ほぼ一眼レフライクな連写感。8コマまでいくとプロのスポーツカメラマンでも使える」と上野氏はアピールしていた。

なおブラックアウト時間は、0.075秒とX-T3の0.096秒から向上しているほか、レリーズタイムラグは約0.035秒となっている。また、電子シャッターでは最速約30コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写にも対応する。

イメージセンサーはX-T3のものを継承しており、有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4センサー、映像エンジンにはX-Processor 4を搭載する。アルゴリズムの改善によってAFを高速化したとしており、最短約0.02秒の合焦速度に対応。トラッキングAFでの追従速度、顔・瞳AFで連写時の検出精度は2倍になったという。

AF性能を向上

映像エンジン「X-Processor 4」

背面の液晶ディスプレイは約162万ドットで、シリーズ初のバリアングルに対応。またEVFは0.5型の有機ELで、約369万ドット。ファインダーは3種類のブーストモードとして、暗所での視認性を向上させる低照度優先、ピント合わせ時に最適とする解像度優先、100fps表示が可能なフレームレート優先に対応する。

背面モニターはバリアングル対応

バッテリーは大容量タイプ「NP-W235」を採用することにより、エコノミーモードで約600枚、ノーマルモードで約500枚の撮影に対応する。オプションとして2個のバッテリーを搭載できるグリップも用意し、エコノミーモードで最大約1,700枚の撮影も可能となっている。

バッテリーグリップを装着した状態

バッテリーが大型化

バッテリーの充電は本体に搭載するUSB Type-C端子から行う仕様。単体の充電器は付属しないが、オプションで2つのバッテリーを同時充電可能なデュアルバッテリーチャージャー「BC-W235」を用意する。インターフェースはUSB端子のほか、φ3.5mmマイク端子、φ2.5mmリモートレリーズ、 HDMI micro-D端子を備える。付属アダプターでUSB端子から変換し、ヘッドホン端子も使用できる。

側面端子類

機能面の新機能としては、フィルムシミュレーションに「ETERNAブリーチバイパス」を新搭載する。フィルムの現像方法である「銀残し」を施したような、低彩度で高コントラストな表現ができるとのこと。オートホワイトバランスではオートに加え、ホワイト優先/雰囲気優先も選べるようになっている。

「ETERNAブリーチバイパス」の例

オートホワイトバランスは、ホワイト優先/オート/雰囲気優先の3種類に対応

また、RAW撮影では従来のロスレス圧縮と非圧縮に加えて、圧縮RAWにも対応。トーン設定ではこれまでの1ステップ刻みを細分化し、0.5段ステップで行えるようになっている。

本体の大きさは134.6W×92.8H×63.8Dmmで、質量はバッテリーとSDカードを含めて約607g。バッテリーの大型化とボディ内手ブレ補正の搭載を行いながらも、X-T3と比べてプラス2.5mmの厚み(最薄部)と68gの重量化にとどめたという。

上部イメージ

デザインでは、映像撮影でリグとの干渉を避けるため、SDカードスロットのフタを取り外し可能に。静止画と動画を切り替えできるダイヤルを新設するほか、背面右上のAF-ON/Q/AELボタンは、使用頻度などを考慮して位置を変更したとのこと。アイカップ取り付け部分の高強度化や、シンクロターミナルキャップを外れにくくする改良も行われている。

SDスロットのカバーが取り外し可能に

静止画/動画切り替えを新搭載する

静止画/動画切り替えダイヤルでは、静止画と動画それぞれで個別の設定を使用することができる。動画性能に関しても追求したとしており、最高で4K/60fpsの撮影に対応する。1080p/240fpsのハイスピード撮影、電子手ブレ補正も搭載。記録形式は従来のMOVに加えてMP4/AACも選べるようになっている。

また動画では、2つのSDカードに同時記録する「バックアップ記録」、F-Log撮影時にBT.709のガンマカーブ適用時の確認ができる「F-Logビューアシスト」といったプロ向け機能も搭載。シネマトグラファーからの要望によって動画開始後もピンと拡大表示を維持する「フォーカスチェックロック」にも新対応するなど、「ユーザーのニーズを汲み取って反映させた」とのことだ。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX