• ブランド
    特設サイト
公開日 2021/10/28 21:01

ニコン、最上位ミラーレス「Z 9」正式発表。約70万円で年内発売、ノウハウと技術を結集

9種類の被写体検出に対応
編集部:平山洸太
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ニコンは、フルサイズミラーレスカメラ「Z 9」を2021年内に発売する。価格はオープンだが、税込70万円前後の実売が予想される。

「Z 9」

プロフェッショナルのニーズに答えるためにノウハウと技術を結集したという、同社フルサイズミラーレスカメラの最上位モデル。止まらない勢い、向かうところ敵なしという意味の「UNSTOPPABLE」をテーマに、「これまでのミラーレス超える新しい映像体験」を提供すると説明している。

イメージセンサーには有効約4571万画素の積層型CMOSを採用する。常用感度はISO64-25600。センサー積層部に大容量メモリーと高速処理回路を多数配置することで、「Z 7II」比で12倍の高速静止画読み出しを実現した。また、画像処理エンジンには新開発のEXPEED 7を搭載。こちらはZ 7IIと比較して、約10倍の高速処理を実現するという。

有効約4571万画素の積層型CMOSを採用

新開発の映像エンジン「EXPEED 7」

AFポイントは493点で、画面全体の縦横約90%をカバーする。また、同社ミラーレスカメラで3Dトラッキングを初搭載。ディープラーニングを生かした被写体検出性能と組み合わせることで、高速で近づいてきて遠ざかるレースカーや、小さくて素早く動くスポーツ選手も追尾し続けられる。オートエリアAFも進化し、ポイント数が405点に向上。Z 7IIの81点から増えているほか、枠も小さくなっている。ダイナミックAFについても、S/M/Lの3種類から選ぶことが可能となった。

ミラーレスカメラとして世界最多となる9種類の被写体検出に対応。ディープラーニングを活用することで、人物、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機を判別できる。飛行機は全体と先頭部など、人物では顔/瞳/頭部/動体から選ぶことが可能。またゴーグルやサングラス、顔が逆さまであっても検出に対応する。

背面イメージ

今回、ニコンFXフォーマット初となる、メカシャッターレスの設計を採用する。シャッター速度は最高1/32000となり、無音でのシャッターのレリーズが可能。連写速度は約20コマ/秒で、フリッカー低減やAF/AE追従の場合でも同様となる。また、CFexpress Type-B対応のダブルスロットを採用することで、約20コマ/秒で1,000コマの連続撮影が可能。

また画質モードNORMAL限定だが、新機能「ハイスピードフレームキャプチャ+」により、約4,500万画素の設定で最大約30コマ/秒、約1,100万画素では最大約120コマ/秒の撮影も可能。なお、この場合の撮影記録時間は4秒間となる。

動画では、全画素読み出しでの8K UHD 30pや4K 120pの内部記録が可能で、効率的な放熱技術により最長125分の撮影が行える。今後のファームアップによってRAWモードの8K60pにも対応予定。映像フォーマットでは、H.265(HEVC)やProRes 422 HQもサポートする。

上部イメージ

動画撮影中のボディ内手ブレ補正に対応するほか、EXPEED7によって電子手ブレ補正の性能も進化。電子手ブレ補正時は1.25倍にクロップされる。またZレンズのみ限定となるが、台形歪みも補正されるので、広角レンズ使用時などに活用できる。動画における音声録音も強化され、新たに24bitのリニアPCMに対応。マイク端子のプラグインパワーのオフ設定も可能になった。

電子ビューファインダーには、「光学ファインダーを超える性能」を追求したReal-Live Viewfinderを採用する。真のライブビューファインダーとして、連写中でも像が止まらないブラックアウトフリーに対応。センサーからの画像データを画像処理エンジンとファインダーで並列処理する、デュアルストリーム技術により、一般的に用いられる同一画像の表示やワープといった処理を使わない表示を実現したとのこと。スペックとしては世界最高輝度となる3000cd/m2に対応するほか、解像度は369万ドット、倍率は0.8倍。またアイポイントは23mmで、フレームレートは60fps。

Real-Live Viewfinder

背面の液晶モニターには、同社初の縦横4軸チルトを採用。縦横ともに上向きは90度、下は横向き時が43度、縦向き時が23度。モニターの大きさは3.2型で、解像度は210万ドット。また、本体を縦に回転させるとインターフェースも縦向きになるため、縦位置を維持したまま表示の確認などが行える。タッチ操作に対応し、再生画面とメニュー画面において、シームレスなスクロールも可能。

縦横4軸チルト

本体は「D6を上回る信頼性」としており、ボディ素材にはマグネシウム合金を採用する。防滴防塵や堅牢性はもちろん、部材の見直しによって-10度の耐低温性能も確保。チルトモニターについても、効果的なシーリングによりD6同等の防塵防滴性能となる。

マグネシウム合金を採用

効果的なシーリングによりD6同等の防塵防滴性能を確保

ボタン類も使い勝手に配慮したレイアウトで、多くのカスタマイズ可能なボタンや独立したAFモードボタンを用意する。また、シャッターボタンにはD6同様のリーフスプリングスイッチを採用。ボタンイルミネーションもD6から引き続き採用する。

レンズ装着時のゴミ付着やセンサーへの接触を防ぐ、センサーシールドを搭載。さらにセンサー表面には、デジタルカメラ史上初となるダブルコートを採用することで、ダスト付着の軽減やダストの拭き取りやすさに配慮。構造としては、光学フィルターの上にゴミを寄せ付けにくい導電コートと、フッ素コートが施されている。

最高約6段のボディ内手ブレ補正を搭載し、ボディとレンズを連動させるシンクロVRにも対応。当初は3本のレンズ(Z 70-200mm F2.8S/Z MC 105mm/Z 100-400mm f4.5-5.6 VR S)のみが対応するが、今後拡充していくという。VRロック機構を備えることで、持ち運び時などのアクシデントによるセンサーへのダメージにも配慮する。

ボディ内手ブレ補正を搭載

起動時のレスポンスも向上し、Z 7IIの約1秒から約0.4秒に短縮した。バッテリーは「EN-EL18d」(容量3,300mAh)を新たに採用し、1度の充電で最高約700コマの静止画、および約170分の動画撮影が可能。連写時には、約5,300コマの静止画撮影も行える。別売USBケーブルを使用することで、USB充電やUSB給電も可能。

ほか、暗所撮影をサポートする撮影機能として、スターライトビュー機能に対応。モニターの撮影画像が明るくなるほか、AFの低輝度限界が-8.5EVに拡張され、赤色画面表示機能も利用できる。外形寸法は149x149.5x90.5mmで、体積ではD6比で約20%の小型化を実現。質量は1,340gとなる。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX