• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2022/11/17 15:01

ヒャッハー!GTAの『マッドマックス2』化を18年続けている変人がいた

「マッドマックス2」は人生
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
犯罪をテーマとした大ヒットゲーム『Grand Theft Auto:San Andreas』(以下「GTASA」)が発売されたのは2004年10月で、すでに18年前のことになる。

Image:Lauren Elisabeth/Shutterstock.com

それを世紀末的アクション映画『マッドマックス2』風に変えるMOD(ゲームソフトの改変データやプログラム)を、足かけ20年近く開発し続けている人物の話が伝えられている。

この人物アーロン・デノー(Aaron Deneau)氏がMOD開発に取り掛かったのは、「GTASA」が発売される8ヶ月前のことだ。デノー氏はゲーム本編の発売当日である10月26日、GTAフォーラムに、製作途中のMOD「Mad Max 2 Road Warrior」について初めて投稿したのだった。

当時の投稿でデノー氏は「モデリングとマッピングが約9割なので、今のうちに全部やっておくと、(ゲームが)出たときにとても楽になる」と述べていた。それから18年以上も経った今なお、MODの開発は続いているのだ。

物量的に巨大なために、必然的に多くのボランティアの協力を募ることになった。が、ある者は単に興味を失い、またある主要な貢献者は交通事故で亡くなった。生活苦でホームレスになった者もいれば、国家の政変で母国を離れ、MODどころではなくなったという。

当初のやり取りはMSNメッセンジャーで行われたが、それもより現代的なコミュニケーションツールに移行している。フォーラムやFacebookでは時に激しい議論が交わされることもあり、『ハリー・ポッター』の女優エマ・ワトソンと名乗る人物が忠告してきたこともあったそうだ。

2016年、デノー氏はプロジェクトに対する関心の低下に苛立ち、弟が癌と診断されたこともあり、MODから一時引退した。

しかし、いつしか再び、自らの心をつかんだ映画とゲームのために、車両と武器のモデリングを疲れ知らずで作り続けるようになっていた。

足かけ20年近く無給で趣味の作業を続けてきたデノー氏は、生涯かけて「GTA SA」用の「マッドマックス2」MODを完成させると決意したとのことだ。

なぜ協力者の関心が低下してきたかといえば、途中で『GTA4』などゲームの続編が登場した事情が大きい。それぞれの作業に対価を支払うべきかどうかをめぐり、内輪もめが発生したのである。デノー氏は誰もが無償で貢献すべきだと主張したものの、他人のノウハウに頼りすぎているとの非難を浴びた。本人は自分のスキルの限界は早くから分かっていたとして、時に周囲と対立したことを後悔していると述べている。

しかし一時引退から2年後、デノー氏は弟のガンが長期にわたり寛解したこともあり、再びMOD作業に復帰。それまでに14年をかけた何百ものマッドマックス車両や武器、キャラクターモデルに手を加えることになったという。

今のデノー氏の夢は、テクスチャやリギング(3Dキャラクターに動きを付けるしくみを付ける作業)、マップ作成やキャラクターモデルのデザインに協力するフルチームに、再び関心を持ってもらうことだそうだ。破壊されたシドニー・オペラハウスや壊滅したシドニー・ハーバーなど、歯ごたえのある作業の多くが残っているようだ。

この「GTA Road Warrior」プロジェクトに注がれた努力の数々は、デノー氏のアートステーションで確認できる。またGTAフォーラムでは「T-808」ことデノー氏と連絡を取れるので、何らかの形で貢献したい人は声をかけてみるのもいいだろう。

Source: Gamesradar

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ヤマダデンキ、「ブラックフライデー」セールを11/16より開始。ベスト電器、マツヤデンキでも開催
2 iPhone買い換え、手持ちモデルを手放す際に必ずやっておくべきこととは?
3 ケーブル接続の「バランス/アンバランス」ってつまり何?
4 「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ」11月23日・24日開催。出展メーカーや連続試聴イベントの内容はコチラ!
5 <Inter BEE>ゼンハイザー、国内未発売製品を初お披露目/NHK、“自由に変形する”ディスプレイ/コルグ「Live Extreme」試聴デモ
6 THIEAUDIO「Origin」は低音好き垂涎!骨伝導搭載・クアッドハイブリッド構成のイヤホンを聴く
7 B&Wの人気シリーズ、トゥイーター・オン・トップ式ブックシェルフ3機種の魅力を探る
8 ビクター“nearphones”「HA-NP1T」速攻レビュー! イヤーカフ型ながら聴きイヤホンを女性ライターが使ってみた
9 MUSE HiFi、真空管搭載ポータブルDAC/AMP「M5 ULTRA」。ESS社と独自回路を共同開発
10 スピーカーの“原音再生”をデジタルフィルターで解決!テレビや車に搭載広がるEilex PRISMの秘密に迫る
11/15 10:43 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX