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公開日 2014/09/03 23:45
<IFA>ソニー、ハイレゾ再生に完全対応した「Xperia Z3」「Xperia Z3 Compact」
ISO12800対応などカメラ系機能も進化
世界最大のエレクトロニクスショー、IFA2014のプレイベントが3日から開幕した。ソニーはプレスカンファレンスを開催し、Anrdoidスマートフォンの新フラグシップ「Xperia Z3」「Xperia Z3 Compact」を発表。ともに、イヤホン端子経由も含めてハイレゾ出力に完全対応したことが大きなポイントだ。
プレスカンファレンスの壇上にはソニーの平井社長が登壇。Xperia新製品のプレゼンテーションを行った。別項で紹介するが、ほかにもソニー初の8インチタブレット「Xperia Z3 Tablet Compact」も発表され、新しい「Z3」に“3つの顔”が揃うことになった。
Z3、Z3 Compactともに今秋からグローバル市場で展開が予定されている端末として発表され、日本もその計画に含まれている。国内ではどのキャリアが取り扱うか、今日の段階で明言されることはなかったものの、一説によるとソフトバンクがXperiaシリーズ取り扱いの準備を始めたという噂もあるだけに、今後、国内での発表に注目が集まりそうだ。
■CPUなど高機能化/デザインはこれまでにない新色を追加
Z3とZ3 CompactともにOSはAndroid OS 4.4.4。Z3はQualcomm社製の2.5GHz クアッドコアプロセッサー「Snapdragon 801 MSM8974AC」を採用する。Z3 Compactは新CPU「Krait」を搭載するQualcomm社製のSnapdragon 801 2.5GHz クアッドコアプロセッサーを採用した。GPUはともにAderno 330。
Z3のメインメモリーは3GBで、16GBの内蔵ストレージのほかにも、外部記録メディアとしてmicroSDカードが使える。バッテリー容量は3,100mAhで、前機種のXperia Z2に比べて100mAhほど容量が小さくなっているものの、スタミナモードのアルゴリズムに改善を加えたことでバッテリーの持続時間そのものは長くなっている。
Z3 Compactのメインメモリーは2GBで、16GBの内蔵ストレージのほかにも外部記録メディアにmicroSDカードが使える。バッテリー容量は2,600mAhとし、スタミナモードによる省電力性能も高めている。
なおSIMカードが従来のmicroSIMから、iPhone 5sなどに採用されている、より小型なnanoSIMに変更されている。
Z3は、ぱっと見のルックスに大きな変更はなく、Zシリーズが継承してきた“オムニバランスデザイン”コンセプトをベースにブラッシュアップを行った印象だ。ただし、カラーリングは大きく変更されている。従来からのホワイトとブラックに加えて、カッパーとシルバーグリーンを加えた4色が発表されている。恐らく日本でも同じカラー展開で導入されるはずだ。カッパーはメタリックな質感を備えたブラウンに近いイメージで、シルバーグリーンも高級感のある色合い。どちらも落ち着いた大人向けのカラーリングという印象だ。ホワイトモデルはZ2まではフロントパネルがブラックだったが、今回の機種からホワイトに変更され、筐体全体の色彩的な一体感を高めている。
Z2に比べてさらにサイドのベゼルを峡額縁化したことで、同じ5.2インチの筐体ながら横幅の外形寸法を1.3mmほど縮めた。Xperia Z1以来、本体全周を覆うアルミフレームをデザインの特徴としてきたが、Z3も同じくこれを採用。改良点としては四隅のコーナーにスリットを設けることでアンテナ干渉を減らす工夫を加えた。表面の処理を統一することでZ2と比べてフレームのカラーリングもシンプルに整えた。
Xperia Z3 Compactはフレームに透明感のある樹脂系素材を用いた点が特徴。本体の狭額縁化に結びつけるための素材選択でもあるという。これにより片手でのグリップ感も向上している。本機もホワイトとブラックのほかに、ビビッドなオレンジにグリーンという、従来のスマホには無かったような新感覚の2色を追加。ホワイトモデルのフロントパネルが白色に統一された点はデザイン面で進化したポイントだ。
本体の外形寸法は約146W×72H×7.3Dmm、質量は約152gとなり、Z2よりも小型化・軽量化を実現した格好だ。Z3 Compactの外形寸法は127W×64.9H×8.6Dmm、質量は129gとなる。ともにIP65/IP68相当の防水・防塵設計を実現している。
■スマホ単体でのハイレゾ再生に対応/「DSEE HX」によるアプコン再生も
両モデルで最大のハイライトと言えるのがハイレゾ再生への完全対応だ。春モデルのZ2、および国内ではその兄弟機となるZL2では、Xperiaシリーズとして初めてハイレゾ再生への対応を実現した。だがそれは内蔵する「Walkman」プレーヤーアプリでデコードしたハイレゾ音源を、USB端子から外部オーディオ機器に送りだすだけの限定的なものだった。つまり、本体にヘッドホンやイヤホンを接続し、直接ハイレゾを聴いて楽しむことが今まではできなかったのだが、新機種のZ3とZ3 Compactはハイレゾ対応のDACチップとアンプを内蔵したことで、初めてこれを実現。スマホ単体でのハイレゾ再生がようやく可能になった。ハイレゾ再生用のプレーヤーアプリには従来通り「Walkman」を使用する。
さらにポータブルオーディオプレーヤー“ウォークマン”のハイレゾ対応モデルである「ZX1」「F880」にも搭載されているソニー独自の高音質化技術「DSEE HX」も採用。圧縮音源の高域補間だけでなく、192kHz/24bitへのアップサンプリングとビット拡張を合わせて行うことで、ハイレゾに満たないクオリティの音源も、より高品位なサウンドで楽しむことができる。
なお、ハイレゾ対応Walkmanには搭載されているフルデジタルアンプ「S-Master HX」は搭載されていない。
ハイレゾ音源はUSB出力は最大192kHz/24bitまで、ヘッドホン出力は最大96kHz/24bitまでのWAV/FLAC/ALAC形式のファイル再生に対応する。DSDのフォーマットは最大2.8MHz、DSF(.dsf)/DSDIFF(.diff)形式のファイルをリニアPCM変換で再生できる。
ソニーおすすめの音質設定を一発操作でセットアップできる「ClearAudio+」も引き続き搭載した。
スピーカー再生によるサウンドも高品位を追求している。Z2と同様、本体を縦に構えた場合の上下にスピーカーダクトを配置したステレオスピーカーデザインにより、迫力のあるステレオ再生を実現。立体的なサラウンド再生が楽しめる「S-Force Front Surround」も搭載されている。専用カナル型イヤホンとの組み合わせで利用できるデジタルノイズキャンセリング機能にも対応した。
本日のプレスカンファレンス発表時点で本機のサウンドをゆっくり試聴する機会は得られなかったが、IFA開催期間中に、後日改めてハイレゾまわりの機能と音をより深く取材したレポートをお届けする予定だ。
■PS4との連携プレイが可能な「PS4リモートプレイ」に対応
Z3/Z3 Compactともに、外出先から自宅のPS4にインターネット経由で接続して、宅外でPS4のゲームが遊べる「PS4リモートプレイ」機能にXperiaシリーズとして初めて対応した。
当機能は11月からファームウェア更新による追加が予定されている。PS4向けにリリースされているほぼ全てのゲームで使用できるようになりそうだ。DUALSHOCKコントローラーにXperiaをドッキングできるアクセサリーなども発売が予定されている。
■ISO12800対応などカメラ系機能も進化を遂げた
ハイレゾ対応のほかに、Z3/Z3 Compactともにカメラ周りの機能も進化している。有効約2,070万画素のソニー製1/2.3型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」をZ2と同様に搭載しているが、新Gレンズの広角性能が27mmから25mmにアップし、よりワイドに画角を捉えた写真撮影が可能になっている。電子式手ブレ補正機能の性能も向上が図られたほか、ISO12800対応も実現したことで、より手軽に高品位な静止画がスマートフォンで撮影できるようになっている。画像処理エンジンは「BIONZ for mobile」。
他にも外部ディスプレイ機器との接続機能としてWi-Fi Miracastをサポートした。
動画撮影はZ2と同じく、Z3/Z3 Compactともに4K対応を実現。MHL3.0に対応しているので、スマホで撮った4K動画を、同じくMHL3.0に対応する4K対応BRAVIAの最新ラインナップにHDMIケーブルで接続して大画面で視聴ができる。
さらにXperia Zシリーズ向けのオリジナルカメラアプリにも、静止画撮影時にバックグラウンドのサウンドが同時記録できる「Sound Photo」や、メインカメラとインカメラの両方を使って同時撮影ができる「Face In」などのアプリが新しく加わって、手軽に様々なトリック撮影を楽しむことができる。
ディスプレイにはソニー独自の「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載。Z2から採用されているバックライト技術「LiveColour LED」による鮮やかな色再現も特徴としている。さらに独自の超解像技術である「X-Reality for mobile」のアルゴリズムをブラッシュアップして、屋外での画面の視認性を向上させた。スタイラスペンによるタッチ操作もサポートする。
プレスカンファレンスの壇上にはソニーの平井社長が登壇。Xperia新製品のプレゼンテーションを行った。別項で紹介するが、ほかにもソニー初の8インチタブレット「Xperia Z3 Tablet Compact」も発表され、新しい「Z3」に“3つの顔”が揃うことになった。
Z3、Z3 Compactともに今秋からグローバル市場で展開が予定されている端末として発表され、日本もその計画に含まれている。国内ではどのキャリアが取り扱うか、今日の段階で明言されることはなかったものの、一説によるとソフトバンクがXperiaシリーズ取り扱いの準備を始めたという噂もあるだけに、今後、国内での発表に注目が集まりそうだ。
■CPUなど高機能化/デザインはこれまでにない新色を追加
Z3とZ3 CompactともにOSはAndroid OS 4.4.4。Z3はQualcomm社製の2.5GHz クアッドコアプロセッサー「Snapdragon 801 MSM8974AC」を採用する。Z3 Compactは新CPU「Krait」を搭載するQualcomm社製のSnapdragon 801 2.5GHz クアッドコアプロセッサーを採用した。GPUはともにAderno 330。
Z3のメインメモリーは3GBで、16GBの内蔵ストレージのほかにも、外部記録メディアとしてmicroSDカードが使える。バッテリー容量は3,100mAhで、前機種のXperia Z2に比べて100mAhほど容量が小さくなっているものの、スタミナモードのアルゴリズムに改善を加えたことでバッテリーの持続時間そのものは長くなっている。
Z3 Compactのメインメモリーは2GBで、16GBの内蔵ストレージのほかにも外部記録メディアにmicroSDカードが使える。バッテリー容量は2,600mAhとし、スタミナモードによる省電力性能も高めている。
なおSIMカードが従来のmicroSIMから、iPhone 5sなどに採用されている、より小型なnanoSIMに変更されている。
Z3は、ぱっと見のルックスに大きな変更はなく、Zシリーズが継承してきた“オムニバランスデザイン”コンセプトをベースにブラッシュアップを行った印象だ。ただし、カラーリングは大きく変更されている。従来からのホワイトとブラックに加えて、カッパーとシルバーグリーンを加えた4色が発表されている。恐らく日本でも同じカラー展開で導入されるはずだ。カッパーはメタリックな質感を備えたブラウンに近いイメージで、シルバーグリーンも高級感のある色合い。どちらも落ち着いた大人向けのカラーリングという印象だ。ホワイトモデルはZ2まではフロントパネルがブラックだったが、今回の機種からホワイトに変更され、筐体全体の色彩的な一体感を高めている。
Z2に比べてさらにサイドのベゼルを峡額縁化したことで、同じ5.2インチの筐体ながら横幅の外形寸法を1.3mmほど縮めた。Xperia Z1以来、本体全周を覆うアルミフレームをデザインの特徴としてきたが、Z3も同じくこれを採用。改良点としては四隅のコーナーにスリットを設けることでアンテナ干渉を減らす工夫を加えた。表面の処理を統一することでZ2と比べてフレームのカラーリングもシンプルに整えた。
Xperia Z3 Compactはフレームに透明感のある樹脂系素材を用いた点が特徴。本体の狭額縁化に結びつけるための素材選択でもあるという。これにより片手でのグリップ感も向上している。本機もホワイトとブラックのほかに、ビビッドなオレンジにグリーンという、従来のスマホには無かったような新感覚の2色を追加。ホワイトモデルのフロントパネルが白色に統一された点はデザイン面で進化したポイントだ。
本体の外形寸法は約146W×72H×7.3Dmm、質量は約152gとなり、Z2よりも小型化・軽量化を実現した格好だ。Z3 Compactの外形寸法は127W×64.9H×8.6Dmm、質量は129gとなる。ともにIP65/IP68相当の防水・防塵設計を実現している。
■スマホ単体でのハイレゾ再生に対応/「DSEE HX」によるアプコン再生も
両モデルで最大のハイライトと言えるのがハイレゾ再生への完全対応だ。春モデルのZ2、および国内ではその兄弟機となるZL2では、Xperiaシリーズとして初めてハイレゾ再生への対応を実現した。だがそれは内蔵する「Walkman」プレーヤーアプリでデコードしたハイレゾ音源を、USB端子から外部オーディオ機器に送りだすだけの限定的なものだった。つまり、本体にヘッドホンやイヤホンを接続し、直接ハイレゾを聴いて楽しむことが今まではできなかったのだが、新機種のZ3とZ3 Compactはハイレゾ対応のDACチップとアンプを内蔵したことで、初めてこれを実現。スマホ単体でのハイレゾ再生がようやく可能になった。ハイレゾ再生用のプレーヤーアプリには従来通り「Walkman」を使用する。
さらにポータブルオーディオプレーヤー“ウォークマン”のハイレゾ対応モデルである「ZX1」「F880」にも搭載されているソニー独自の高音質化技術「DSEE HX」も採用。圧縮音源の高域補間だけでなく、192kHz/24bitへのアップサンプリングとビット拡張を合わせて行うことで、ハイレゾに満たないクオリティの音源も、より高品位なサウンドで楽しむことができる。
なお、ハイレゾ対応Walkmanには搭載されているフルデジタルアンプ「S-Master HX」は搭載されていない。
ハイレゾ音源はUSB出力は最大192kHz/24bitまで、ヘッドホン出力は最大96kHz/24bitまでのWAV/FLAC/ALAC形式のファイル再生に対応する。DSDのフォーマットは最大2.8MHz、DSF(.dsf)/DSDIFF(.diff)形式のファイルをリニアPCM変換で再生できる。
ソニーおすすめの音質設定を一発操作でセットアップできる「ClearAudio+」も引き続き搭載した。
スピーカー再生によるサウンドも高品位を追求している。Z2と同様、本体を縦に構えた場合の上下にスピーカーダクトを配置したステレオスピーカーデザインにより、迫力のあるステレオ再生を実現。立体的なサラウンド再生が楽しめる「S-Force Front Surround」も搭載されている。専用カナル型イヤホンとの組み合わせで利用できるデジタルノイズキャンセリング機能にも対応した。
本日のプレスカンファレンス発表時点で本機のサウンドをゆっくり試聴する機会は得られなかったが、IFA開催期間中に、後日改めてハイレゾまわりの機能と音をより深く取材したレポートをお届けする予定だ。
■PS4との連携プレイが可能な「PS4リモートプレイ」に対応
Z3/Z3 Compactともに、外出先から自宅のPS4にインターネット経由で接続して、宅外でPS4のゲームが遊べる「PS4リモートプレイ」機能にXperiaシリーズとして初めて対応した。
当機能は11月からファームウェア更新による追加が予定されている。PS4向けにリリースされているほぼ全てのゲームで使用できるようになりそうだ。DUALSHOCKコントローラーにXperiaをドッキングできるアクセサリーなども発売が予定されている。
■ISO12800対応などカメラ系機能も進化を遂げた
ハイレゾ対応のほかに、Z3/Z3 Compactともにカメラ周りの機能も進化している。有効約2,070万画素のソニー製1/2.3型CMOSセンサー「Exmor RS for mobile」をZ2と同様に搭載しているが、新Gレンズの広角性能が27mmから25mmにアップし、よりワイドに画角を捉えた写真撮影が可能になっている。電子式手ブレ補正機能の性能も向上が図られたほか、ISO12800対応も実現したことで、より手軽に高品位な静止画がスマートフォンで撮影できるようになっている。画像処理エンジンは「BIONZ for mobile」。
他にも外部ディスプレイ機器との接続機能としてWi-Fi Miracastをサポートした。
動画撮影はZ2と同じく、Z3/Z3 Compactともに4K対応を実現。MHL3.0に対応しているので、スマホで撮った4K動画を、同じくMHL3.0に対応する4K対応BRAVIAの最新ラインナップにHDMIケーブルで接続して大画面で視聴ができる。
さらにXperia Zシリーズ向けのオリジナルカメラアプリにも、静止画撮影時にバックグラウンドのサウンドが同時記録できる「Sound Photo」や、メインカメラとインカメラの両方を使って同時撮影ができる「Face In」などのアプリが新しく加わって、手軽に様々なトリック撮影を楽しむことができる。
ディスプレイにはソニー独自の「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載。Z2から採用されているバックライト技術「LiveColour LED」による鮮やかな色再現も特徴としている。さらに独自の超解像技術である「X-Reality for mobile」のアルゴリズムをブラッシュアップして、屋外での画面の視認性を向上させた。スタイラスペンによるタッチ操作もサポートする。