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公開日 2019/11/27 18:38
マイクロソフトが推進する「モダンPC」とは? PCメーカー各社が集結して魅力をアピール
「高速起動でストレスが少ない」などが特徴
日本マイクロソフトは、同社が推進する「モダンPC」について、報道陣向けの説明会を実施。年末商戦に向けた取り組みをパートナー企業とともにアピールした。
モダンPCとは、「高速起動でストレスが少ない」「どこへでも持っていける」「創造性、生産性アップ」といったことを特徴とするノートPCのこと。デザインやスペックなどの各項目について同社が一定の基準を設け、それらをクリアした製品がモダンPCとなる。
具体的な必要条件としては、2-in-1デタッチャブル(取り外しできる)/2-in-1コンバーチブル(変形できる)/ウルトラスリム(18mm以下)/オールインワンのどれかをデザインに採用。さらにパフォーマンス面では、ストレージがSSD/SSD+HDD/eMMC/Intel Optane+HDDのどれかであることが挙げられる。
そして音声アシスタント「コルタナ」、指紋などの生体認証でログインできる「Windows Hello」、ペン入力ができる「Windows Ink」、Windows10のバージョンの1つである「Sモード」のうち2つ以上を満たすこと、最新のOfficeを搭載することも条件となっている。
マイクロソフトが「モダンPC」というワードを新たに作り出した理由について、「数年前からOSはWindows10のままで、CPUもCore iシリーズが定着しているので、詳しくない方からすると前に買ったモデルとの違いが分かりにくい」と、同社執行役員 コンシューマー&デバイス事業本部 デバイスパートナー 営業統括本部長の梅田成二氏は説明する。
また、同社執行役員 常務 コンシューマー&デバイス事業本部長 檜山太郎氏は、モダンPCを購入して1年間使用したユーザーを対象にしたアンケート結果を紹介。それによると、速くなったと感じる人が94%、タッチパネルが便利と回答した人が91%など、多くの好評なフィードバックが得られたという。
さらにアンケートでは、73%のユーザーがPCを外に持ち運ぶようになったと説明。この結果から檜山氏は「ユーザーの利用シーンが広がっていった」と分析し、モダンPCの最終的な目標は「ユーザーがやりたかったけどできなかったことを実現していくことだ」と期待を込めた。
モダンPCとしてラインナップされている製品は現状19製品あり、NECやパナソニック、Dynabook、VAIOなど様々なメーカーから、それぞれ個性のあるモデルが発売されている。説明会では、パートナー企業としてDynabook、デル、HP、富士通、NECの担当者が登壇し、自社製品のアピールを行った。
Dynabookの長嶋忠浩氏は、IGZO液晶搭載の15.6型モデル「Z8」を紹介。「4 - 5年使っても後悔しないようなスペック」を意識しており、モダンスタンバイ、Wi-Fi6、 SSD+Optaneメモリーといった最先端の技術も盛り込んでいるという。またブランドの特徴として “強さ” を強調し、「アメリカのMIL規格に準拠した性能をすべての製品が持っている」とアピールした。
デルの田尻祥一氏は、同社初の1kg以下モデルとなる「Inspiron 13 7000」を紹介し、「外資メーカーで1kgを切るという日本の需要を盛り込むのは難しかった」と説明。また軽量ノートPCは後発であることから、ストリーミング動画を最適化する技術、スマートフォンとの連携を高める技術といった独自機能を盛り込み差別化を図っているという。
HPの沼田綾子氏は、2-in-1タイプの15型モデル「ENVY x360 15」をアピール。ユーザーアンケートで満足度が高いというコンバーチブルを採用するほか、画面サイズを15型にすることでペン入力も使いやすいとのこと。またペン入力は子供でも扱いやすいため、「プログラミング教育などで、お子様に使って欲しい」と説明した。
富士通クライアントコンピューティングの高嶋敏久氏は「LIFEBOOK UH95」を手に取り、「開発・設計・製造まですべて国内でやっているので、品質にこだわっている」と強調。ペン内蔵として世界最軽量868gのモデルだが、軽さだけでなく堅牢性を強化しているという。2-in-1のためタブレットとしても使える。
NECレノボ・ジャパングループの河島良輔氏は、LAVIEブランドから「Pro Mobile」、Lenovoブランドから「Yoga S740-15」を紹介した。Pro Mobileは、「軽量化で犠牲になるデザイン・質感・堅牢性などを追求している」とのこと。またYoga S740-15は、グラフィックにGTX1650を搭載するモデル。「ゲーミングPCに抵抗感を持つユーザーも多い状況で、スリムな筐体とグラフィック性能を両立させた」ことが特徴だという。
■郊外や地方で、昨年比2倍以上の販売台数を記録
説明会ではモダンPCの戦略とシェアについて、檜山氏がプレゼンテーションを行った。
まずPC全体の販売状況については、9月は対前年比で80%伸長したとのこと。理由については、消費税増税前の駆け込み需要を挙げながらも、「Windows7のサービス終了もあるので、相乗効果があったのでは」と述べた。なお10月は昨年比を割り込む数字になったが、11月では回復がみられていることから、2019年全体では2桁以上の成長が見込めるという。
モダンPCにおける販売台数については、9月は昨年比+140%という2倍以上の伸びだったと説明。これまで課題だった郊外・地方の店舗が売上を牽引しており、そうした店舗では昨年比+118%と好調に拡大している。量販店の特設コーナーについても、今年はじめの24店舗から400店舗に拡大したという。
なおこの理由については、「郊外では15インチが主流だったため、それより小型軽量のモダンPCでは難しかった。今年は15インチモデルのモダンPC化が進んでいったので、そこを中心に盛り上がってきた。これまでにないことだ」と説明した。
先述のように同社では、来年1月14日のWindows7のサービス終了によって買い替え需要が発生するとしている。これを裏付けるアンケート結果によると、現在約900万台(9月末時点)のWindows7マシンがあり、その約半分となる470万台のユーザーがWindows10に買い替えたいとのこと。この470万台をターゲットに、これから年末商戦に向けて盛り上げていくとのことだ。
モダンPCとは、「高速起動でストレスが少ない」「どこへでも持っていける」「創造性、生産性アップ」といったことを特徴とするノートPCのこと。デザインやスペックなどの各項目について同社が一定の基準を設け、それらをクリアした製品がモダンPCとなる。
具体的な必要条件としては、2-in-1デタッチャブル(取り外しできる)/2-in-1コンバーチブル(変形できる)/ウルトラスリム(18mm以下)/オールインワンのどれかをデザインに採用。さらにパフォーマンス面では、ストレージがSSD/SSD+HDD/eMMC/Intel Optane+HDDのどれかであることが挙げられる。
そして音声アシスタント「コルタナ」、指紋などの生体認証でログインできる「Windows Hello」、ペン入力ができる「Windows Ink」、Windows10のバージョンの1つである「Sモード」のうち2つ以上を満たすこと、最新のOfficeを搭載することも条件となっている。
マイクロソフトが「モダンPC」というワードを新たに作り出した理由について、「数年前からOSはWindows10のままで、CPUもCore iシリーズが定着しているので、詳しくない方からすると前に買ったモデルとの違いが分かりにくい」と、同社執行役員 コンシューマー&デバイス事業本部 デバイスパートナー 営業統括本部長の梅田成二氏は説明する。
また、同社執行役員 常務 コンシューマー&デバイス事業本部長 檜山太郎氏は、モダンPCを購入して1年間使用したユーザーを対象にしたアンケート結果を紹介。それによると、速くなったと感じる人が94%、タッチパネルが便利と回答した人が91%など、多くの好評なフィードバックが得られたという。
さらにアンケートでは、73%のユーザーがPCを外に持ち運ぶようになったと説明。この結果から檜山氏は「ユーザーの利用シーンが広がっていった」と分析し、モダンPCの最終的な目標は「ユーザーがやりたかったけどできなかったことを実現していくことだ」と期待を込めた。
モダンPCとしてラインナップされている製品は現状19製品あり、NECやパナソニック、Dynabook、VAIOなど様々なメーカーから、それぞれ個性のあるモデルが発売されている。説明会では、パートナー企業としてDynabook、デル、HP、富士通、NECの担当者が登壇し、自社製品のアピールを行った。
Dynabookの長嶋忠浩氏は、IGZO液晶搭載の15.6型モデル「Z8」を紹介。「4 - 5年使っても後悔しないようなスペック」を意識しており、モダンスタンバイ、Wi-Fi6、 SSD+Optaneメモリーといった最先端の技術も盛り込んでいるという。またブランドの特徴として “強さ” を強調し、「アメリカのMIL規格に準拠した性能をすべての製品が持っている」とアピールした。
デルの田尻祥一氏は、同社初の1kg以下モデルとなる「Inspiron 13 7000」を紹介し、「外資メーカーで1kgを切るという日本の需要を盛り込むのは難しかった」と説明。また軽量ノートPCは後発であることから、ストリーミング動画を最適化する技術、スマートフォンとの連携を高める技術といった独自機能を盛り込み差別化を図っているという。
HPの沼田綾子氏は、2-in-1タイプの15型モデル「ENVY x360 15」をアピール。ユーザーアンケートで満足度が高いというコンバーチブルを採用するほか、画面サイズを15型にすることでペン入力も使いやすいとのこと。またペン入力は子供でも扱いやすいため、「プログラミング教育などで、お子様に使って欲しい」と説明した。
富士通クライアントコンピューティングの高嶋敏久氏は「LIFEBOOK UH95」を手に取り、「開発・設計・製造まですべて国内でやっているので、品質にこだわっている」と強調。ペン内蔵として世界最軽量868gのモデルだが、軽さだけでなく堅牢性を強化しているという。2-in-1のためタブレットとしても使える。
NECレノボ・ジャパングループの河島良輔氏は、LAVIEブランドから「Pro Mobile」、Lenovoブランドから「Yoga S740-15」を紹介した。Pro Mobileは、「軽量化で犠牲になるデザイン・質感・堅牢性などを追求している」とのこと。またYoga S740-15は、グラフィックにGTX1650を搭載するモデル。「ゲーミングPCに抵抗感を持つユーザーも多い状況で、スリムな筐体とグラフィック性能を両立させた」ことが特徴だという。
■郊外や地方で、昨年比2倍以上の販売台数を記録
説明会ではモダンPCの戦略とシェアについて、檜山氏がプレゼンテーションを行った。
まずPC全体の販売状況については、9月は対前年比で80%伸長したとのこと。理由については、消費税増税前の駆け込み需要を挙げながらも、「Windows7のサービス終了もあるので、相乗効果があったのでは」と述べた。なお10月は昨年比を割り込む数字になったが、11月では回復がみられていることから、2019年全体では2桁以上の成長が見込めるという。
モダンPCにおける販売台数については、9月は昨年比+140%という2倍以上の伸びだったと説明。これまで課題だった郊外・地方の店舗が売上を牽引しており、そうした店舗では昨年比+118%と好調に拡大している。量販店の特設コーナーについても、今年はじめの24店舗から400店舗に拡大したという。
なおこの理由については、「郊外では15インチが主流だったため、それより小型軽量のモダンPCでは難しかった。今年は15インチモデルのモダンPC化が進んでいったので、そこを中心に盛り上がってきた。これまでにないことだ」と説明した。
先述のように同社では、来年1月14日のWindows7のサービス終了によって買い替え需要が発生するとしている。これを裏付けるアンケート結果によると、現在約900万台(9月末時点)のWindows7マシンがあり、その約半分となる470万台のユーザーがWindows10に買い替えたいとのこと。この470万台をターゲットに、これから年末商戦に向けて盛り上げていくとのことだ。