公開日 2022/08/19 15:51

次期MacBook Pro用「M2 Pro」チップ、3nm技術でまもなく製造開始の噂【Gadget Gate】

アップルが一番のお得意様としてファーストレーンへ
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
台湾の半導体大手TSMCが、3nmチップの量産を、いよいよ9月より開始するとの噂が報じられている。その最初の顧客となるのがアップルであり、この技術は次期「M2 Pro」チップに投入される見通しとのことだ。

Image:liu yu shan/Shutterstock

これらは台湾の経済メディアである工商時報が伝えていることだ。同誌はTSMCの3nmプロセスが9月に量産に入ると報じ、別の記事で「アップルが年末までに、3nmチップを使う最初の顧客となる」と述べている。インテルやクアルコムなど7社が行列を作っているなかで、アップルが最優先されるようだ。

ちなみに「3nm」などは半導体の回路線幅を意味しており、プロセスルールと呼ばれる。この数値が小さくなればなるほど、一般的に処理能力が向上し、消費電力は低減する傾向がある。

Mac(あるいはiPad Pro)向けの次期プロセッサー「M2 Pro」が3nmプロセスで製造され、2022年末〜2023年初の新型MacBook ProやMac miniに搭載されるとの予想は、複数の情報源が伝えていたことだ。前者はHaitong Intl Tech ResearchのアナリストJeff Pu氏が述べており、後者はBloombergのMark Gurman記者が報じていた。

また工商時報によると、2023年の「iPhone 15 Pro」モデル用の「A17 Bionic」チップや、将来のMacBook Airおよび13インチMacBook Pro向けの「M3」チップも、やはりTSMCの3nmプロセス技術をベースに製造される予定とのことだ。

最新のMacBook Airや13インチMacBook Proに搭載されたM2チップは5nm製造だと明かされており、今年秋の「iPhone 14 Pro」に積まれる「A16 Bionic」チップも5nmと予想されている。これらは先代のM1およびA15Bionicと基本的には同じ技術であり(改良はされているが)、さしたる性能の向上は望めない。

しかし、Appleシリコン(独自開発チップの総称)がTSMCの5nmプロセスから3nmプロセスに移行することで、今後のMacやiPhoneの性能は向上し、電力効率も改善され、バッテリー持ちもよくなる可能性がある。

M2 MacBook Airはファンレス設計もあって、負荷が重い処理を行わせると温度が108度まで上がったとの報告もあった。が、アップルはMacBookなどの筐体を何世代にもわたって流用し続ける傾向があり(品質の向上と、量産効果によるコストダウンを両立させるため)、いずれ来るM3チップの省電力性能、つまり発熱の低下を織り込んでいるのかもしれない。

Source:工商時報(1),(2)
via:MacRumors

テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」のオリジナル記事を読む

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX