公開日 2010/05/06 15:17

大容量データ時代に適したカードリーダー/ライターとは?

サンディスク「イメージメイト」を試す
会田肇
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
フルHD動画を撮影する機会が増え、データのファイルサイズは大きくなる一方。メモリーカードもすぐにいっぱいになりがちだ。せっかく「Class10」といった高速メモリーカードを準備しても、データ転送がボトルネックとなって余計な時間を取られてしまうことも少なくない。

サンディスク「イメージメイト」SDDR-199。30MB/s Edition SDHC対応 USB2.0 リーダー/ライターで、机上でも存在感のあるデザインが際立つ。microSDにはアダプターでの対応となるのが残念

そんな中で注目したいのが、高速メモリーカードの能力をフルに発揮できるカードリーダー/ライター。なかでもサンディスク「イメージメイト」SDDR-199は、同社が発売しているExtreme III(Class10) SDHCカードの高速性能に対応する高速タイプのカード/リーダーとなっていて、SDHCを使った読取り/書込みでは最大30MB/秒(同社実測値)の超高速転送を実現。大容量化時代にふさわしい高効率データ転送を可能にする数少ないカードリーダー/ライターと言える。

本体はスリムかつコンパクトなデザインで、対応メモリーカードはSD系(SD/SDHC)、メモリースティック系、xDピクチャーカードに対応。付属の専用台とはマグネットで接続されるので、デスクの上にスマートに置くことができる。また、本体上面にある転送ボタンを押すだけで指定プログラムやWebサイトにアクセスできるアプリケーションの利用も可能となる。

では、この製品を使うとどの程度のメリットがあるのか。今回は16GBのサンディスクExtreme III(Class10) SDHCカードに1GB程度の動画と静止画を混在させたデータを入れ、それをPCに転送する方法でチェックを行ってみた。比較したのはサンディスク「イメージメイト」SDDR-199と、OSにWindows7を使う最新のDELL製PCに内蔵するカードリーダー/ライター。ともにデータを指定フォルダにドラッグ&ドロップする方法で、それにかかる所要時間を計測してみた。

テストで使用したサンディスク「ExtremeIII(Class10)」 SDHCカード・16GB。SDHCカードで世界最速レベルの読取り/書込み 30MB/sを実現している

結果は、SDDR-199が39.82秒で転送を終了。対するDELL製PC内蔵のリーダー/ライターでは54.87秒を要した。その差は15.02秒。これだけだと差は小さいように感じるかもしれない。しかし、これで16GBをフルに使い切った場合、あくまで単純計算で16倍をかけるとして、SDDR-199が10分37秒なのに対し、DELL製PCは14分38秒もかかることになる。その差は実に4分にまで広がるのだ。データサイズが大きくなればなるほどそのメリットも増すことになる。

SDDR-199の実効速度(計測:「Crystal Disk Mark」使用)。シーケンシャルリードで26.36MB/sを達成している

試しに転送速度を計測できるフリーソフト「Crystal Disk Mark」を使って転送の実効速度(シーケンシャルリード)を計測してみると、SDDR-199はメモリーカードの性能をほぼ引き出す26.36MB/sを達成したが、DELL製PCでは18.99MB/sにとどまった。カードリーダーとして性能差はここでも証明された格好だ。

DELL製PC内蔵のカードリーダーの実効速度(計測:「Crystal Disk Mark」使用)。シーケンシャルリードで18.99MB/sにとどまる

姉妹機としてラインナップされる「イメージメイト」SDDR-189。CFやマイクロSDにもダイレクトに対応するが、SDでの転送速度はSDDR-199よりも遅い。同じ1GBのデータ転送に要した時間は43.50秒。転送実効速度は19.14MB/sだった

デジカメにHD動画撮影機能が当たり前に搭載されるようになった今、メモリーカードのデータ読み出しにも気遣うべき時代がやってきたと言えるだろう。

(会田肇)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 オーディオ銘機賞「ベストバリュー大賞」受賞! DALIの技術と美学を凝縮した「KUPID」の実力に迫る
2 “スイング式”インシュレーターに薄型モデルが登場!セレニティ 静寂-Shijima-の「SWI-10」使いこなしレポート
3 トップクラスのながら聴きイヤホンにさらなる機能性がプラス!Shokz「OpenFit 2+」レビュー
4 <ポタフェス>SHANLING、水月雨監修のポータブルCDプレーヤー「Crossover」世界初公開/ONIX、超小型DAC「Tocata XM2」初展示
5 <ポタフェス>見た目も音もこだわった、HiBy Digitalの「初音ミク」コラボアイテム展示/FAudio「Major」に後継機か
6 大好きな車とバイクを眺める6畳空間に、4K/100型のホームシアターを実現
7 SHANLING、サブミニチュア真空管をデュアル搭載したポータブルDAC/アンプ「UA7」
8 Oriolus、落ち着いた音色と現代的な機能性を両立したBluetoothアンプ「1795MKII」
9 ピクセラ、テレビを見るとポイントが貯まるワイヤレスチューナー「ポイテレ」
10 <ポタフェス>オーディオテクニカ、フラグシップ機「ATH-ADX7000」「ATH-TWX9M2」を堪能
12/15 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX