公開日 2010/05/26 15:40
PCオーディオの実力をアクセサリーで100%引き出す − ACOUSTIC REVIVEの製品で検証
振動とジッター対策で高音質化
これまでの概念を覆す、PCオーディオにいま注目が集まっている。しかしそこはピュアオーディオで常識とされてきた高音質への対策が、全くなされていない世界でもある。
一般的なPCは振動対策が施されていないスチール板のボディをはじめ、振動や騒音を生む冷却ファンやハードディスクの回転など、オーディオにとっては不必要な、音を濁す要因が山積している。また、スイッチング電源の影響、高周波や輻射ノイズが飛び交う筐体内部においては純度の高い音楽信号を取り出すことも難しい。
一方で最近、リーズナブルで魅力的なUSB‐DACが増えてきたが、ここで問題となるのがジッターである。その原因を作り出しているのがPC内のマスタークロックだが、いかにその不安定さを解決するか各社とも苦心しており、現在のPCオーディオにおける最大の問題点ともいえる。
■PCオーディオの音質向上に強い味方となるアクセサリー群
そこで注目したいのがこれらPCの抱える「振動」「ジッター」の問題を解決する、新たなアプローチとしてのオーディオアクセサリーの存在だ。ACOUSTIC REVIVEのラインアップの中でこの課題を解決できるものとしてご紹介したいのが、クォーツ・レゾネーター「QR−8」、デジタル・シグナル・アイソレーション・エキサイター「DSIX」、クォーツアンダーボード「TB‐38」「RST‐38」、エアー・フローティング・ボード「RAF‐48」といった製品群である。
■QR‐8を貼るだけでできるUSBケーブルのグレードアップ
まず、天然煙水晶チップを用いた「QR‐8」であるが、共振を起こしている対象物へ貼りつけることで共振周波数を変えて共振を止め、有機的な質感と躍動感あるサウンドに変化させてくれるアイテムである。特に装備が貧弱なPC環境においては、一番活躍の場がある。なかでもお薦めなのがUSBケーブルのプラグ部にQR‐8を貼り付ける手法だ。
昨今はオーディオグレードのUSBケーブルも増えてきたが、価格も高く、独特な音色がついてしまうものもある。1個当たり1,100円、ケーブル両端につけるだけでも合計2,000円程度という安価な対策だが、そのサウンドの変化は価格をはるかに超える効果がある。全体的に素直な音色となり、刺激音がなくなる。やや膨らんだリリースもスマートになり、見通しも向上。音像が厚く立体的になり、声や弦楽器など、質感は非常に滑らかで生々しい描写に変化する。ケーブル自体の交換よりも効果的と思えるほどの差がある。
加えてQR‐8にはUSBケーブル以外にも活用できるポイントがある。それはPCの筐体や、電源部、そしてハードディスクに直接貼り付けるという方法である。音質はよりきめが細かくなり、質感は艶かしいリアルさと、高い音像の分離によって立体的に感じられるようになる。
■ジッター対策のマストアイテム「DSIX」でさらにマスターサウンドへ近づける
続いて「DSIX」の活用だ。、DSIXは内部に搭載したアイソレーショントランスによって、デジタルリンク機器のループを電気的に分離してノイズをカット。スルーレートや伝送エネルギーの向上を実現する画期的な製品で、システム全体のジッター低減を可能としている。96kHz/24bitまで対応できるので、現在主流のハイレゾ配信サウンドも楽しむことができる。
自宅のセッティングではメインPCにUSB-DDCのM2TECH、hiFaceを用いてUSBからS/PDIFに変換。そこへDSIXを接続し、DACのアポジーROSETTA200までを結んでいる。
通常方式のデジタルケーブルである市販の高級同軸ケーブルとの比較では、S/Nの良い音場の奥行きがさらに深く感じられ、落ち着きが増す。クラシックの旋律は鮮やかで、低域はすっきりとして見通しが良い。楽器の描写も一段と丁寧さが加わる。ボーカルなどのセンター定位をはじめとする音像の立体感も際立っており、さらなる躍動感が加わっている。極めて高純度なマスターサウンドに近づいた印象であり、PCオーディオのジッター対策における第三勢力といえる存在だ。
■土台から見直すボード群は透明感や低域制動力に効果てきめん
さらに振動対策の根幹に迫るべく、PCの下に「TB‐38」を敷き、基礎となる土台からの音質改善を図る。研磨した天然水晶の粒を敷き詰めたフローティング構造を持つTB‐38は、フィンランド製バーチ材のトップボードに置いたPCなどからの振動や、床から伝わる振動を水晶の熱エネルギーへの変換作用によって振動を消滅させることができる。
ノートPCやコンパクトなUSB-DACを置く台として高い効果が期待でき、別途本誌の試聴室で試したところ、音場の静けさが増して、ボーカルや弦楽器の定位感、質感の粒立ちも段違いに良くなってゆく。
音の伸びも自然で非常に生々しいサウンドになっているが、フォルテッシモのアタック感は削がれておらず、押し出しのエナジーもキレ良く表現してくれている。付帯音のない密度の濃い音場は、PCからのサウンドであることを忘れてしまう。
もしデスクトップタイプなどの大型PCに対策を行う場合は、TB‐38と同じ構造の大型ボード「RST‐38」を用いることをお薦めする。基本的に同様の効果が望めるが、透明度や低域制動力の向上において、大きな効果が期待できる。
さらなる対策を図る際には、小型手動ポンプによるエアーフローティング環境を実現する「RAF‐48」へのバージョンアップも見逃せない。トップおよびアンダーボードにはフィンランド製バーチ材を用いており、高い振動遮断効果と理想的な透明感ある音色を生む制振材としての空気を利用したコストパフォーマンスに優れた製品である。クラシックのホールトーンも余韻が消えゆくさままできちんと聴き取ることができるほどS/Nに優れ、音像の定位や位相感も的確に表現。解像度の高さも目をみはるものがあり、鮮度の良い管弦楽器はメリハリも自然だが、非常に粒立ち細やかな旋律を聴かせてくれる。ボーカルの分離も良く、浮き上がるかのような立体感で肉づきの良さはリアリティに溢れる。
ここまで紹介してきた同社製品を一緒に活用することで、高い相乗効果が発揮され、非常に有機的な深みのあるサウンドをPC環境でも実現できる。今後発展の期待できるPCオーディオの世界も、オーディオ同様に土台となる環境整備を行うことが鉄則となるはずであり、そうした時にアコースティック・リヴァイブの製品は力強い味方となってくれるだろう。
【問い合わせ先】
関口機械販売(株)
TEL/0270-24-0878
一般的なPCは振動対策が施されていないスチール板のボディをはじめ、振動や騒音を生む冷却ファンやハードディスクの回転など、オーディオにとっては不必要な、音を濁す要因が山積している。また、スイッチング電源の影響、高周波や輻射ノイズが飛び交う筐体内部においては純度の高い音楽信号を取り出すことも難しい。
一方で最近、リーズナブルで魅力的なUSB‐DACが増えてきたが、ここで問題となるのがジッターである。その原因を作り出しているのがPC内のマスタークロックだが、いかにその不安定さを解決するか各社とも苦心しており、現在のPCオーディオにおける最大の問題点ともいえる。
■PCオーディオの音質向上に強い味方となるアクセサリー群
そこで注目したいのがこれらPCの抱える「振動」「ジッター」の問題を解決する、新たなアプローチとしてのオーディオアクセサリーの存在だ。ACOUSTIC REVIVEのラインアップの中でこの課題を解決できるものとしてご紹介したいのが、クォーツ・レゾネーター「QR−8」、デジタル・シグナル・アイソレーション・エキサイター「DSIX」、クォーツアンダーボード「TB‐38」「RST‐38」、エアー・フローティング・ボード「RAF‐48」といった製品群である。
■QR‐8を貼るだけでできるUSBケーブルのグレードアップ
まず、天然煙水晶チップを用いた「QR‐8」であるが、共振を起こしている対象物へ貼りつけることで共振周波数を変えて共振を止め、有機的な質感と躍動感あるサウンドに変化させてくれるアイテムである。特に装備が貧弱なPC環境においては、一番活躍の場がある。なかでもお薦めなのがUSBケーブルのプラグ部にQR‐8を貼り付ける手法だ。
昨今はオーディオグレードのUSBケーブルも増えてきたが、価格も高く、独特な音色がついてしまうものもある。1個当たり1,100円、ケーブル両端につけるだけでも合計2,000円程度という安価な対策だが、そのサウンドの変化は価格をはるかに超える効果がある。全体的に素直な音色となり、刺激音がなくなる。やや膨らんだリリースもスマートになり、見通しも向上。音像が厚く立体的になり、声や弦楽器など、質感は非常に滑らかで生々しい描写に変化する。ケーブル自体の交換よりも効果的と思えるほどの差がある。
加えてQR‐8にはUSBケーブル以外にも活用できるポイントがある。それはPCの筐体や、電源部、そしてハードディスクに直接貼り付けるという方法である。音質はよりきめが細かくなり、質感は艶かしいリアルさと、高い音像の分離によって立体的に感じられるようになる。
■ジッター対策のマストアイテム「DSIX」でさらにマスターサウンドへ近づける
続いて「DSIX」の活用だ。、DSIXは内部に搭載したアイソレーショントランスによって、デジタルリンク機器のループを電気的に分離してノイズをカット。スルーレートや伝送エネルギーの向上を実現する画期的な製品で、システム全体のジッター低減を可能としている。96kHz/24bitまで対応できるので、現在主流のハイレゾ配信サウンドも楽しむことができる。
自宅のセッティングではメインPCにUSB-DDCのM2TECH、hiFaceを用いてUSBからS/PDIFに変換。そこへDSIXを接続し、DACのアポジーROSETTA200までを結んでいる。
通常方式のデジタルケーブルである市販の高級同軸ケーブルとの比較では、S/Nの良い音場の奥行きがさらに深く感じられ、落ち着きが増す。クラシックの旋律は鮮やかで、低域はすっきりとして見通しが良い。楽器の描写も一段と丁寧さが加わる。ボーカルなどのセンター定位をはじめとする音像の立体感も際立っており、さらなる躍動感が加わっている。極めて高純度なマスターサウンドに近づいた印象であり、PCオーディオのジッター対策における第三勢力といえる存在だ。
■土台から見直すボード群は透明感や低域制動力に効果てきめん
さらに振動対策の根幹に迫るべく、PCの下に「TB‐38」を敷き、基礎となる土台からの音質改善を図る。研磨した天然水晶の粒を敷き詰めたフローティング構造を持つTB‐38は、フィンランド製バーチ材のトップボードに置いたPCなどからの振動や、床から伝わる振動を水晶の熱エネルギーへの変換作用によって振動を消滅させることができる。
ノートPCやコンパクトなUSB-DACを置く台として高い効果が期待でき、別途本誌の試聴室で試したところ、音場の静けさが増して、ボーカルや弦楽器の定位感、質感の粒立ちも段違いに良くなってゆく。
音の伸びも自然で非常に生々しいサウンドになっているが、フォルテッシモのアタック感は削がれておらず、押し出しのエナジーもキレ良く表現してくれている。付帯音のない密度の濃い音場は、PCからのサウンドであることを忘れてしまう。
もしデスクトップタイプなどの大型PCに対策を行う場合は、TB‐38と同じ構造の大型ボード「RST‐38」を用いることをお薦めする。基本的に同様の効果が望めるが、透明度や低域制動力の向上において、大きな効果が期待できる。
さらなる対策を図る際には、小型手動ポンプによるエアーフローティング環境を実現する「RAF‐48」へのバージョンアップも見逃せない。トップおよびアンダーボードにはフィンランド製バーチ材を用いており、高い振動遮断効果と理想的な透明感ある音色を生む制振材としての空気を利用したコストパフォーマンスに優れた製品である。クラシックのホールトーンも余韻が消えゆくさままできちんと聴き取ることができるほどS/Nに優れ、音像の定位や位相感も的確に表現。解像度の高さも目をみはるものがあり、鮮度の良い管弦楽器はメリハリも自然だが、非常に粒立ち細やかな旋律を聴かせてくれる。ボーカルの分離も良く、浮き上がるかのような立体感で肉づきの良さはリアリティに溢れる。
ここまで紹介してきた同社製品を一緒に活用することで、高い相乗効果が発揮され、非常に有機的な深みのあるサウンドをPC環境でも実現できる。今後発展の期待できるPCオーディオの世界も、オーディオ同様に土台となる環境整備を行うことが鉄則となるはずであり、そうした時にアコースティック・リヴァイブの製品は力強い味方となってくれるだろう。
【問い合わせ先】
関口機械販売(株)
TEL/0270-24-0878