公開日 2013/04/26 11:33
【レビュー】デジタル放送視聴アプリの真打ち登場? iOS版「DiXiM Digital TV」を試す
DIGAに対応。専用アプリならではの使い勝手を実現
AV機器やPCなどデジタル機器をIPネットワーク上で相互接続する「DLNA」は、著作権保護技術「DTCP-IP」とセットで利用することで、デジタル放送など著作権保護されたコンテンツの視聴を可能にする。そのDTCP-IPを所管する団体「DTLA」は、DTCP-IPの運用を厳しく制限、特別な対策を施した機器でなければ視聴がかなわなかった。
しかし、昨年DTLAが方針を転換。運用条件が緩和され、スマートフォン/タブレットにソフトウェア(アプリ)を追加するだけで、DTCP-IPコンテンツの視聴が可能になったのだ。それを受け、パケットビデオ社はアプリ「Twonky Beam」にいち早くDTCP-IPスタックを実装、Android版に続きiOSデバイス版でもデジタル放送の視聴が可能になったのは昨年末のこと。以来、iOSデバイス向けDTCP-IP対応DLNAプレーヤーアプリは、Twonky Beamの独占状態が続いていた。
■あのアプリとどこがちがう?
そこに好敵手が現れた。デジオンが開発し、本日から販売開始した「DiXiM Digital TV」だ。App Store価格は1,000円、Twonky Beamと比較すると300円高い (当初Twonky Beamは無償だったがバージョン3.4以降は700円のアドオンを購入しなければDTCP-IPコンテンツは再生できない)ものの、300円という価格差が安いとすら感じさせるほどの違いがある。
決定的に異なるのは、対応するレコーダーの数。4月26日現在、Twonky Beamはソニー製Blu-rayレコーダ12機種とレコーダ内蔵テレビ3機種、そしてSCEのnasneと、ソニー製品のみサポートしているが、DiXiM Digital TVはそれに加えてパナソニックのDIGAシリーズもサポート。2011年春モデル(DMR-BWT500/BZT600/BZT700/BZT800/BZT900)以降、一部機種を除く大半のモデルでの接続確認が行われているのだ。間もなく発売予定の2013年春モデルも、その多くが動作可能と推定される。
誤解のないよう付け加えておくと、ソニーやパナソニック以外のレコーダー/テレビでもデジタル放送を再生可能だ。それはTwonky Beamも変わらず、DLNA/DTCP-IPの仕様に準拠したソフトウェアであれば同じことがいえる。しかし、持ち出し用に録画した(解像度とビットレートがiOSデバイスでの再生に適した)番組でなければスムーズな再生ができない。スムーズに再生するためには、iOSデバイスがハードウェアデコード可能なコーデック(MPEG4-AVC/H.264)、かつアプリからのリクエストに応じて解像度とビットレートを落とす「トランスコード機能」が欠かせないからだ。
しかし、そこはDLNA/DTCP-IPの仕様とは関係のない話。メーカーのノウハウが詰まった部分でもあるため、DLNAソフトウェアで長年の関係を持つデジオンだからこそ、トランスコードに関する仕様を開示してもらえたという部分はあるはず。その意味でも、DiXiM Digital TVの公開は「真打ち登場」といえるほどのインパクトがあるのだ。
しかし、昨年DTLAが方針を転換。運用条件が緩和され、スマートフォン/タブレットにソフトウェア(アプリ)を追加するだけで、DTCP-IPコンテンツの視聴が可能になったのだ。それを受け、パケットビデオ社はアプリ「Twonky Beam」にいち早くDTCP-IPスタックを実装、Android版に続きiOSデバイス版でもデジタル放送の視聴が可能になったのは昨年末のこと。以来、iOSデバイス向けDTCP-IP対応DLNAプレーヤーアプリは、Twonky Beamの独占状態が続いていた。
■あのアプリとどこがちがう?
そこに好敵手が現れた。デジオンが開発し、本日から販売開始した「DiXiM Digital TV」だ。App Store価格は1,000円、Twonky Beamと比較すると300円高い (当初Twonky Beamは無償だったがバージョン3.4以降は700円のアドオンを購入しなければDTCP-IPコンテンツは再生できない)ものの、300円という価格差が安いとすら感じさせるほどの違いがある。
決定的に異なるのは、対応するレコーダーの数。4月26日現在、Twonky Beamはソニー製Blu-rayレコーダ12機種とレコーダ内蔵テレビ3機種、そしてSCEのnasneと、ソニー製品のみサポートしているが、DiXiM Digital TVはそれに加えてパナソニックのDIGAシリーズもサポート。2011年春モデル(DMR-BWT500/BZT600/BZT700/BZT800/BZT900)以降、一部機種を除く大半のモデルでの接続確認が行われているのだ。間もなく発売予定の2013年春モデルも、その多くが動作可能と推定される。
誤解のないよう付け加えておくと、ソニーやパナソニック以外のレコーダー/テレビでもデジタル放送を再生可能だ。それはTwonky Beamも変わらず、DLNA/DTCP-IPの仕様に準拠したソフトウェアであれば同じことがいえる。しかし、持ち出し用に録画した(解像度とビットレートがiOSデバイスでの再生に適した)番組でなければスムーズな再生ができない。スムーズに再生するためには、iOSデバイスがハードウェアデコード可能なコーデック(MPEG4-AVC/H.264)、かつアプリからのリクエストに応じて解像度とビットレートを落とす「トランスコード機能」が欠かせないからだ。
しかし、そこはDLNA/DTCP-IPの仕様とは関係のない話。メーカーのノウハウが詰まった部分でもあるため、DLNAソフトウェアで長年の関係を持つデジオンだからこそ、トランスコードに関する仕様を開示してもらえたという部分はあるはず。その意味でも、DiXiM Digital TVの公開は「真打ち登場」といえるほどのインパクトがあるのだ。