公開日 2013/05/02 11:11
【レビュー】KEF初のヘッドホン「M500」/イヤホン「M200」最速インプレッション
人気スピーカーブランドがヘッドホン参入
英国のスピーカー名門ブランド「KEF」から初めてのヘッドホン・イヤホンが登場した。KEFは1961年のブランド創立以来、“Referenceシリーズ”をはじめ、半世紀に渡って数々の銘機を世に送り出し、プロフェッショナルからコンシューマーまで幅広いユーザーからの支持を集めてきた。たとえば近年の高級モデルでは、世界限定100ペアが販売された超弩級ハイエンドスピーカー「MUON」、刃をイメージさせるような独創的なデザインが特徴のアニバーサリーモデル「CONCEPT BLADE」などが有名だ。エントリー〜ミドルクラスのモデルも支持が厚く、「LS50」のスマッシュヒットやQシリーズ、Rシリーズなどの人気ぶりはオーディオに興味がある方ならご存じだろう。
そのKEFが約10年の開発期間をかけて完成させたという、入魂のヘッドホン「M500」、イヤホン「M200」がいよいよ国内でも6月に発売される。
今回、一足早く両製品の試聴機を入手できたので、それぞれのサウンドと使い勝手をレポートしよう。
■KEF初のヘッドホン「M500」は密閉・ダイナミック型のオン・イヤータイプ
シルバーとブラックのツートンカラーで、アダルトな雰囲気のデザインに仕上げたオンイヤースタイルのヘッドホン。ネオジウム採用の40mm口径ダイナミック型ドライバーを搭載。音質については後ほどインプレッションを紹介するが、KEFの説明では「タイトで明確な低域の音像をつくりだすとともに、深みのある中域を実現した」としている。またボイスコイルの素材には銅被膜処理を施したアルミワイヤーを用い、高域のレスポンスを向上させたことも強調している。
ハウジングは密閉型。本体は208gと軽量でサイズもコンパクト。ポータブルオーディオリスニングでの使い勝手も考慮している。
■“Smart Hinge”により優れた装着感とポータビリティを実現
本体のメイン素材にはアルミニウムを採用。表面をきめ細かく仕上げ、ルックス、手触りともに上質な質感を持たせた。本機はヨーロッパでの発表と同時に、国際的なプロダクトデザイン賞である「レッド・ドット・デザイン賞」を受賞している。シンプルながら品のあるシルエットと落ち着いたカラーリングは、ファッションコーディネートも自由度が高く、女性のユーザーにもおすすめできる。男性ユーザーにとってはスーツとのマッチングも違和感なく行えるヘッドホンだ。
軽量で耐久性の高いアルミフレームにより、頭部へ柔軟にフィットする。オンイヤースタイルのヘッドホンは通常の場合、装着時に両耳へのテンションがかかりがちだが、本機は柔らかな形状記憶フォームを用いたイヤーパッドにより、長時間リスニングでも耳にかかる負担を軽減できる。イヤーパッドは遮音性能が高く、リスニング時には音漏れや外部ノイズの侵入をシャットアウト。電車の中で音楽を聴いても、パッシブなノイズキャンセル効果は、かなり高いレベルにあることを実感できた。
さらに本体には“Smart Hinge”機構が採用され、アームの伸縮だけでなく、ヘッドホン部分が回転・折り畳みできることから、専用キャリングケースへスマートに収納して持ち運べる。回転機構が設けられていることも、装着時の負担を軽減することに役立っている。
■着脱式のケーブル2種類が付属
ケーブルは本体から着脱が可能で、iPhone対応のマイクコントローラー付ケーブルと、コントローラーを持たない通常のケーブルがそれぞれ1本ずつ付属する。ケーブルは左側からの片出しスタイルで、長さはともに1.3m。形状は平型で、シースは樹脂製素材。ケーブルは取り回しがしやすく、とくにポータブルリスニングに重宝する。音楽を聴きたいときはヘッドホンとプレーヤーを鞄から取り出し、ケーブルを解いてすぐに聴き始められる。
着脱式のケーブルは、ヘッドホン型のコネクターが4極の2.5mmステレオミニミニプラグで、ロック機構は設けられていない。コネクタ形状は両側ともL字タイプ。ヘッドホン本体側の入力端子は孔が細く作られているので、ケーブル交換を行うためには本機専用のものが必要となるだろう。サードパーティーなどからの登場を期待したいところだ。
プレーヤー側に挿すL字型プラグは折り返しの部分が浅く作られており、スマートフォンなどに装着してもプラグが出っ張らず、フラットに収まるので安心感が高い。たとえばスマートフォンなどを横に構えてゲームをする際、ホールド感が良いので快適に遊べるのだ。
次ページでは「M500」の試聴インプレッションを報告していこう。
そのKEFが約10年の開発期間をかけて完成させたという、入魂のヘッドホン「M500」、イヤホン「M200」がいよいよ国内でも6月に発売される。
今回、一足早く両製品の試聴機を入手できたので、それぞれのサウンドと使い勝手をレポートしよう。
■KEF初のヘッドホン「M500」は密閉・ダイナミック型のオン・イヤータイプ
シルバーとブラックのツートンカラーで、アダルトな雰囲気のデザインに仕上げたオンイヤースタイルのヘッドホン。ネオジウム採用の40mm口径ダイナミック型ドライバーを搭載。音質については後ほどインプレッションを紹介するが、KEFの説明では「タイトで明確な低域の音像をつくりだすとともに、深みのある中域を実現した」としている。またボイスコイルの素材には銅被膜処理を施したアルミワイヤーを用い、高域のレスポンスを向上させたことも強調している。
ハウジングは密閉型。本体は208gと軽量でサイズもコンパクト。ポータブルオーディオリスニングでの使い勝手も考慮している。
■“Smart Hinge”により優れた装着感とポータビリティを実現
本体のメイン素材にはアルミニウムを採用。表面をきめ細かく仕上げ、ルックス、手触りともに上質な質感を持たせた。本機はヨーロッパでの発表と同時に、国際的なプロダクトデザイン賞である「レッド・ドット・デザイン賞」を受賞している。シンプルながら品のあるシルエットと落ち着いたカラーリングは、ファッションコーディネートも自由度が高く、女性のユーザーにもおすすめできる。男性ユーザーにとってはスーツとのマッチングも違和感なく行えるヘッドホンだ。
軽量で耐久性の高いアルミフレームにより、頭部へ柔軟にフィットする。オンイヤースタイルのヘッドホンは通常の場合、装着時に両耳へのテンションがかかりがちだが、本機は柔らかな形状記憶フォームを用いたイヤーパッドにより、長時間リスニングでも耳にかかる負担を軽減できる。イヤーパッドは遮音性能が高く、リスニング時には音漏れや外部ノイズの侵入をシャットアウト。電車の中で音楽を聴いても、パッシブなノイズキャンセル効果は、かなり高いレベルにあることを実感できた。
さらに本体には“Smart Hinge”機構が採用され、アームの伸縮だけでなく、ヘッドホン部分が回転・折り畳みできることから、専用キャリングケースへスマートに収納して持ち運べる。回転機構が設けられていることも、装着時の負担を軽減することに役立っている。
■着脱式のケーブル2種類が付属
ケーブルは本体から着脱が可能で、iPhone対応のマイクコントローラー付ケーブルと、コントローラーを持たない通常のケーブルがそれぞれ1本ずつ付属する。ケーブルは左側からの片出しスタイルで、長さはともに1.3m。形状は平型で、シースは樹脂製素材。ケーブルは取り回しがしやすく、とくにポータブルリスニングに重宝する。音楽を聴きたいときはヘッドホンとプレーヤーを鞄から取り出し、ケーブルを解いてすぐに聴き始められる。
着脱式のケーブルは、ヘッドホン型のコネクターが4極の2.5mmステレオミニミニプラグで、ロック機構は設けられていない。コネクタ形状は両側ともL字タイプ。ヘッドホン本体側の入力端子は孔が細く作られているので、ケーブル交換を行うためには本機専用のものが必要となるだろう。サードパーティーなどからの登場を期待したいところだ。
プレーヤー側に挿すL字型プラグは折り返しの部分が浅く作られており、スマートフォンなどに装着してもプラグが出っ張らず、フラットに収まるので安心感が高い。たとえばスマートフォンなどを横に構えてゲームをする際、ホールド感が良いので快適に遊べるのだ。
次ページでは「M500」の試聴インプレッションを報告していこう。