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公開日 2014/06/26 13:50

<編集長対談>JH Audio「Roxanne」:JH初ユニバーサルイヤホンの衝撃を語り尽くす

【特別企画】“イヤホンの神様”の最新モデル
記事構成:ファイル・ウェブ編集部
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米国のカスタムIEMブランド JH Audioから、“ファン待望”のユニバーサルモデル「THE SIRENS SERIES - Roxanne Universal Fit」が登場した(関連ニュース)。内部ドライバー構成やケーブルなど、ハウジング形状以外は全てカスタムモデルと同じ仕様で、低/中/高域それぞれに4基・合計12基のバランスドアーマチュアドライバーを搭載するという“怒濤のドライバー構造”もそのまま引き継がれている。

THE SIRENS SERIES - Roxanne Universal Fit(¥OPEN・実勢価格138,700円前後)

今回は、自身もJH Audioの創始者 ジェリー・ハービー氏のファンのひとりという季刊・Net Audio誌編集長 浅田陽介と、当サイトの編集長 風間雄介が、互いに体験した“Roxanneユニバーサルモデルの衝撃”を語り合った。


Roxanneユニバーサルモデルを試聴する季刊・Net Audio誌編集長 浅田陽介(左)と、Phile-web編集長 風間雄介(右)

■特別編集長対談! Roxanneユニバーサルモデルの「衝撃」を語り尽くす

風間雄介(以下、風間): 今回はRoxanneユニバーサルモデルの「すごさ」について僕たち2人が語り合うということで、浅田編集長よろしくお願いします。まず一言で、このイヤホンは素晴らしいと思ったんですが。

浅田陽介(以下、浅田): 素晴らしいですね。

対談中の様子

風間: せっかくなので、まずはこのRoxanneを開発したJH Audioブランドについて、ぜひ浅田編集長に教えてほしいんですが。読者の皆さんに向けた情報整理の意味でも。

浅田: え、僕が解説して良いんですかね?(笑)。まあ何にせよ、JH Audioのことを語るなら、ブランド創設者であるジェリー・ハービーという人物の話を必ずしないと。そこから振り返っていきましょうか。

■Ultimate Earsを創設した“IEM(インイヤーモニター)の神様”ジェリー・ハービー

風間: 浅田編集長は、ハービー氏にも会ってるとか?

浅田: はい。といっても、最近は色々なイベントでよく来日されてますけどね。一見すると入れ墨をした強面のおじさんですが、実際はものすごく優しくて気さくな方でした。そんな彼が「IEM(インイヤーモニター)の神様」と呼ばれているんですよね。その理由は「カスタムIEM」という世界そのものを作り上げたからです。

2013年に開催されたe☆イヤホン主催の「ポタフェス」にて、JH Audioのブースで接客するジェリー・ハービー氏

風間: あのUltimate Earsブランドを立ち上げた人としても超有名ですね。ハービー氏がカスタムIEMを制作することになったきっかけもユニークだし。

浅田: そうですね。彼は元々音響エンジニアだったんですが、ヴァン・ヘイレンのツアーに同行したときにドラマーのアレックス・ヴァンヘイレンからカスタムIEMの制作依頼を受けるんです。当時のモニターシステムの主流は、ミュージシャンの足元に置くウェッジ・モニター。これは大音量でプレイバックを流す必要があったため、耳にかなりの負担が掛かるものだったんです。IEMもなかったわけではないのですが、まだまだ課題が多い状態でした。ハービー氏は試行錯誤を繰り返した結果、1995年に個々の耳型を採取して耳への負担を抑えたカスタムIEMを制作しました。それがカスタムIEMの始まりだそうですよ。

風間: そこからUltimate Earsという会社を設立して、様々なアーティストにカスタムIEMを提供していくことになると。

浅田: そういうことです。会社もどんどん大きくなったようですね。その後、iPodやMP3プレーヤーの普及によって、ポータブルオーディオの時代が来て、イヤホンはライフスタイルに欠かせないものとなっていったことを受けて、オーディオファイルへ向けたコンシューマー向けのユニバーサルモデルの開発を開始したそうです。

余談ですが、ハービー氏はShure「E5」の開発にも関わっているんですよ。少し話は脱線しますが、UE5もE5もシェルはWestoneがOEM制作していました。Westoneはその後、こうしたノウハウを応用して自社で“UMシリーズ”を開発したそうです。IEMのなかでも人気が高いこの3ブランドの関係を、ものすごく簡単に振り返るとそういう感じです。

風間: しかしこうやって振り返ってみると、ジェリー・ハービー氏の功績は本当に大きいな、と感じます。

浅田: バランスドアーマチュアという仕様を定着させたのも彼だと思います。個人的にも特に印象に残っているBA型のマルチ駆動モデルは、やはり大ヒットした「Triple.Fi 10 Pro」です。当時はハイエンドイヤホンが少なかったことに加え、リケーブルに対応していたことも画期的でした。

Triple.Fi 10 Pro

それまで、左右の分岐点からケーブルを付け替えられる製品はあったのですが、イヤホン本体の接続部から完全にリケーブルできる仕様を定着させたのはTriple.Fi 10 Proだったと思います。ケーブルが断線しても交換できるという、プロの現場ならではのメリットを考えた仕様ですよね。あと、耳掛け式の装着方法でかかるケーブルの負担を最小限に抑えられる、ケーブルにワイヤーを仕込んだ構造を採用したのもハービー氏時代のUltimate Earsが先駆けだったと思います。

このTriple.Fi 10 Proが発売されたのが2007年。その後、彼はUEを離れることになるわけですが…。

風間: Triple.Fi 10 Proの登場からたった7年しか経っていないというのも驚き。彼によって、現在のカスタムIEM、ひいてはイヤホン市場全体のベースが作られたとも言えますね。

浅田: まさにそうですね。そして、UEを離れたハービー氏が2009年に新しく設立したイヤホンブランドが今回のJH Audioというわけです。

次ページ「普通の音」だけど「すごい音」が一番難しい − Roxanneの音質を語り尽くす

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