公開日 2015/01/29 10:30
【レビュー】パイオニアのポタアン「XPA-700」を人気イヤホン/ヘッドホンと組み合わせて試聴!
音にも使い勝手にもこだわった、
使いこなし甲斐のあるポタアン「XPA-700」
パイオニア初のポータブルヘッドホンアンプ(=ポタアン)「XPA-700」は、実にユニークで、実に使いこなし甲斐のある製品だ。まず第一にコンセプトが面白い。「NO RULE 俺だけの世界へ。」というキャッチフレーズに込められているのは、“自分だけの特別な一台”たりうるカスタマイズ性の豊富さだ。
たとえば外観は、前後のバンパーが外せたり交換できるようになっていて、利用するプレーヤーやケーブルにあわせてケーブルを取り回しやすいベストなカタチにくみ上げることができる。しかも、さらにアナログポタアンを組み合わせて3段積みにするなど、メーカーを越えた組み合わせまで想定されている。パイオニアは名のある国内メーカーであるのにもかかわらず、自社製品だけの統一性・利便性ばかりを考えることなく、もっと楽しく、さらに自由に活用して欲しいという発想が盛り込まれているのだ。
入力も、microUSBだけでなく、光デジタル端子やアナログライン入力も用意され、様々なポータブルプレーヤーと接続することができるようになっている。USB端子も備え、iOS端末のデジタル接続も可能だ。出力も、一般的な3.5mmステレオミニ端子だけでなく、角形4pinも用意され、今話題のバランス接続も楽しむことができる。その意気や良し。いちポータブルオーディオファンとしては、嬉しいかぎりだ。
一方で、音質やサウンドキャラクターに関しても、いくつかのカスタマイズが行えるようになっている。たとえば「LOCK RANGE ADJUST」は、ロックレンジの精度をコントロールしてジッターノイズを軽減するもの。さらに、高域特性を変化させる「DIGITAL FILTER」(カチッとして骨格感が出る「SHARP」、音色や響きが柔らかく自然な雰囲気になる「SLOW」、音の立ち上がりが良い「SHORT」から選択可能)や、最大192kHzまでのアップサンプリング機能も搭載されており、環境や好みに合わせて音質を調整することができる。
なかでも最大の注目株は「LOCK RANGE ADJUST」だろう。こちらは、パイオニアの据置型ヘッドホンアンプ内蔵USB-DAC「U-05」にも採用されているもので、DACのロックレンジを狭めていくことで、ジッターノイズを低減しピュアな音を実現するというもの。4段階の調整ができる。ロックレンジを狭め過ぎると音ギレが生じるため環境に応じたセッティングの調整が必要となるが、それがまた楽しい! なかなかにいじり甲斐のある調整機能なのだ。
なお、ここまで楽しく、コンセプトのはっきりした製品でありながら、音質についても一切の手抜かりがない。音質の要となるDACはESS社製「ES9018K2M」をチョイス。ちなみにパイオニアは既にAVアンプやプリメインアンプ「A-70」(2012年発売)などでESS社製DACを採用しており、その使いこなしに関してはかなりの定評を持つ。さらに、基板上のレイアウトもデジタル部とアナログ部、電源部をセパレートしてノイズを低減。バランス出力に関しては、アンプを左右独立にするなど、DACから最終出力段までフルバランス伝送を実現している。
さらにさらに、44.1kHz系・48kHz系用にそれぞれのクロックを用意したデュアルクロック制御のアシンクロナス転送や、1点集中のアースレイアウトを採用するなど、コンパクトな筐体の中に、音質へのこだわりがぎっしりと詰め込まれているのだ。
XPA-700を人気イヤホン/ヘッドホンと組み合わせ!
さて、それでは実際のサウンド、その実力を確認するべく、様々なヘッドホン、イヤホンと組み合わせて試聴を行ってみよう。プレーヤーはPCを活用、まずはイヤホンから試聴を行った。
使いこなし甲斐のあるポタアン「XPA-700」
パイオニア初のポータブルヘッドホンアンプ(=ポタアン)「XPA-700」は、実にユニークで、実に使いこなし甲斐のある製品だ。まず第一にコンセプトが面白い。「NO RULE 俺だけの世界へ。」というキャッチフレーズに込められているのは、“自分だけの特別な一台”たりうるカスタマイズ性の豊富さだ。
たとえば外観は、前後のバンパーが外せたり交換できるようになっていて、利用するプレーヤーやケーブルにあわせてケーブルを取り回しやすいベストなカタチにくみ上げることができる。しかも、さらにアナログポタアンを組み合わせて3段積みにするなど、メーカーを越えた組み合わせまで想定されている。パイオニアは名のある国内メーカーであるのにもかかわらず、自社製品だけの統一性・利便性ばかりを考えることなく、もっと楽しく、さらに自由に活用して欲しいという発想が盛り込まれているのだ。
入力も、microUSBだけでなく、光デジタル端子やアナログライン入力も用意され、様々なポータブルプレーヤーと接続することができるようになっている。USB端子も備え、iOS端末のデジタル接続も可能だ。出力も、一般的な3.5mmステレオミニ端子だけでなく、角形4pinも用意され、今話題のバランス接続も楽しむことができる。その意気や良し。いちポータブルオーディオファンとしては、嬉しいかぎりだ。
一方で、音質やサウンドキャラクターに関しても、いくつかのカスタマイズが行えるようになっている。たとえば「LOCK RANGE ADJUST」は、ロックレンジの精度をコントロールしてジッターノイズを軽減するもの。さらに、高域特性を変化させる「DIGITAL FILTER」(カチッとして骨格感が出る「SHARP」、音色や響きが柔らかく自然な雰囲気になる「SLOW」、音の立ち上がりが良い「SHORT」から選択可能)や、最大192kHzまでのアップサンプリング機能も搭載されており、環境や好みに合わせて音質を調整することができる。
なかでも最大の注目株は「LOCK RANGE ADJUST」だろう。こちらは、パイオニアの据置型ヘッドホンアンプ内蔵USB-DAC「U-05」にも採用されているもので、DACのロックレンジを狭めていくことで、ジッターノイズを低減しピュアな音を実現するというもの。4段階の調整ができる。ロックレンジを狭め過ぎると音ギレが生じるため環境に応じたセッティングの調整が必要となるが、それがまた楽しい! なかなかにいじり甲斐のある調整機能なのだ。
なお、ここまで楽しく、コンセプトのはっきりした製品でありながら、音質についても一切の手抜かりがない。音質の要となるDACはESS社製「ES9018K2M」をチョイス。ちなみにパイオニアは既にAVアンプやプリメインアンプ「A-70」(2012年発売)などでESS社製DACを採用しており、その使いこなしに関してはかなりの定評を持つ。さらに、基板上のレイアウトもデジタル部とアナログ部、電源部をセパレートしてノイズを低減。バランス出力に関しては、アンプを左右独立にするなど、DACから最終出力段までフルバランス伝送を実現している。
さらにさらに、44.1kHz系・48kHz系用にそれぞれのクロックを用意したデュアルクロック制御のアシンクロナス転送や、1点集中のアースレイアウトを採用するなど、コンパクトな筐体の中に、音質へのこだわりがぎっしりと詰め込まれているのだ。
XPA-700を人気イヤホン/ヘッドホンと組み合わせ!
さて、それでは実際のサウンド、その実力を確認するべく、様々なヘッドホン、イヤホンと組み合わせて試聴を行ってみよう。プレーヤーはPCを活用、まずはイヤホンから試聴を行った。
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