公開日 2017/12/11 09:00
オンキヨー「DP-S1A」レビュー。完成度をさらに高めたバランス対応ミニDAP“rubato”の第二世代
音質面をメインにバージョンアップ
■コンパクトボディをブラッシュアップ「DP-S1A」
手頃な価格とコンパクトサイズに、バランス駆動を筆頭としたサウンドクオリティを凝縮した人気DAP、オンキヨー「DP-S1」が早くもアップグレードを敢行。後継機種となる「DP-S1A」が登場した。
まず概要としては、ハードウェアは従来モデルをベースとしてさらに細部の音質改善を加えたという格好だ。ユーザーインターフェースなどの使い勝手も従来を踏襲している。見た目もほぼ従来から変化はない。そして何より、音質面で期待以上の進化を果たしている。
DAPとしての完成度はさらに高まった。製品を世に出し、ユーザーからのフィードバックを受けてさらにブラッシュアップした新モデルだからこそと言えるだろう。
もうひとつ、これはオンキヨー/パイオニアのDAP全般に言えることだが、アップデートされたソフトウェアにも注目したい。DP-S1はソフトウェアアップデートによる機能の改善と追加が随時行われており、DP-S1Aもその成果をそのまま受け継いでいる。よってDP-S1発売当時と比べて、特に使い勝手の面でS1もS1Aも大きく前進している。ここも改めて確認しておこう。
■相変わらずの良好なサイズ感。ボリュームノブを大きく改善
さて、まずは見た目、そして手で触れる部分から。
サイズやフォルムは変化なし。背面パネルの仕上げのみが変更され、表面の凹凸がより細かくなっている。変わらず持ち心地は良く、コストパフォーマンスならぬサイズパフォーマンスにも優れる。
大きな改善があったのはボリュームノブ。シャフトを押さえ込むパーツを内部に追加し、信頼性や操作時の感触を改善した。従来モデルのノブは回し心地の個体差がやや大きく、快適なものもあれば渋めなものもあったと個人的に感じていた。今回取材を行ったサンプル機では、従来モデルのどの個体よりも非常にスムーズかつ感触も心地よい。この回し心地が安定供給されることを期待したい。
やや重めの回し心地と本体への埋め込みの大きさで、ポケットからの出し入れ等での誤動作が少ないことは前モデルと同様。microSD×2で最大512GBのメモリーを増設可能なところも変わらずの長所だ。
■電源を強化してアナログ的チューニングをさらに押し進めた
続いてはエレクトリックな要素。
ESS製DAC「ES9018C2M」とアンプ「SABRE 9601K」を2基ずつ搭載したツイン構成、再生可能フォーマット等の基本仕様に変更はない。しかしアナログ的なチューニングがより贅沢になっている。
大容量タイプの導電性高分子チップコンデンサを採用し、電源静電容量を従来機の倍に強化したというのはその1つだ。電源周りのコンデンサーの強化には回路に供給する電源をより安定した綺麗なものに整える効果があり、オーディオ回路にも様々な恩恵がある。
他に電源まわりでは、バッテリーを覆い固定するシールドが従来よりぐっと厚くなり、形状も新設計に。筐体との密着を強め、不要振動を抑制する。「回路構成には手を加えず、パーツやその値、周辺の筐体構造等の見直しで音質向上を図る」というアプローチが採られたようだ。
手頃な価格とコンパクトサイズに、バランス駆動を筆頭としたサウンドクオリティを凝縮した人気DAP、オンキヨー「DP-S1」が早くもアップグレードを敢行。後継機種となる「DP-S1A」が登場した。
まず概要としては、ハードウェアは従来モデルをベースとしてさらに細部の音質改善を加えたという格好だ。ユーザーインターフェースなどの使い勝手も従来を踏襲している。見た目もほぼ従来から変化はない。そして何より、音質面で期待以上の進化を果たしている。
DAPとしての完成度はさらに高まった。製品を世に出し、ユーザーからのフィードバックを受けてさらにブラッシュアップした新モデルだからこそと言えるだろう。
もうひとつ、これはオンキヨー/パイオニアのDAP全般に言えることだが、アップデートされたソフトウェアにも注目したい。DP-S1はソフトウェアアップデートによる機能の改善と追加が随時行われており、DP-S1Aもその成果をそのまま受け継いでいる。よってDP-S1発売当時と比べて、特に使い勝手の面でS1もS1Aも大きく前進している。ここも改めて確認しておこう。
■相変わらずの良好なサイズ感。ボリュームノブを大きく改善
さて、まずは見た目、そして手で触れる部分から。
サイズやフォルムは変化なし。背面パネルの仕上げのみが変更され、表面の凹凸がより細かくなっている。変わらず持ち心地は良く、コストパフォーマンスならぬサイズパフォーマンスにも優れる。
大きな改善があったのはボリュームノブ。シャフトを押さえ込むパーツを内部に追加し、信頼性や操作時の感触を改善した。従来モデルのノブは回し心地の個体差がやや大きく、快適なものもあれば渋めなものもあったと個人的に感じていた。今回取材を行ったサンプル機では、従来モデルのどの個体よりも非常にスムーズかつ感触も心地よい。この回し心地が安定供給されることを期待したい。
やや重めの回し心地と本体への埋め込みの大きさで、ポケットからの出し入れ等での誤動作が少ないことは前モデルと同様。microSD×2で最大512GBのメモリーを増設可能なところも変わらずの長所だ。
■電源を強化してアナログ的チューニングをさらに押し進めた
続いてはエレクトリックな要素。
ESS製DAC「ES9018C2M」とアンプ「SABRE 9601K」を2基ずつ搭載したツイン構成、再生可能フォーマット等の基本仕様に変更はない。しかしアナログ的なチューニングがより贅沢になっている。
大容量タイプの導電性高分子チップコンデンサを採用し、電源静電容量を従来機の倍に強化したというのはその1つだ。電源周りのコンデンサーの強化には回路に供給する電源をより安定した綺麗なものに整える効果があり、オーディオ回路にも様々な恩恵がある。
他に電源まわりでは、バッテリーを覆い固定するシールドが従来よりぐっと厚くなり、形状も新設計に。筐体との密着を強め、不要振動を抑制する。「回路構成には手を加えず、パーツやその値、周辺の筐体構造等の見直しで音質向上を図る」というアプローチが採られたようだ。