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公開日 2019/09/06 14:18

<IFA>ソニーの新完全ワイヤレス「WF-H800」速攻レビュー。ソニー流の良い音が手に入るスタンダードモデル

“最高峰”ノイキャンイヤホン「WI-1000XM2」もチェック
折原一也
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ソニーは2019年9月5日(現地時間)、ドイツ・ベルリンで開催中の「IFA 2019」会場にて、完全ワイヤレスイヤホンを含むヘッドホン・イヤホンの製品群を発表。早速、ソニーブースで実機の音質をチェックしたので、そのファーストインプレッションをお届けしよう。

ソニーブースに展示された最新モデル群

■ “h.ear” シリーズ初の完全ワイヤレスイヤホン「WF-H800」

ソニーがIFA 2019で発表した「WF-H800」は、はじめて “h.ear” シリーズから登場した完全ワイヤレスイヤホンだ。ワイヤレス伝送には「WF-1000XM3」で初採用された左右同時転送方式を用いることで、音切れのしにくさと低遅延性能を確保。音源をハイレゾ相当にアップスケーリングして再生するDSEE HX技術も搭載する。ただし、ノイズキャンセリング機能は搭載していない。

“h.ear” シリーズとして披露された「WF-H800」

ソニーブースでは、WF-H800はショーケース内に飾られているのみだったが、会場内で特別にプロトタイプをお借りして音質をチェックすることができた。

実際にWF-H800を聴いてみると、音の純度が高く伸びやかで、WF-1000XM3のイメージにも近いサウンドだ。ギターは軽やかかつクリアで、音空間は奥行きを伴って再現していく。情報量の豊かさもWF-1000XM3に近い。ボーカルが音空間の中で優しくクリアに浮かび上がるので、音楽への没入感は絶妙。重低音もただ鳴らすだけではなく、その中の細かな情報まで描写するところがソニー流だ。

特別にブース内で実機をお借りしてサウンドをチェックした

あえてWF-H800とWF-1000XM3の違いを語ると、音の情報量と密度感に伴う深みや、アコースティックな音のニュアンスを丁寧に伝える表現力はWF-1000Xが上手で、WF-H800はそのライト版と言ったところ。完全ワイヤレスイヤホンでは音質的に似たタイプが見当たらないので、より手軽にソニー流の良い音のスタンダードが手に入るモデルだ。

ワイヤレスイヤホンのノイズキャンセリング最高峰「WI-1000XM2」

ソニー「1000Xシリーズ」で唯一モデルチェンジが行われていなかったネックバンドタイプにも、最新モデル「WI-1000XM2」が登場。ヘッドホンである「WH-1000XM3」と同じ “高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1” を搭載しながら、小型・軽量化が進められたモデルだ。

会場では同時に発表された新スマホ「Xperia 5」とワイヤレス接続した状態で出展されていたので、そのまま音質チェックを試みた。

「Xperia 5」と組み合わせて「WI-1000XM2」を聴いた

実際にWI-1000XM2を装着すると、賑やかな会場内でありながら、ノイズキャンセリングの効果でまったく周囲の喧騒が気にならないレベルに。サウンドを聴いてみると、音質は「WI-1000X」の直系らしく精緻でストレート。搭載されているドライバーユニットの “HDハイブリッドドライバーシステム” もWI-1000Xと共通だ。

ただし、DACとアンプも内蔵する “高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1” を採用したことで生まれた違いもある。音の粒立ちの良さに繋がるS/N感、また駆動力も向上。ひたすら解像感志向から、より音のセパレーションが良く、明るく躍動感あるサウンドになった印象だ。

ネックバンド型は完全ワイヤレスイヤホンの影にしてしまいがちだが、WI-1000XM2はノイズキャンセリング性能、音質ともに、ソニーのワイヤレスイヤホンのトップクラスとして評価したいモデルだ。

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