「秋のヘッドホン祭2008」の出展にみる
岩井喬氏がオススメする今冬の“ベストヒット・ヘッドホン”
去る11月16日(日)に開催された『秋のヘッドホン祭2008』(関連ニュース)は、春の開催に引き続き大変盛況で、他のオーディオイベントとは違って、若い年齢層の来場者が会場を賑わせていた。それだけ、今この時期にヘッドホンが注目され、新製品の動向をチェックしている方が多いという証拠である。今回イベントに展示されていた製品を中心に、筆者がこの冬のヒットモデルとして注目した製品をいくつかピックアップしていきたい。
■SENNHEISER「PXC 450」
同社新製品の話題は、発表されたばかりのワイヤレス・ヘッドホン「MX W1」に集まっているが、一方で同社のノイズキャンセル機「PXC 450」にも多くの来場者が注目していた。ノイズキャンセル機としては大型のハウジングで、独自のデュオフルダイアフラム技術を採用したダイナミック型ドライバーを搭載。イヤーパッドも低反発素材による肌触りの良い素材を用いている。非常に中域が厚いサウンドは同社の伝統ともいえるが、全体的に落ち着きのある傾向で長時間の使用でも気軽に使えそうである。ノイズキャンセルの効き具合はとてもナチュラルで、会場内の喧騒を押さえ込んでくれていた。これまで発表されてきたノイズキャンセル機とは違う質感を持つサウンドに魅力を感じられる方も多いのではないかと思う。
■DENON「AH-D7000」
これまでの上位モデル「AH-D5000」をさらにブラッシュアップして登場した、同社のフラッグシップ・ヘッドホン「AH-D7000」。外観の形状はD5000からさほど変わってはいないが、光沢仕様になった天然木・マホガニーハウジングに光るブランドロゴが目を惹く。他にもコードはエラストマーと布巻きのシースを採用し、プラグも標準ジャックに固定されている。豪華な収納ケースも用意され、より高級感が増す仕様となっている。D5000を愛用している筆者としてはどのように音質がグレードアップしているのか気になるところであるが、基本的なサウンドイメージはそのままに、より音ヌケを良くし、全体の解像度が向上した音質になっていた。楽器の細やかなディティール描写がより綿密になっている印象だ。D5000で感じていた不満点が払拭された、この「AH-D7000」。いま筆者も個人的に気になっている機種である。
■SHURE「SE102-K」
最高級モデルである「SE530」を始め、同社のカナル型ヘッドホンSEシリーズは高い人気を持っているが、「SE102-K」はブランドのエントリーモデルとして登場した。シリーズ中では本機だけとなるダイナミック型ドライバーを搭載。円錐形ハウジングはドライバーの背圧バランスを調整して低域サウンドに寄与させているという。非常にバランスの良いサウンドで、伸び伸びとした自然なハリを感じる中低域はこれまでの同社ラインナップではあまり見られない傾向である。しかも1万円以下という価格を考えた時に、これほどバランスの良いサウンドを持つ機種はそう多くはない。SEシリーズはモデルごとにサウンドキャラクターが違うため、サウンドの好みによって使い分けるように上位機種へグレードアップをするユーザーも多いという。本機をきっかけにしてSHUREサウンドにはまるユーザーもこれから増えるのではないかと思う。
■KENWOOD “Prodino”「CORE-A55」
ここ数年、ピュアオーディオにも再び力を入れ始めた同社の、戦略的意気込みを感じさせるコンパクト・システム“Prodino”「CORE-A55」。この春発売されたオーバーヘッド型ヘッドホン「KH-K1000」も好調とのことで、ケンウッドでは発表したばかりの「KH-C311」も含め、これからヘッドホン市場にも本格的に取り組んでいく予定だという。イベントでは“Prodino”や「KH-K1000」を中心にデモが行われており、システムそのものに興味を持つ来場者も多数見受けられた。この“Prodino”の売りのひとつに、スピーカー用のアンプとは別にヘッドホン用の専用デジタルアンプを内蔵しているという点が挙げられる。しかも通常のヘッドホンとインナーイヤー型、カナル型、それぞれに最適なセットアップも可能であり、ストレートでナチュラルなそのサウンドを気に入る方も多かったようだ。この日は出展されていなかった「KH-C311」は、携帯電話やiPodなどでの音楽再生に主眼を置いて開発されたモデルで、その価格からは考えられないほどバランスが良いサウンドに驚く。量感溢れる低域や明瞭度高い中高域再生を実現させており、超ハイCP機といえる出来映えとなっている。
■SENNHEISER「PXC 450」
同社新製品の話題は、発表されたばかりのワイヤレス・ヘッドホン「MX W1」に集まっているが、一方で同社のノイズキャンセル機「PXC 450」にも多くの来場者が注目していた。ノイズキャンセル機としては大型のハウジングで、独自のデュオフルダイアフラム技術を採用したダイナミック型ドライバーを搭載。イヤーパッドも低反発素材による肌触りの良い素材を用いている。非常に中域が厚いサウンドは同社の伝統ともいえるが、全体的に落ち着きのある傾向で長時間の使用でも気軽に使えそうである。ノイズキャンセルの効き具合はとてもナチュラルで、会場内の喧騒を押さえ込んでくれていた。これまで発表されてきたノイズキャンセル機とは違う質感を持つサウンドに魅力を感じられる方も多いのではないかと思う。
■DENON「AH-D7000」
これまでの上位モデル「AH-D5000」をさらにブラッシュアップして登場した、同社のフラッグシップ・ヘッドホン「AH-D7000」。外観の形状はD5000からさほど変わってはいないが、光沢仕様になった天然木・マホガニーハウジングに光るブランドロゴが目を惹く。他にもコードはエラストマーと布巻きのシースを採用し、プラグも標準ジャックに固定されている。豪華な収納ケースも用意され、より高級感が増す仕様となっている。D5000を愛用している筆者としてはどのように音質がグレードアップしているのか気になるところであるが、基本的なサウンドイメージはそのままに、より音ヌケを良くし、全体の解像度が向上した音質になっていた。楽器の細やかなディティール描写がより綿密になっている印象だ。D5000で感じていた不満点が払拭された、この「AH-D7000」。いま筆者も個人的に気になっている機種である。
■SHURE「SE102-K」
最高級モデルである「SE530」を始め、同社のカナル型ヘッドホンSEシリーズは高い人気を持っているが、「SE102-K」はブランドのエントリーモデルとして登場した。シリーズ中では本機だけとなるダイナミック型ドライバーを搭載。円錐形ハウジングはドライバーの背圧バランスを調整して低域サウンドに寄与させているという。非常にバランスの良いサウンドで、伸び伸びとした自然なハリを感じる中低域はこれまでの同社ラインナップではあまり見られない傾向である。しかも1万円以下という価格を考えた時に、これほどバランスの良いサウンドを持つ機種はそう多くはない。SEシリーズはモデルごとにサウンドキャラクターが違うため、サウンドの好みによって使い分けるように上位機種へグレードアップをするユーザーも多いという。本機をきっかけにしてSHUREサウンドにはまるユーザーもこれから増えるのではないかと思う。
■KENWOOD “Prodino”「CORE-A55」
ここ数年、ピュアオーディオにも再び力を入れ始めた同社の、戦略的意気込みを感じさせるコンパクト・システム“Prodino”「CORE-A55」。この春発売されたオーバーヘッド型ヘッドホン「KH-K1000」も好調とのことで、ケンウッドでは発表したばかりの「KH-C311」も含め、これからヘッドホン市場にも本格的に取り組んでいく予定だという。イベントでは“Prodino”や「KH-K1000」を中心にデモが行われており、システムそのものに興味を持つ来場者も多数見受けられた。この“Prodino”の売りのひとつに、スピーカー用のアンプとは別にヘッドホン用の専用デジタルアンプを内蔵しているという点が挙げられる。しかも通常のヘッドホンとインナーイヤー型、カナル型、それぞれに最適なセットアップも可能であり、ストレートでナチュラルなそのサウンドを気に入る方も多かったようだ。この日は出展されていなかった「KH-C311」は、携帯電話やiPodなどでの音楽再生に主眼を置いて開発されたモデルで、その価格からは考えられないほどバランスが良いサウンドに驚く。量感溢れる低域や明瞭度高い中高域再生を実現させており、超ハイCP機といえる出来映えとなっている。