使って分かった本当の実力
【ユーザーレポート】SHUREイヤホン・ヘッドホン所有者5名の「生の声」をお届け!
音楽だけに集中できる「真のモニターサウンド」
Medicoさん(25歳/男性/量販店販売員)
レポート対象モデル:SE535
SE535を発売日に購入してから今まで、聞くたびに「この音は空気だ」と感嘆しています。
イヤホンという存在を感じさせず、音楽だけを聞かせ、音楽だけに集中できる、音響機器として非常に真っ当な製品だと思います。音響機器に癖とか“けれんみ”を求めるような人にはあまり向かないかもしれませんが、できる限りロスの少ない、純粋な音を求める人にはうってつけです。
SE535はオールジャンルを及第点以上で聞かせてくれるイヤホンではありますが、そんな中でも特に「打ち込み系の音楽」とは、より親和性が高いと感じています。
私の好きな音楽は基本的にいわゆる打ち込み系の音楽が多く、自分で曲を作ったりDJ活動をしたりもしています。なのでこのレポートはあえてそういうジャンルに絞って書いてみようと思います。
一から音を作る打ち込み系の音楽は、例えばキックの音一つ作るのにも非常に細かいプログラミング作業が必要になります。アタックのタイミング、イコライジング、各種エフェクトなどなど、より効果的でかつ独自の音を作るために、各々のアーティストが日夜努力しています。
本当にこだわりのあるアーティストは、一音一音全ての音に自分の意思を込めてバーチャルな音感覚を作り出す、まさに職人。そのアーティストの意思を余さず汲み取るには、再現性の高い再生機器が必要不可欠です。
このSE535はその「意思」を歪みなく真摯に汲み取ってくれます。「このキックはしっかり40Hz以下をカットしているな」「リバーブとメインのスネアをサイドチェインしてるな」「このハイハットはアタックの一瞬可聴帯域外の音を含めてるな」など、具体的な実感を挙げるとキリが無いのですが、かなり細かい部分まで、正確にどうしているのかというのが分析できてしまいます。
そして特筆すべきは、非常に分析的だけれども音楽が持つ楽しい部分までも正確に再現しているというところです。
一般的に分析的な(モニター的な)音というと「正確だけどつまらない」などと形容されがちですが、SE535はそういう「モニター的なサウンド」のレベルを超えた、本当の意味での「モニターサウンド」を実現しています。結局、録音/生成されたものを可能な限り損失なく再現しようというのがモニターサウンドなので、全てを再現できれば音楽の楽しさもちゃんと再現されるという、単純な話です。
もちろん制約の多い「イヤホン」という形態である以上、完璧というと嘘になりますが、数あるイヤホンの中では間違いなく完璧に近いと思います。おかげさまでリスニングにもモニタリングにも、もはや生活に欠かせないほど楽しく使っています。
ちなみに、SE535はケーブルが交換できるのも非常に魅力的ですね。単純に断線のリスクが少なくなるというのと、自分で好きなケーブルを使えるというのはとても面白いです。私もケーブルを自分で作ることで、より愛着を持ってSE535を使えています。
このSE535を超える物は、またSHUREに作って頂くしかないと思っています。心から応援と期待をしています。
【ふだん聴いている音楽】
ジャンル(アーティスト名)の順に以下記載
Drum&Bass(Current Value/Counterstrike/The Sect/Audio/Noisia/Cooh/Pendulum/London Elektricity/等々)
Dubstep(Broken Note/Machine Code/Balkansky/SPL/Kryptic Minds&Leon Switch/Nero/Feed Me/等々)
Trance(BT/Armin Van Buuren/Cosmic Gate/Moonbeam/Signum/Richard Durand/Infected Mushroom/等々)
Experimental(Monolake/Oval/The Haxan Cloak/Kreng/Simon Scott/Max Rchter/Ólafur Arnalds/中田 悟/等々)
邦楽(椎名林檎/光田康典)
【所有しているSHUREイヤホン/ヘッドホン】
SE535/SRH840
【SHURE以外で所有しているイヤホン/ヘッドホン】
ETYMOTIC RESEARCH「ER-4S」
ETYMOTIC RESEARCH「ER-4P」
WESTONE「UM3X」
WESTONE「W4R」
SENNHEISER「HD800」
AKG「K702」
BEYERDYNAMIC「DT1350」