【特別企画】アコースティックラボ「Acoustic Audio Forum」レポート
低音の響きをコントロールして『高音質な部屋』に。防音工事会社による試聴会に記者が密着!
オーディオファン向けの防音工事を数多く手掛けるアコースティックラボによる試聴会「第32回 Acoustic Audio Forum」が開催された。「低音の響きのコントロールが、オーディオの質を左右する」をメインテーマに開催された同イベントは、いったいどんな内容だったのか? 編集部記者がレポートする。
■オーディオ機器を活かすも殺すも部屋次第
オーディオ趣味における音質を左右する要素はなんだろうか。一般的に考えれば、それはプレーヤーやアンプ、スピーカーといった機器だったり、ケーブルやインシュレーターなどのアクセサリー類といえるだろう。しかし、それらに加えて重要な要素がある。それが「部屋の響き」だ。
室内で音を出した際には、その直接音だけでなく、壁や床、天井などで反射した間接音も含めて我々は聴くことになる。ということはつまり、その“音の反射の仕方”が音質に影響を与えるということ。
例えば、ハイエンドな機器を揃えたとしても、その音を鳴らす大元である部屋の環境によっては、その機器のポテンシャルを最大限に引き出せず、「店で試聴したときと印象が違う」などといった不満を覚えることだろう。同社が提唱するように「部屋はオーディオシステムのひとつ」なのだ。
そんな“部屋の重要性”を、様々なデモなどで身を持って体感できるのが本イベント「Acoustic Audio Forum」。同社が毎月定期的に開催している試聴会で、防音工事の実例紹介やハイレゾ音源によるデモなど様々な試みを通して、防音・遮音および部屋づくりで気をつけるべきポイントを知ることができる。
なお、今回から会場がこれまでの同社九段下ショールームから蔵前ショールームに変更。より広く開放的になり、スピーカーもB&Wの最新世代「805 D3」を導入した新ショールームでの開催となった。
■低音域のコントロールは特に難しい
この日のイベントのテーマは、前述のように「低音の響きのコントロールが、オーディオの質を左右する」。響きのなかでも特に低音域のコントロールが重要だということだが、それはいったいなぜなのか?
同社代表の鈴木氏はこの点について、「室内の響きを考える場合、低音域と中音域と高音域とに分けて考えなければならない。なぜなら低音の波長はメートル単位、高音のそれは数センチ単位になるため、部屋の中での波の“立ち振る舞い”が違ってくるからだ」とコメント。
「波長の短い高音は、カーテンなどで簡単にコントロールができるが、低音はそうはいかない。数メートル単位の寸法で構成される一般のリスニングルーム空間では、自由な運動がしにくく、固有の波動パターンでしか存在できなくなる。これがつまり定在波だが、端的に言えば部屋の形(プロポーション)そのもので定在波の分布が決まってしまい、部屋が固有の響きを持つことになる」と続け、ルームチューニングアイテムなどで対処しづらい低音域の問題を、防音工事によって解決するアプローチを紹介した。
■オーディオ機器を活かすも殺すも部屋次第
オーディオ趣味における音質を左右する要素はなんだろうか。一般的に考えれば、それはプレーヤーやアンプ、スピーカーといった機器だったり、ケーブルやインシュレーターなどのアクセサリー類といえるだろう。しかし、それらに加えて重要な要素がある。それが「部屋の響き」だ。
室内で音を出した際には、その直接音だけでなく、壁や床、天井などで反射した間接音も含めて我々は聴くことになる。ということはつまり、その“音の反射の仕方”が音質に影響を与えるということ。
例えば、ハイエンドな機器を揃えたとしても、その音を鳴らす大元である部屋の環境によっては、その機器のポテンシャルを最大限に引き出せず、「店で試聴したときと印象が違う」などといった不満を覚えることだろう。同社が提唱するように「部屋はオーディオシステムのひとつ」なのだ。
そんな“部屋の重要性”を、様々なデモなどで身を持って体感できるのが本イベント「Acoustic Audio Forum」。同社が毎月定期的に開催している試聴会で、防音工事の実例紹介やハイレゾ音源によるデモなど様々な試みを通して、防音・遮音および部屋づくりで気をつけるべきポイントを知ることができる。
なお、今回から会場がこれまでの同社九段下ショールームから蔵前ショールームに変更。より広く開放的になり、スピーカーもB&Wの最新世代「805 D3」を導入した新ショールームでの開催となった。
■低音域のコントロールは特に難しい
この日のイベントのテーマは、前述のように「低音の響きのコントロールが、オーディオの質を左右する」。響きのなかでも特に低音域のコントロールが重要だということだが、それはいったいなぜなのか?
同社代表の鈴木氏はこの点について、「室内の響きを考える場合、低音域と中音域と高音域とに分けて考えなければならない。なぜなら低音の波長はメートル単位、高音のそれは数センチ単位になるため、部屋の中での波の“立ち振る舞い”が違ってくるからだ」とコメント。
「波長の短い高音は、カーテンなどで簡単にコントロールができるが、低音はそうはいかない。数メートル単位の寸法で構成される一般のリスニングルーム空間では、自由な運動がしにくく、固有の波動パターンでしか存在できなくなる。これがつまり定在波だが、端的に言えば部屋の形(プロポーション)そのもので定在波の分布が決まってしまい、部屋が固有の響きを持つことになる」と続け、ルームチューニングアイテムなどで対処しづらい低音域の問題を、防音工事によって解決するアプローチを紹介した。