公開日 2017/03/30 10:00
ハイエンドオーディオDACも展開予定
実は「音質至上主義」。3年かけて“音質設計 ”を開発したロームのこだわりを聞く
編集部:風間雄介
ロームは日本を代表する半導体メーカーの一つだが、「ローム」と聞いて「オーディオ」というイメージを持つ方は多くないはず。
だが実は、ロームはオーディオデバイスにも長い歴史を持ち、音質を高める努力を長年に渡って続けている。高シェアのオーディオ製品も多く擁しているのだが、それを正しく理解している方は少ない。
当のロームにも、こういった事実のアピールが不足しているという自覚があったようで、先日プレス向けに、オーディオに関する取り組みを説明するセミナーを開催した。セミナーでは同社のオーディオに対する取り組み、実際の製品の特徴、そして今後の開発予定が語られた。
セミナーの内容はこちらで紹介しているが、要約すると、ロームは1970年代からオーディオ向けLSI事業を開始。長年にわたり高音質化の取り組みを行ってきたが、この数年で「音質設計」という新たな開発手法を実用化し、それを採り入れたサウンドプロセッサー「BD34704KS2」「BD34705KS2」を2016年秋にリリースした。そして今後、同様に音質設計を施した「オーディオ用超低ノイズ電源IC」や「ハイレゾ対応アンプ」「ハイレゾ対応DAC」などの開発も予定している。
筆者もご多分に漏れず、ロームがここまで長期にわたって音質にこだわりオーディオデバイスを作っていることを知らなかった。
特に「音質設計」という同社独自の開発手法は、少し話を聞いてみると、他のデバイスメーカーであまり聞いたことのない手法のようだ。では実際の開発現場では、どのようにオーディオデバイスが作られているのだろうか。同社の新横浜事業所を訪ね、オーディオソリューションLSI商品開発部に方々に話を聞いた。
■音質設計という考え方は約20年前からあった
まず知りたかったのが「音質設計」とはなにか、ということだ。オーディオセミナーでは、音質の違いが出る28のパラメーターを特定し、そのパラメーターを変えることで音質を高めると説明されていた。
「もともと音質設計という考え方自体は、実は10年、いや20年ほど前からありました。LSIのプロセスルールが微細化していくと、配線間の干渉が増加したり、扱える信号振幅が低下したりして音質に悪影響が出てきます。その悪影響を避けて、電気的な特性面だけでなく音質面でも良いものを作ろうと努力してきました」と語るのは統括課長の加藤武徳氏だ。
だが実は、ロームはオーディオデバイスにも長い歴史を持ち、音質を高める努力を長年に渡って続けている。高シェアのオーディオ製品も多く擁しているのだが、それを正しく理解している方は少ない。
当のロームにも、こういった事実のアピールが不足しているという自覚があったようで、先日プレス向けに、オーディオに関する取り組みを説明するセミナーを開催した。セミナーでは同社のオーディオに対する取り組み、実際の製品の特徴、そして今後の開発予定が語られた。
セミナーの内容はこちらで紹介しているが、要約すると、ロームは1970年代からオーディオ向けLSI事業を開始。長年にわたり高音質化の取り組みを行ってきたが、この数年で「音質設計」という新たな開発手法を実用化し、それを採り入れたサウンドプロセッサー「BD34704KS2」「BD34705KS2」を2016年秋にリリースした。そして今後、同様に音質設計を施した「オーディオ用超低ノイズ電源IC」や「ハイレゾ対応アンプ」「ハイレゾ対応DAC」などの開発も予定している。
筆者もご多分に漏れず、ロームがここまで長期にわたって音質にこだわりオーディオデバイスを作っていることを知らなかった。
特に「音質設計」という同社独自の開発手法は、少し話を聞いてみると、他のデバイスメーカーであまり聞いたことのない手法のようだ。では実際の開発現場では、どのようにオーディオデバイスが作られているのだろうか。同社の新横浜事業所を訪ね、オーディオソリューションLSI商品開発部に方々に話を聞いた。
■音質設計という考え方は約20年前からあった
まず知りたかったのが「音質設計」とはなにか、ということだ。オーディオセミナーでは、音質の違いが出る28のパラメーターを特定し、そのパラメーターを変えることで音質を高めると説明されていた。
「もともと音質設計という考え方自体は、実は10年、いや20年ほど前からありました。LSIのプロセスルールが微細化していくと、配線間の干渉が増加したり、扱える信号振幅が低下したりして音質に悪影響が出てきます。その悪影響を避けて、電気的な特性面だけでなく音質面でも良いものを作ろうと努力してきました」と語るのは統括課長の加藤武徳氏だ。
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