PHILE WEB

ニュース

HOME > ニュース > Gadgetニュース

公開日 2022/10/27 17:57
Siriに話しかけなくても盗聴できたとのこと

iOS 16.1ではアプリがSiriとの会話を盗聴できる「SiriSpy」が修正。早急なアップデート推奨

多根清史
アップルは今週、macOS VenturaやiPadOS 16.1とともに、iOS 16.1を一般公開した。そこでは重大なセキュリティ上の脆弱性も修正されているが、「Bluetoothにアクセス権限を持つアプリが、Siriとの会話を録音できる」という、いわば“SiriSpy”というべきバグにも対処がなされたことが明らかとなった。

この不具合は、9to6Macのライターでアプリ開発者のGuilherme Rambo氏が発見し、アップルに報告して発覚したものだ。実際、iOS 16.1のリリースノートにも「Appが接続されたAirPodsを使って、オーディオを録音できる可能性がある」バグとして明記されている。

Rambo氏は、AirPodsやBeatsなどのBluetoothアクセサリーをMacに簡単に接続できる「AirBuddy」アプリを開発しているため、これらの機器の動作やセキュリティ上の問題に詳しい。

具体的に修正されたバグは、AirPodsやBeatsヘッドホンを使っているとき、Bluetoothにアクセスできるアプリが、Siriとの会話やiOSキーボード入力からの音声を録音できたというものだ。それらアプリは、マイクへのアクセス許可を要求せずに録音でき、また録音していた痕跡さえ残さなかったという。

Rambo氏は、もともとAirBuddyの開発をラクにするために自作した、AirPodsからどのようなデータが取得できるか表示するツールによってこの不具合を発見。以下のような機能を持つ小さなアプリを作成し、実際に確認したそうだ。

・Bluetoothの許可を求める
・DoAPサービス(SiriやiOSキーボードの音声入力に使用)を持つ、接続されたBluetooth LEデバイスを見つける
・ストリーミングの開始と停止、およびオーディオデータの受信を通知するために、その特性にサブスクライブする
・ストリーミングが始まると、新しいwavファイルを作成し、AirPodsから送られてくるOpus(音声圧縮コーデック)パケットをデコーダーに送り、非圧縮オーディオをファイルに書き込む
・ストリーミングが停止すると、wavファイルを閉じ、アプリがバックグラウンドでユーザーの録音に成功したことを示すローカル・プッシュ通知を送信する

これにより最初に分かったのは、macOSでは「Bluetoothへのアクセス権限が与えられたアプリは、Siriとの会話や音声入力にアクセスし放題だった」ということだ。さらに悪いことに、「ユーザーがSiriに話しかけたり、音声入力を使うのを待つまでもなく、アプリがオンデマンドでDoAPオーディオを要求することも可能だった」とのことだ。

そこから、他のアップル製品にも影響がないかを確認した結果、iOS 16でも同じ不具合があると発見したとの趣旨が語られている。ともあれ、iPhoneユーザーは早急にアップデートしたほうがよさそうだ。

Source: Guilherme Rambo(Blog)
via: 9to5Mac

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 Shokz初のイヤーカフ型TWS「OpenDots ONE」クラファンに、限定サコッシュ付きプランが追加
2 ハイクオリティでコスパ抜群な4K Mini LED液晶レグザ「85Z770N」を徹底視聴!Hi-Fiオーディオも組み合わせた
3 テクニクス「SL-1200」をデザインモチーフにした機械式腕時計が販売開始。トーンアームが分針
4 【インタビュー】VGP総合金賞受賞、エプソンの「dreamio」シリーズで広がるホームプロジェクターの可能性
5 TCL、最上位7.1.4chサウンドバーのクラファンを4/1より開始。Dolby Atmos/DTS:Xの立体音響に対応
6 キングインターナショナル、4/25に事業を終了。海外高音質レーベルを日本に紹介
7 Amazon、テレビや家電の設置/回収が“110円”で利用できるキャンペーン実施中
8 アキュフェーズ、上位機の技術を踏襲したAB級プリメイン「E-3000」。新サイズに再設計
9 【moraアニソンTOP10】米津玄師×羽生結弦まさかのコラボで話題、『メダリスト』主題歌がトップ!
10 世界初!特殊ガラス振動板搭載のフルレンジ・ユニットがクラファン展開中。清涼感ある高域表現に惚れる
3/14 10:25 更新

WEB