公開日 2016/08/31 12:32
評論家・会田肇が試乗
【動画あり】プジョーのディーゼル車に込められたユニークな“音のこだわり”を体験レポート!
会田 肇
Peugeot(プジョー)のディーゼル車「308GT BlueHDi」には、実は“音”に対するユニークな機能が搭載されているという。今回、AV機器だけでなく自動車関連の評論家ともして活躍する会田肇氏が、同機能を体験した。
■ボタンひとつでエンジン音が激変!?
「これがディーゼルエンジン車?」
今回試乗したプジョー308GT BlueHDiは、日本人の多くが抱いてるディーゼルエンジンに対するイメージを一変する軽快な走りを味合わせてくれた。
これまで日本人にとってディーゼルエンジンと言えば、あまり良い印象は持たれてこなかった。“ディーゼルエンジン→黒い煙を出す→健康被害を引き起こす”という図式が長いこと定着していたからだ。しかし、技術革新が進み、欧州車も日本が定める排出ガス規制基準に適合するディーゼルエンジン車を相次いで輸入されるようになった。マツダが孤軍奮闘する国産勢の中にあって、欧州勢の着実な浸透を見せている状況にあるのだ。
そんな中で今回プジョー308GTをPhile-webで採り上げたのは、他でもない。“音”に対する新たなこだわりを発見したからだ。その“音”とは…エンジン音!!
単純にディーゼルエンジンが発する音に注目したのではない。それは『DYNAMIC MODE』と名付けられた専用モードにした時に聞こえてくる独特のエンジン音だ。この運転中に車内で聞こえてくる独自のエンジンサウンドに、電動化(EV)が進む自動車の世界にオーディオ的な関心を持ったからだ。
もともとプジョー308GT BlueHDiが搭載するエンジンは2.0L 4気筒ディーゼルエンジンで、ディーゼルならではのカラカラとした独特の音がつきまとう。これを嫌う人も少なくないが、実際は一端走り出せばその音はあまりわからなくなる。
とはいえ、そこはディーゼルエンジン、エンジン音が高まるにつれ、唸るような独特の音を発生する。さすがに最高出力で180ps、最大トルクは400Nmという圧倒的なパフォーマンスを発揮するプジョー308GTだけに、これでは済まされないと開発者は考えたのかも知れない。『DYNAMIC MODE』では、まるで「V型8気筒エンジンか?」と思わせる迫力のサウンドを発して楽しめるようになっていたのだ。
その音を楽しむ方法はとても簡単だ。コンソール上にある「SPORT」ボタンを少し長めに押すだけでいい。この瞬間からエンジン音がガラッと変わる。ディーゼルエンジンならではの「ガーガー」とした音が「グォングォン」とスポーツカー並みの音に一変するのだ。
もちろん、この音はエンジンや排気系からではなく、車内のスピーカーから出ている。つまり、エンジン音をサンプリングして作り出された合成音なのだ。それ故、外部に対しては従来のまま。車内にいる者だけがこのサウンドを楽しめるってわけだ。
このサウンドが実に良くできている。アクセルの踏み込み、シフトチェンジに巧みにシンクロして変化するのだ。中でもシフトチェンジした時なんかは、瞬時にエンジン音が高まり、そのサウンドには思わず心が昂ぶってくるほどだ。
高速道路などを含め、クルージングとなるとサウンドの変化は楽しめないが、このサウンドを存分に楽しめるのはエンジンの回転が変化する走りをした時。峠道などはまさにうってつけの場所。一度峠道をこのエンジン音で走れば、また違った世界観が必ずや生まれるに違いない。
そして、このタイプのエンジン音はEV化が進む自動車の世界において、採用が増えていく可能性がある。EVはモーターと走行音しか聞こえないため、長いことエンジン音を体験してきたドライバーにとってはこれに不安を感じる人も少なくないからだ。
もちろん、「エンジン音なんかいらない」という人もいるだろう。そこで、スイッチ一つでエンジン音がON/OFFしたり、好みのエンジン音を追加することが今後増えていくと予想される。プジョー308GTに搭載されたこの機能はその先駆け的存在となる。この辺りがプジョー・ディーラーに行けば体験できるわけだ。
プジョー308GTにはもう一つ音へのこだわりがある。それはオーディオシステムだ。欧州車ながら搭載されたのは、DENON製の9スピーカーHiFiサウンドシステムだ。フルレンジスピーカー、ツイーター、サブウーファーと高出力デジタルアンプを組み合わせており、これもナチュラルで聴きやすいサウンドを奏でる。
主としてジャズ系ソースを聴いてみたが、ベースの膨らみも程よく、ボーカルもキレイの伸びる。低域も高域も出しゃばらず、ドライブ中でも心地よく響かせていた。絶対的なレンジの広さはそれほど感じないまでも、ドライブ中の音楽を聴くには十分なクオリティと感じた次第だ。
CDドライブはコンソールに用意され、USB端子やアナログのAUX-INも並んで準備されていた。ただし、このAUX-INは純正ナビを装着していると機能しないようだ。USB端子ではiPodやUSBメモリーに対応。Bluetoothオーディオも楽しめた。また、テレビ放送はオーディオメニューではなく、カーナビゲーション内のメニューから選ぶようになっていた。
サウンドへのこだわりでドライブの新たな楽しみをグッと引き立てるプジョー308GT BlueHDi。その魅力こそ試乗してみないとわからない。ぜひ最寄りにあるプジョー・ディーラーを訪れて体感することをオススメする。
■ボタンひとつでエンジン音が激変!?
「これがディーゼルエンジン車?」
今回試乗したプジョー308GT BlueHDiは、日本人の多くが抱いてるディーゼルエンジンに対するイメージを一変する軽快な走りを味合わせてくれた。
これまで日本人にとってディーゼルエンジンと言えば、あまり良い印象は持たれてこなかった。“ディーゼルエンジン→黒い煙を出す→健康被害を引き起こす”という図式が長いこと定着していたからだ。しかし、技術革新が進み、欧州車も日本が定める排出ガス規制基準に適合するディーゼルエンジン車を相次いで輸入されるようになった。マツダが孤軍奮闘する国産勢の中にあって、欧州勢の着実な浸透を見せている状況にあるのだ。
そんな中で今回プジョー308GTをPhile-webで採り上げたのは、他でもない。“音”に対する新たなこだわりを発見したからだ。その“音”とは…エンジン音!!
単純にディーゼルエンジンが発する音に注目したのではない。それは『DYNAMIC MODE』と名付けられた専用モードにした時に聞こえてくる独特のエンジン音だ。この運転中に車内で聞こえてくる独自のエンジンサウンドに、電動化(EV)が進む自動車の世界にオーディオ的な関心を持ったからだ。
もともとプジョー308GT BlueHDiが搭載するエンジンは2.0L 4気筒ディーゼルエンジンで、ディーゼルならではのカラカラとした独特の音がつきまとう。これを嫌う人も少なくないが、実際は一端走り出せばその音はあまりわからなくなる。
とはいえ、そこはディーゼルエンジン、エンジン音が高まるにつれ、唸るような独特の音を発生する。さすがに最高出力で180ps、最大トルクは400Nmという圧倒的なパフォーマンスを発揮するプジョー308GTだけに、これでは済まされないと開発者は考えたのかも知れない。『DYNAMIC MODE』では、まるで「V型8気筒エンジンか?」と思わせる迫力のサウンドを発して楽しめるようになっていたのだ。
その音を楽しむ方法はとても簡単だ。コンソール上にある「SPORT」ボタンを少し長めに押すだけでいい。この瞬間からエンジン音がガラッと変わる。ディーゼルエンジンならではの「ガーガー」とした音が「グォングォン」とスポーツカー並みの音に一変するのだ。
もちろん、この音はエンジンや排気系からではなく、車内のスピーカーから出ている。つまり、エンジン音をサンプリングして作り出された合成音なのだ。それ故、外部に対しては従来のまま。車内にいる者だけがこのサウンドを楽しめるってわけだ。
このサウンドが実に良くできている。アクセルの踏み込み、シフトチェンジに巧みにシンクロして変化するのだ。中でもシフトチェンジした時なんかは、瞬時にエンジン音が高まり、そのサウンドには思わず心が昂ぶってくるほどだ。
高速道路などを含め、クルージングとなるとサウンドの変化は楽しめないが、このサウンドを存分に楽しめるのはエンジンの回転が変化する走りをした時。峠道などはまさにうってつけの場所。一度峠道をこのエンジン音で走れば、また違った世界観が必ずや生まれるに違いない。
そして、このタイプのエンジン音はEV化が進む自動車の世界において、採用が増えていく可能性がある。EVはモーターと走行音しか聞こえないため、長いことエンジン音を体験してきたドライバーにとってはこれに不安を感じる人も少なくないからだ。
もちろん、「エンジン音なんかいらない」という人もいるだろう。そこで、スイッチ一つでエンジン音がON/OFFしたり、好みのエンジン音を追加することが今後増えていくと予想される。プジョー308GTに搭載されたこの機能はその先駆け的存在となる。この辺りがプジョー・ディーラーに行けば体験できるわけだ。
プジョー308GTにはもう一つ音へのこだわりがある。それはオーディオシステムだ。欧州車ながら搭載されたのは、DENON製の9スピーカーHiFiサウンドシステムだ。フルレンジスピーカー、ツイーター、サブウーファーと高出力デジタルアンプを組み合わせており、これもナチュラルで聴きやすいサウンドを奏でる。
主としてジャズ系ソースを聴いてみたが、ベースの膨らみも程よく、ボーカルもキレイの伸びる。低域も高域も出しゃばらず、ドライブ中でも心地よく響かせていた。絶対的なレンジの広さはそれほど感じないまでも、ドライブ中の音楽を聴くには十分なクオリティと感じた次第だ。
CDドライブはコンソールに用意され、USB端子やアナログのAUX-INも並んで準備されていた。ただし、このAUX-INは純正ナビを装着していると機能しないようだ。USB端子ではiPodやUSBメモリーに対応。Bluetoothオーディオも楽しめた。また、テレビ放送はオーディオメニューではなく、カーナビゲーション内のメニューから選ぶようになっていた。
サウンドへのこだわりでドライブの新たな楽しみをグッと引き立てるプジョー308GT BlueHDi。その魅力こそ試乗してみないとわからない。ぜひ最寄りにあるプジョー・ディーラーを訪れて体感することをオススメする。