公開日 2018/05/17 08:00
【特別企画】重低音イヤホンシリーズの新モデル
SOLID BASSの新たな最高峰、オーディオテクニカ「ATH-CKS1100X」は “思い切った進化”を果たした
高橋 敦
オーディオテクニカのイヤホンのラインナップの中でも、特に強い音作りの面でのキャラ立ちを与えられているのが、2009年から続く「SOLID BASS」シリーズだ。もうすぐ10周年という事実からも、その重低音サウンドへの支持は明らかだ。
今回紹介する「ATH-CKS1100X」(オープン価格、予想実売価格20,000円前後)は、SOLID BASSの有線イヤホンの最新ハイエンドモデルとなる。先代「ATH-CKS1100」に「X」を1文字付け加えた型番からはバージョンアップモデルのような印象を受けるかもしれないが、その内容は思い切ったフルモデルチェンジだ。
そして、ATH-CKS1100Xにおけるフルモデルチェンジの狙いは、SOLID BASSらしい重低音+高解像度はそのままに、よりコンパクトでフィット感にも優れたイヤホンへの進化を実現することだと言える。
■ベーシックな手法を高度に駆使することで重低音と小型化を両立
従来のATH-CKS1100は、最大12.5mmの大口径ダイナミックドライバーを対向配置させた「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」を採用。ここに、2つのベント(空気孔)を配置して筐体内部の気流をコントロールする「デュアルエアフローベース・ベンティングシステム」を組み合わせて、重厚な低域再生を実現することを最大の目的としていた。
対して今回のATH-CKS1100Xは、ドライバー口径は11mm。やはり大型ドライバーではあるがこれまでよりやや小さくなり、ドライバー数も1基だ。独特のベントシステムも搭載しない。一方で従来機よりも大幅なコンパクト化を実現して、装着感も向上させた。しかしそれでいてそのサウンドは、紛れもなくSOLID BASSだ。
これまでのシリーズでは、良質な重低音の実現のために様々な技術を駆使してきた。しかし、ドライバーの性能やアコースティックチューニングのノウハウが進化した現在では、ベーシックな技術や手法を高度に駆使することで、よりシンプルに整理されたコンパクトな形で、SOLID BASSが追求する重低音サウンドを実現できるようになったと言える。
これは、スピーカーの世界で、振動板素材の進化やコンピューター解析による設計の最適化などによって、別段特別な設計ではない普通の小型ブックシェルフスピーカーでも十分しっかりした低音を出せるようになったことと同様だ。そういう発想から生まれたのが本機なのかもしれない。
■SOLID BASS HDドライバーを搭載。アコースティックも最適化
その「ベーシックな技術や手法を高度に駆使」とは具体的にどのようなものなのかが気になるところだろう。まずはドライバー自体の性能向上。搭載する「SOLID BASS HDドライバー」については、磁力を高める高精度設計の磁気回路により駆動力と制動力を向上。ドライバーそのものによる重低音再生を実現させたという。口径は前述のように11mmだ。
次にアコースティックチューン。導管の内径やイヤピースの高さなどの細部を綿密に調整し、ドライバーから耳の中までの経路の音響を最適化。より多くの高域成分を伝達可能になった。
今回紹介する「ATH-CKS1100X」(オープン価格、予想実売価格20,000円前後)は、SOLID BASSの有線イヤホンの最新ハイエンドモデルとなる。先代「ATH-CKS1100」に「X」を1文字付け加えた型番からはバージョンアップモデルのような印象を受けるかもしれないが、その内容は思い切ったフルモデルチェンジだ。
そして、ATH-CKS1100Xにおけるフルモデルチェンジの狙いは、SOLID BASSらしい重低音+高解像度はそのままに、よりコンパクトでフィット感にも優れたイヤホンへの進化を実現することだと言える。
■ベーシックな手法を高度に駆使することで重低音と小型化を両立
従来のATH-CKS1100は、最大12.5mmの大口径ダイナミックドライバーを対向配置させた「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」を採用。ここに、2つのベント(空気孔)を配置して筐体内部の気流をコントロールする「デュアルエアフローベース・ベンティングシステム」を組み合わせて、重厚な低域再生を実現することを最大の目的としていた。
対して今回のATH-CKS1100Xは、ドライバー口径は11mm。やはり大型ドライバーではあるがこれまでよりやや小さくなり、ドライバー数も1基だ。独特のベントシステムも搭載しない。一方で従来機よりも大幅なコンパクト化を実現して、装着感も向上させた。しかしそれでいてそのサウンドは、紛れもなくSOLID BASSだ。
これまでのシリーズでは、良質な重低音の実現のために様々な技術を駆使してきた。しかし、ドライバーの性能やアコースティックチューニングのノウハウが進化した現在では、ベーシックな技術や手法を高度に駆使することで、よりシンプルに整理されたコンパクトな形で、SOLID BASSが追求する重低音サウンドを実現できるようになったと言える。
これは、スピーカーの世界で、振動板素材の進化やコンピューター解析による設計の最適化などによって、別段特別な設計ではない普通の小型ブックシェルフスピーカーでも十分しっかりした低音を出せるようになったことと同様だ。そういう発想から生まれたのが本機なのかもしれない。
■SOLID BASS HDドライバーを搭載。アコースティックも最適化
その「ベーシックな技術や手法を高度に駆使」とは具体的にどのようなものなのかが気になるところだろう。まずはドライバー自体の性能向上。搭載する「SOLID BASS HDドライバー」については、磁力を高める高精度設計の磁気回路により駆動力と制動力を向上。ドライバーそのものによる重低音再生を実現させたという。口径は前述のように11mmだ。
次にアコースティックチューン。導管の内径やイヤピースの高さなどの細部を綿密に調整し、ドライバーから耳の中までの経路の音響を最適化。より多くの高域成分を伝達可能になった。
- トピック
- AUDIO-TECHNICA
- イヤホン