公開日 2018/11/05 06:30
<山本敦のAV進化論 第168回>
2018年版「ウォークマンAシリーズ」新旧対決! 飛躍を遂げた音質、機能も含めた完成度に太鼓判
山本 敦
ソニーのハイレゾ対応 “ウォークマン” の定番エントリー「Aシリーズ」は、2014年の誕生以来、毎年着実にステップアップを遂げてきたポータブルプレーヤーだ。本連載でも新製品が出るたびに新旧モデルを対決させてきたが、今年も2018年モデルの「NW-A50」と「NW-A40」を比べてみよう。
NW-A50シリーズは外観こそ「NW-A40」シリーズから大きく変わっていないものの、さらなる音質向上と音楽リスニングを楽しくする新機能が追加されている。
それぞれの詳しい内容を、ソニービデオ&サウンドプロダクツでNW-A50シリーズの商品企画を担当する辻 万葉氏と、開発現場の指揮者であるプロジェクトリーダーを務めた若林宏明氏に教えていただき、レビューに肉付けしている。ウォークマンAシリーズを新たに、または追加で購入したいと考えている方の有益なガイドになれば幸いだ。
■2万円で買えるハイレゾ対応ウォークマン
NW-A50シリーズには今年も複数の商品パッケージが出揃った。内容は最も手軽に購入できそうな16GBメモリーで、イヤホンが付属しない「NW-A55」と、64GBの大容量メモリー仕様の「NW-A57」、純正のハイレゾ対応ノイズキャンセリングイヤホンを同梱する「NW-A55HN」「NW-A56HN」のほか、新たに加わるBluetoothイヤホン「WI-H700」をセットにした「NW-A55WI」の5種類だ。
本体のみのNW-A55は、ソニーの直販サイトの販売価格が21,880円(税別)と非常に手頃だ。既にヘッドホンやイヤホンを持っていて、ハイレゾ対応ウォークマンAシリーズが欲しい!という方におすすめだ。
カラーバリエーションはNW-A40シリーズと同じ5色になる。一見すると外観が新旧モデル間で変わっていないようにも見えるが、よく見るとディテールに違いがある。新しいNW-A50シリーズは側面に丸みを持たせて手に馴染みやすくなった。筐体側面に磨きをかけて光沢感を強めている。
■何よりも音質が飛躍を遂げた
新しいNW-A50シリーズが飛躍を遂げた最も重要なポイントは「音質」である。
NW-A40の筐体はダイキャスト鋳造によって成形した内外フレームの2層構造だった。NW-A50はアルミの押し出し材をダイナミックに削り出した一体型シャーシである。上位モデルの「NW-ZX300」を開発した際に編み出した高音質化技術が、弟分のAシリーズに初めて採用された格好だ。
若林氏は「WM1シリーズやZXシリーズのように、ある程度の重さと大きさがあってこそ出せる音を、コンパクトなAシリーズでも実現したいと考えていました。NW-ZX300でアルミ削り出しの一体型シャーシが成功したことで、部品の提供元であるサプライヤーの設備投資ができたことから、NW-A50シリーズにも展開できました」と、グレードアップした経緯を説明する。
金属の密度が高い一体型シャーシになったことで、筐体の抵抗値が下がり、低音の重心が低くなった。縦横方向の音場にもいっそう広がりが生まれた。さらに中高域もクリアで見晴らしが良くなっていると感じる。
ハイレゾ対応のウォークマンは、基板やバッテリーの線材の接続につかう “はんだ” にソニー独自開発の高音質無鉛はんだを使っている。NW-A50シリーズではさらに微量な金をはんだに練りこんだ。これもまた伸びやかな中高域の再現力アップに貢献しているようだ。
若林氏は「音質やデザインに妥協せずに、なおかつ製造コストに響かないようバランスもキープしながらのモノづくり」がAシリーズの担当者に課せられたミッションと語っている。それが大変な苦労であろうことは想像に難くない。
■新旧Aシリーズ「音質対決」
それでは今回も早速、音質対決に移ろう。NW-A50シリーズとNW-A40シリーズの同色モデルをお借りしてみた。外観についても写真で見比べてほしい。
NW-A50シリーズは外観こそ「NW-A40」シリーズから大きく変わっていないものの、さらなる音質向上と音楽リスニングを楽しくする新機能が追加されている。
それぞれの詳しい内容を、ソニービデオ&サウンドプロダクツでNW-A50シリーズの商品企画を担当する辻 万葉氏と、開発現場の指揮者であるプロジェクトリーダーを務めた若林宏明氏に教えていただき、レビューに肉付けしている。ウォークマンAシリーズを新たに、または追加で購入したいと考えている方の有益なガイドになれば幸いだ。
■2万円で買えるハイレゾ対応ウォークマン
NW-A50シリーズには今年も複数の商品パッケージが出揃った。内容は最も手軽に購入できそうな16GBメモリーで、イヤホンが付属しない「NW-A55」と、64GBの大容量メモリー仕様の「NW-A57」、純正のハイレゾ対応ノイズキャンセリングイヤホンを同梱する「NW-A55HN」「NW-A56HN」のほか、新たに加わるBluetoothイヤホン「WI-H700」をセットにした「NW-A55WI」の5種類だ。
本体のみのNW-A55は、ソニーの直販サイトの販売価格が21,880円(税別)と非常に手頃だ。既にヘッドホンやイヤホンを持っていて、ハイレゾ対応ウォークマンAシリーズが欲しい!という方におすすめだ。
カラーバリエーションはNW-A40シリーズと同じ5色になる。一見すると外観が新旧モデル間で変わっていないようにも見えるが、よく見るとディテールに違いがある。新しいNW-A50シリーズは側面に丸みを持たせて手に馴染みやすくなった。筐体側面に磨きをかけて光沢感を強めている。
■何よりも音質が飛躍を遂げた
新しいNW-A50シリーズが飛躍を遂げた最も重要なポイントは「音質」である。
NW-A40の筐体はダイキャスト鋳造によって成形した内外フレームの2層構造だった。NW-A50はアルミの押し出し材をダイナミックに削り出した一体型シャーシである。上位モデルの「NW-ZX300」を開発した際に編み出した高音質化技術が、弟分のAシリーズに初めて採用された格好だ。
若林氏は「WM1シリーズやZXシリーズのように、ある程度の重さと大きさがあってこそ出せる音を、コンパクトなAシリーズでも実現したいと考えていました。NW-ZX300でアルミ削り出しの一体型シャーシが成功したことで、部品の提供元であるサプライヤーの設備投資ができたことから、NW-A50シリーズにも展開できました」と、グレードアップした経緯を説明する。
金属の密度が高い一体型シャーシになったことで、筐体の抵抗値が下がり、低音の重心が低くなった。縦横方向の音場にもいっそう広がりが生まれた。さらに中高域もクリアで見晴らしが良くなっていると感じる。
ハイレゾ対応のウォークマンは、基板やバッテリーの線材の接続につかう “はんだ” にソニー独自開発の高音質無鉛はんだを使っている。NW-A50シリーズではさらに微量な金をはんだに練りこんだ。これもまた伸びやかな中高域の再現力アップに貢献しているようだ。
若林氏は「音質やデザインに妥協せずに、なおかつ製造コストに響かないようバランスもキープしながらのモノづくり」がAシリーズの担当者に課せられたミッションと語っている。それが大変な苦労であろうことは想像に難くない。
■新旧Aシリーズ「音質対決」
それでは今回も早速、音質対決に移ろう。NW-A50シリーズとNW-A40シリーズの同色モデルをお借りしてみた。外観についても写真で見比べてほしい。
- トピック
- SONY
- オーディオプレーヤー
- WALKMAN
- 山本敦のAV進化論