公開日 2020/10/23 06:40
本日発売! 進化点を徹底検証
iPhone 12/iPhone 12 Proレビュー。傑出したカメラから5Gまで、実力を総チェック
山本敦
アップルのiPhone 12シリーズから、6.1インチの「iPhone 12 Pro」と「iPhone 12」が本日10月23日に先行して発売される。気になる2モデルのレビューをお届けする。
iPhone 12 ProとiPhone 12は、2019年に発売されたiPhone 11 Pro、iPhone 11の後継機だ。最新鋭のA14 Bionicチップの搭載やiPhoneとして初の5G対応、HDR動画撮影に対応したカメラ周りの革新にも注目したい。
■大きく変わったデザイン。手に馴染みやすくなった
最初に、大きく変わったiPhone 12シリーズのデザインについて、筆者の感想をお伝えしたい。
側面フレームが緩やかにカーブしていたiPhone 11シリーズに対して、iPhone 12シリーズはエッジを立たせたシャープなルックスになった。iPad Proや新しいiPad Airにも少し似ているし、iPhone 4やiPhone 5のテイストも持ち合わせている。フレームの素材は、iPhone 12がマットに仕上げた航空宇宙産業レベルのアルミニウム、iPhone 12 Proが光沢仕上げの医療グレード ステンレススチールだ。
手に持ってみると、側面のエッジが立っているためか、心地よいグリップ感を得られる。iPhone 12はiPhone 11よりベゼルがスリムなので、同じ6.1インチのディスプレイを搭載しながら、本体はさらにコンパクトだ。また、iPhone 11のディスプレイは液晶のLiquid Retina HDだったが、iPhone 12では有機ELのSuper Retina XDRに変更されている。
iPhone 12 Proはディスプレイが5.8インチから6.1インチにサイズアップしているものの、本体の大きさは縦方向がわずかにストレッチした程度に抑えられている。筆者はこれまでiPhone 11 Proを使ってきたが、iPhone 12/12 Proともに、難なく片手持ちで操作できている。スペック上の質量はiPhone 12 Proが1g軽くなっているだけだが、重心のバランスが良く、ハンドフィットも向上しているので、筆者にはもっと軽くなったように感じた。
iPhone 12 Proの新色「パシフィックブルー」は落ち着いていて品がある。iPhone 12はどちらかと言えばカラフルなモデルにスポットが当てられがちだが、「ブラック」も写真のように、とても深い漆塗りのような黒色だ。実物を見ると所有欲がうずき始めるだろう。
本体の防水対応は、iPhone 11シリーズと同じIP68等級に適合している。等級こそ同じだが、iPhone 11が2m、iPhone 11 Proが4mの最大水深で最大30分間の耐水性能を謳っていたのに対し、iPhone 12シリーズでは最大水深6mにレベルアップしている。
■ブラッシュアップされた暗所撮影。超広角カメラがさらに使いやすくなった
iPhone 12シリーズのカメラは、最新のA14 Bionicチップと連携して高精細な静止画・動画を実現する「コンピュテーショナルフォトグラフィー」を特徴に謳っている。A14 Bionicチップでは、CPU/GPUが最大50%、機械学習処理を引き受ける新型の16コアNeural Engineが80%の性能向上を果たした。
写真については論より証拠ということで、今回は作例を交えながら紹介したい。実際に撮影してみると、暗所の撮影性能向上には特に目を見張るものがあった。
具体的には、新規開発された広角レンズで撮影した際の画質が大きく向上し、暗い場所でも明るく色鮮やかに撮れる。筆者はiPhone 11 Proのカメラ性能にとても満足していたが、iPhone 12 Proの写真・ビデオの仕上がりをみると「まだ上があったのか」と驚愕したほどだ。
iPhone 11シリーズから搭載した、暗所での静止画撮影をサポートするナイトモードは、超広角とフロント側のTrueDepthカメラも含む、全てのレンズで使える。暗い場所でシャッターを切ろうとすると自動でナイトモードが起動し、カメラで撮影した複数の画像をソフトウェア処理により瞬時に合成、それを明るく色鮮やかで精細感に富んだ1枚の画像データに仕上げる。超広角カメラがナイトモード撮影に対応したことで、夜景写真の撮影意欲が刺激される。
露出が異なる複数の画像を撮影したあと、機械学習を活用してベストショットを合成する、最新の「スマートHDR 3」にも対応する。この機能では、明るい場所でも白飛びを抑え、目で見る風景に近いディテールとコントラストのバランスに仕上げてくれる。
また超広角レンズにより被写体を広く捉えた際、ソフトウェアによるレンズ補正のアルゴリズムを改善したことにより、歪みを抑えた自然な写真になる。超広角レンズで撮ったグループセルフィーを家族や友人に送った際に、歪みを指摘されることが減りそうだ。
iPhone 12 ProとiPhone 12は、2019年に発売されたiPhone 11 Pro、iPhone 11の後継機だ。最新鋭のA14 Bionicチップの搭載やiPhoneとして初の5G対応、HDR動画撮影に対応したカメラ周りの革新にも注目したい。
■大きく変わったデザイン。手に馴染みやすくなった
最初に、大きく変わったiPhone 12シリーズのデザインについて、筆者の感想をお伝えしたい。
側面フレームが緩やかにカーブしていたiPhone 11シリーズに対して、iPhone 12シリーズはエッジを立たせたシャープなルックスになった。iPad Proや新しいiPad Airにも少し似ているし、iPhone 4やiPhone 5のテイストも持ち合わせている。フレームの素材は、iPhone 12がマットに仕上げた航空宇宙産業レベルのアルミニウム、iPhone 12 Proが光沢仕上げの医療グレード ステンレススチールだ。
手に持ってみると、側面のエッジが立っているためか、心地よいグリップ感を得られる。iPhone 12はiPhone 11よりベゼルがスリムなので、同じ6.1インチのディスプレイを搭載しながら、本体はさらにコンパクトだ。また、iPhone 11のディスプレイは液晶のLiquid Retina HDだったが、iPhone 12では有機ELのSuper Retina XDRに変更されている。
iPhone 12 Proはディスプレイが5.8インチから6.1インチにサイズアップしているものの、本体の大きさは縦方向がわずかにストレッチした程度に抑えられている。筆者はこれまでiPhone 11 Proを使ってきたが、iPhone 12/12 Proともに、難なく片手持ちで操作できている。スペック上の質量はiPhone 12 Proが1g軽くなっているだけだが、重心のバランスが良く、ハンドフィットも向上しているので、筆者にはもっと軽くなったように感じた。
iPhone 12 Proの新色「パシフィックブルー」は落ち着いていて品がある。iPhone 12はどちらかと言えばカラフルなモデルにスポットが当てられがちだが、「ブラック」も写真のように、とても深い漆塗りのような黒色だ。実物を見ると所有欲がうずき始めるだろう。
本体の防水対応は、iPhone 11シリーズと同じIP68等級に適合している。等級こそ同じだが、iPhone 11が2m、iPhone 11 Proが4mの最大水深で最大30分間の耐水性能を謳っていたのに対し、iPhone 12シリーズでは最大水深6mにレベルアップしている。
■ブラッシュアップされた暗所撮影。超広角カメラがさらに使いやすくなった
iPhone 12シリーズのカメラは、最新のA14 Bionicチップと連携して高精細な静止画・動画を実現する「コンピュテーショナルフォトグラフィー」を特徴に謳っている。A14 Bionicチップでは、CPU/GPUが最大50%、機械学習処理を引き受ける新型の16コアNeural Engineが80%の性能向上を果たした。
写真については論より証拠ということで、今回は作例を交えながら紹介したい。実際に撮影してみると、暗所の撮影性能向上には特に目を見張るものがあった。
具体的には、新規開発された広角レンズで撮影した際の画質が大きく向上し、暗い場所でも明るく色鮮やかに撮れる。筆者はiPhone 11 Proのカメラ性能にとても満足していたが、iPhone 12 Proの写真・ビデオの仕上がりをみると「まだ上があったのか」と驚愕したほどだ。
iPhone 11シリーズから搭載した、暗所での静止画撮影をサポートするナイトモードは、超広角とフロント側のTrueDepthカメラも含む、全てのレンズで使える。暗い場所でシャッターを切ろうとすると自動でナイトモードが起動し、カメラで撮影した複数の画像をソフトウェア処理により瞬時に合成、それを明るく色鮮やかで精細感に富んだ1枚の画像データに仕上げる。超広角カメラがナイトモード撮影に対応したことで、夜景写真の撮影意欲が刺激される。
露出が異なる複数の画像を撮影したあと、機械学習を活用してベストショットを合成する、最新の「スマートHDR 3」にも対応する。この機能では、明るい場所でも白飛びを抑え、目で見る風景に近いディテールとコントラストのバランスに仕上げてくれる。
また超広角レンズにより被写体を広く捉えた際、ソフトウェアによるレンズ補正のアルゴリズムを改善したことにより、歪みを抑えた自然な写真になる。超広角レンズで撮ったグループセルフィーを家族や友人に送った際に、歪みを指摘されることが減りそうだ。