公開日 2022/07/05 09:42
【特別企画】米国では“身近な存在”のPolk Audio
5万円で買えるPolk Audioの“3.1.2ch”サウンドバー「Signa S4」が威力抜群すぎる
秋山 真
Polk Audio(ポークオーディオ)のサウンドバー「Signa S4」。ドルビーアトモスに対応し、上向きのイネーブルドスピーカーを実際に搭載する、3.1.2ch構成のモデルだ。このSigna S4を評論家の秋山 真氏がテスト。元パナソニックハリウッド研究所(PHL)のシニアコンプレッショニストとして米国で過ごした経験をもつ秋山氏が、米国トップシェアのPolk Audioの魅力に触れていく。
「Polk Audioか、懐かしいな」と思われた読者は、かなりベテランのオーディオファンとお見受けする。Polk Audioは1972年に米国ボルチモアで誕生した歴史あるスピーカーブランドで、筆者がオーディオに興味を持ちはじめた中学生の頃のオーディオ専門誌ではその名前をよく見かけたものだ。
一方で、Polk Audioを知らないという読者も多いだろう。それも無理はない。日本では長い間、輸入が途絶えていたのだ。しかし、米国に6年間在住していた私にとって「Polk Audio」はずっと身近な存在だった。
ポークというブランド名は創業メンバーの1人、マシュー・ポーク氏のラストネームから採られたものだ。創業以来50年間、良質なサウンドを良心的なプライスで提供するというクラフトマンシップを貫き通し、大型家電量販店はもちろん、地方の小さな電気屋でも、スピーカーを取り扱っている店ならば必ずと見かけると言って良いほどの、米国を代表するスピーカーブランドである。
そんなPolk Audioが昨年、同じSound Unitedグループに属するディーアンドエムホールディングスの取り扱いで、およそ30年ぶりに日本再上陸を果たした。伝統のコンポーネントスピーカー群も気になるが、今回取り上げるのはサウンドバーの最上位機種「Signa S4」だ。
しかし、最上位といっても実売価格は5万円ほどで、Polk Audioのブランド理念はサウンドバーであっても変わらない。ライバルがひしめき合うサウンドバー市場において、Signa S4がどのようなイマーシブ体験をさせてくれるのか楽しみだ。
最初に注意点から。Signa S4はドルビーアトモスに対応しているが、HDMI端子はeARC対応の1系統のみ。これをテレビと繋ぐわけだが、テレビ側がARCのみの対応(非eARC)だとアトモスの伝送ができない場合が多い。
ARCの規格自体はドルビーデジタルプラス(ロッシー)を用いたアトモス伝送にも対応しているが、どうやらマンダトリー(必須条件)ではないようで、一部のテレビでは伝送可能な場合があるものの、以前マランツ「MODEL 40n」のレビューでも紹介したように、ARCがTOSリンクや同軸出力の代替手段として設計されたテレビではドルビーアトモス非対応と考えた方がいい。
もちろんeARC対応のテレビであれば基本的に大丈夫だが、どちらにしても、アトモス対応サウンドバーを購入する際には、今お使いのテレビがアトモス伝送に対応しているかをメーカーに確認することを推奨したい。拙宅のリビングで使用中のレグザ「55X8400」(非eARC)もアトモス伝送には非対応なので、今回の取材ではeARC対応の「55Z670K」をお借りしている。
「Polk Audioか、懐かしいな」と思われた読者は、かなりベテランのオーディオファンとお見受けする。Polk Audioは1972年に米国ボルチモアで誕生した歴史あるスピーカーブランドで、筆者がオーディオに興味を持ちはじめた中学生の頃のオーディオ専門誌ではその名前をよく見かけたものだ。
一方で、Polk Audioを知らないという読者も多いだろう。それも無理はない。日本では長い間、輸入が途絶えていたのだ。しかし、米国に6年間在住していた私にとって「Polk Audio」はずっと身近な存在だった。
ポークというブランド名は創業メンバーの1人、マシュー・ポーク氏のラストネームから採られたものだ。創業以来50年間、良質なサウンドを良心的なプライスで提供するというクラフトマンシップを貫き通し、大型家電量販店はもちろん、地方の小さな電気屋でも、スピーカーを取り扱っている店ならば必ずと見かけると言って良いほどの、米国を代表するスピーカーブランドである。
そんなPolk Audioが昨年、同じSound Unitedグループに属するディーアンドエムホールディングスの取り扱いで、およそ30年ぶりに日本再上陸を果たした。伝統のコンポーネントスピーカー群も気になるが、今回取り上げるのはサウンドバーの最上位機種「Signa S4」だ。
しかし、最上位といっても実売価格は5万円ほどで、Polk Audioのブランド理念はサウンドバーであっても変わらない。ライバルがひしめき合うサウンドバー市場において、Signa S4がどのようなイマーシブ体験をさせてくれるのか楽しみだ。
まずはテレビの「eARC」対応をチェック
最初に注意点から。Signa S4はドルビーアトモスに対応しているが、HDMI端子はeARC対応の1系統のみ。これをテレビと繋ぐわけだが、テレビ側がARCのみの対応(非eARC)だとアトモスの伝送ができない場合が多い。
ARCの規格自体はドルビーデジタルプラス(ロッシー)を用いたアトモス伝送にも対応しているが、どうやらマンダトリー(必須条件)ではないようで、一部のテレビでは伝送可能な場合があるものの、以前マランツ「MODEL 40n」のレビューでも紹介したように、ARCがTOSリンクや同軸出力の代替手段として設計されたテレビではドルビーアトモス非対応と考えた方がいい。
もちろんeARC対応のテレビであれば基本的に大丈夫だが、どちらにしても、アトモス対応サウンドバーを購入する際には、今お使いのテレビがアトモス伝送に対応しているかをメーカーに確認することを推奨したい。拙宅のリビングで使用中のレグザ「55X8400」(非eARC)もアトモス伝送には非対応なので、今回の取材ではeARC対応の「55Z670K」をお借りしている。
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