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公開日 2022/12/09 06:30
最多5モデルが金賞を獲得

VGP2023を席巻! Polk Audioのスピーカーが世界中で評価される理由

大橋伸太郎

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2020年に日本に再参入したアメリカトップシェアを争う「Polk Audio(ポークオーディオ)」。 創業当時から「学生でも買える最高のスピーカー」を開発理念に掲げており、その高いコスパからVGPアワードを席巻! ピュアオーディオのパッシブスピーカー全14部門で最多の5モデルが金賞を受賞。その理由を解説します。


世界で認められた音質とコスパが日本でも人気に



この2年間で日本市場でめざましく台頭したハイファイスピーカーブランドがある。アメリカのPolk Audioだ。同社は1980年代にいちど日本に導入されている。トップブランドにかけ上がったスピーカーの日本上陸は、当時オーディオ専門誌をおおいに賑わせた。

当時、若いいちオーディオファンだった筆者は、そのブランド名に疑問を感じた。PORKでなくPOLKで、それが青年創業者の名であるとは、知る由もなかった。日本に上陸したものの、大手総合商社の輸入販売だったことがマイナスに作用した。オーディオのブランディングは一朝一夕に成らないが、地道なプロモーションは算盤勘定に合わなかったのだろう。数年で撤退し、ながく不在が続いていた。

その間海外では、Polk Audioの躍進は休むことがなかった。2012年には北米でトップシェアを争うまでに成長。2019年にはヨーロッパ市場にも再参入し、EISA AWARDを受賞している。

Polk Audioは、ジョンズ・ホプキンス大学で物理を学ぶ3人の大学生が「自分たちが購入できる最高のスピーカー」をめざして1972年に起業した。スピーカーサイエンスに立脚した理詰めの開発手法からも、アメリカのニューウェーブスピーカーの一社だが、ハイエンドになることを潔しとせず、ミュージックラヴァーの伴侶を忘れなかった。音楽大国北米のスピーカー市場は日本で想像がつかないほど大きい。いいものを安く、が多販効果で可能なのだ。サイエンスと音楽性が両立したスピーカーをリーズナブルな価格で提供するという、初心に根ざした良品思想をいまも貫く。

Polk Audioの創業メンバー

そのPolk Audioが2020年にディーアンドエムホールディングスによって、日本に捲土重来を果たす。なお、サウンドユナイテッド傘下で両社はアライアンス関係にある。リスニングスタイルが大きく変化しているいま、経験豊かなD&Mの力によって、Polk Audioの実力を日本のオーディオファン、そして広くミュージックラヴァーに伝えられる意義は大きい。

日本への再上陸にあたり、同社の広いレンジの中から選ばれたのは、「Signature Elite」(シグネチャーエリート)シリーズと、上位機種の「Reserve」(リザーブ)シリーズ。D&Mの努力で着実に信頼を獲得しており、評論家と販売業界合同の投票で選ぶアワード「VGP2023」で5機種が価格セグメント別ランキング1位に選ばれた。

その中で、コンパクトブックシェルフ「R200AE」の審査員特別賞受賞が光る。創業50周年にあたって開発されたアニバーサリーモデルで、音の良さが審査員に感銘を与えたのである。

50周年モデル「R200AE」が審査員特別賞を獲得した(すでに限定数終了済み)

オリジナル技術の結晶「Reserve」

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