PR最多5モデルが金賞を獲得
VGP2023を席巻! Polk Audioのスピーカーが世界中で評価される理由
Polk Audioオリジナル技術の結晶「Reserve」シリーズ
まずR200AEのベースになった「R200」から紹介しておこう。高域ユニットにピナクルリングラジエーター、低域ユニットにコンピューター解析で生まれた振動板形状のタービンコーン、さらにXポートテクノロジーを備えバスレフポートとエンクロージャーの不要共振を排除するなど、小なりとも同社のテクノロジーが凝縮した、Reserveシリーズのコンパクトブックシェルフだ。
クラシックピアノ曲の響きの忠実性は最前線インターナショナルだが、母国音楽のジャズを聴くとやはりアメリカのスピーカーだ。音離れが良く、ボーカルが飛んで来る。リングラジエーターはレスポンスの良さがわかるし、ビッグバンドの金管が頭打ちにならず歪まず明澄で、快活さが魅力的。アコースティックベースが太く、ブンブン鳴る低域に重点を置いたエンクロージャー設計である。
このR200のネットワークに、ポリプロピレンフィルムコンデンサーと空芯コイルを使い、グレードアップしたのがR200AEだ。キャビネットの仕上げも、板厚の厚いMDFをプレミアムビニールシートで覆うR200とは異なり、突板仕上げを採用。背面にマシュー・ポークのサイン入りシリアルプレートが付く。
クラシックピアノ曲は厚みと力強さが増していて、細かいパッセージの粒立ち、音の輪郭の鮮明さも向上。ジャズヴォーカルはベースモデルの華やかさに比べ落ち着いてしっとりしたバランスで、R200より一回り大きな音楽を聴かせる価格だと疑わせる密度だ。しかし残念ながら世界1000本の限定生産で、日本向けの150本はすでに売れてしまって買えないということだ。
「スピーカーシステム/フロア型(ペア20万円以上30万円未満)」部門で金賞に輝いた「R600」。 2.5ウェイのフロア型でピナクルリングラジエーター、タービンコーンを採用。エンクロージャー底部にポートを持つダウンファイアリング方式だが、ポートノイズ(風切り音)を減らす設計(パワーポート2.0)がこらされている。
ビッグバンドの金管は光沢があるが、下品なきらびやかにならず、のびやかでウォーム、音が決して籠らない。低域の量感はもはや圧巻。対容積でこれだけ量感を得ているスピーカーシステムは少なく、設置場所の条件次第でやや持て余すかもかもしれない。
次ページベスト・イン・クラスを実現「Signature Elite」