公開日 2023/12/30 07:10
2023年もあとわずか。近年は、ジャズやクラシックの名盤をレファレンスソフトとして使用するだけでなく、J-POPやロック、アニソン、EDMなど“今の楽曲”で試聴レビューを行うケースも増えてきています。
そこで本稿では、ファイルウェブにて活躍中のオーディオ評論家の方々に、この2023年にリリースされた楽曲の中から「オーディオ機器のレビューで使ったリファレンス曲」をピックアップしていただきました。
楽曲の聴きどころや、楽曲のどの部分でオーディオ機器の各性能を測れるかなど、オーディオ評論家だからこそ語れるリファレンスポイントの解説、また個人的な思い入れについてのコメントもいただきました。
そして読者の方も試聴しやすいよう、Apple Musicにて皆さんがピックアップした楽曲をまとめたプレイリストをご用意。(一部未配信の曲を除く)。店頭でイヤホンの試聴をする際や、お持ちのオーディオ機器の性能チェックとして聴くときの参考として、ぜひご活用ください!
編注:ご執筆いただいた先生方は製品評価の際、今回ご紹介する楽曲以外にも往年の名盤、評価の高い高音質盤など幅広く使われており、ご紹介する楽曲のみで試聴を行っているわけではない旨ご承知いただけますと幸いです。
選考基準 ・2022年12月頃-2023年11月頃にかけてリリースされた、またはタイアップに使用されるなどで日の目を見た楽曲であること
※基準から外れているが取り上げたい曲がある場合、1曲までなら可
・選曲数は1人あたり最大3曲
・あくまで「オーディオ機器の試聴に用いた曲」であり、「オーディオ的に高音質か」は必ずしも重視しない
・CDやサブスク、ハイレゾなどの媒体形式は不問。ただし媒体形式もポイントとなる場合、その旨を記載する
山本敦先生、高橋敦先生、草野晃輔先生の選んだ曲を紹介するPart.1はこちら
野村ケンジ先生が選ぶリファレンス曲
野村先生が執筆したレビュー記事はこちら
YOASOBI 「アイドル」
宇多田ヒカル「BADモード」や安月名莉子「かたち」、上田麗奈「リテラチュア」、小林研一郎&チェコ・フィル「ドヴォールザーク第9番新世界より」など、定番の試聴曲はそう変わらず。
そこで、今年最も多くの人に聴かれただろう「アイドル」を試聴曲のひとつとして追加した。
実は、過去のYOASOBI楽曲に比べると、クセ弱めのバランスに纏められているので、大概のオーディオ製品で良好な音を聴くことができた。逆にいえば、この曲を聴いて“どこかが違う”と思う場合、かなり特徴的なバランスやチューニングに仕立てられているということ。製品の音色傾向が分かりやすい最初の1曲として、なかなか重宝した。
もうひとつ、YouTubeの「アイドル」ライブ映像も多用している。こちら、レーザーや照明などによって明暗の激しい映像となっているため、ディスプレイの基礎体力が把握しやすかったいっぽうで、声のリアルさやドラムのグルーブ感など、サウンド面でもよい判断材料になってくれた。
中野家の五つ子 「五等分の未来」
左右定位、位相、女性ヴォーカルの特徴(どういった声を得意とする製品か)の確認が僅か20秒でおこなえる、サウンドチェックの最初の曲にもってこいの1曲。
実は、アニメ『五等分の花嫁』OPテーマは最初の「五等分の気持ち」から左から右へひとりずつ声を出していくのが決まりとなっているようで、サブスク等であっても(「五等分の気持ち」か「五等分の未来」または映画主題歌「五等分の軌跡」)必ず見つけられたので、あらゆる出先で重宝した。
ちなみに、声優それぞれの声が最も特徴的なのは「五等分の軌跡」、定位感がしっかりしているのは「五等分の気持ち」、総合的な良質さでは「五等分の未来」と、各楽曲ごとにちょっとした違いがあるので、好みの楽曲を選んで欲しい。
評論家は「曲のどんなポイント」を聴いている?
ヨルシカ、五等分の花嫁、野田愛実……オーディオ評論家が試聴に使った2023年の曲はこれだ!【Part.2】
野村ケンジ/生形三郎/海上忍/岩井喬※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます
2023年もあとわずか。近年は、ジャズやクラシックの名盤をレファレンスソフトとして使用するだけでなく、J-POPやロック、アニソン、EDMなど“今の楽曲”で試聴レビューを行うケースも増えてきています。
そこで本稿では、ファイルウェブにて活躍中のオーディオ評論家の方々に、この2023年にリリースされた楽曲の中から「オーディオ機器のレビューで使ったリファレンス曲」をピックアップしていただきました。
楽曲の聴きどころや、楽曲のどの部分でオーディオ機器の各性能を測れるかなど、オーディオ評論家だからこそ語れるリファレンスポイントの解説、また個人的な思い入れについてのコメントもいただきました。
そして読者の方も試聴しやすいよう、Apple Musicにて皆さんがピックアップした楽曲をまとめたプレイリストをご用意。(一部未配信の曲を除く)。店頭でイヤホンの試聴をする際や、お持ちのオーディオ機器の性能チェックとして聴くときの参考として、ぜひご活用ください!
編注:ご執筆いただいた先生方は製品評価の際、今回ご紹介する楽曲以外にも往年の名盤、評価の高い高音質盤など幅広く使われており、ご紹介する楽曲のみで試聴を行っているわけではない旨ご承知いただけますと幸いです。
※基準から外れているが取り上げたい曲がある場合、1曲までなら可
・選曲数は1人あたり最大3曲
・あくまで「オーディオ機器の試聴に用いた曲」であり、「オーディオ的に高音質か」は必ずしも重視しない
・CDやサブスク、ハイレゾなどの媒体形式は不問。ただし媒体形式もポイントとなる場合、その旨を記載する
野村先生が執筆したレビュー記事はこちら
宇多田ヒカル「BADモード」や安月名莉子「かたち」、上田麗奈「リテラチュア」、小林研一郎&チェコ・フィル「ドヴォールザーク第9番新世界より」など、定番の試聴曲はそう変わらず。
そこで、今年最も多くの人に聴かれただろう「アイドル」を試聴曲のひとつとして追加した。
実は、過去のYOASOBI楽曲に比べると、クセ弱めのバランスに纏められているので、大概のオーディオ製品で良好な音を聴くことができた。逆にいえば、この曲を聴いて“どこかが違う”と思う場合、かなり特徴的なバランスやチューニングに仕立てられているということ。製品の音色傾向が分かりやすい最初の1曲として、なかなか重宝した。
もうひとつ、YouTubeの「アイドル」ライブ映像も多用している。こちら、レーザーや照明などによって明暗の激しい映像となっているため、ディスプレイの基礎体力が把握しやすかったいっぽうで、声のリアルさやドラムのグルーブ感など、サウンド面でもよい判断材料になってくれた。
左右定位、位相、女性ヴォーカルの特徴(どういった声を得意とする製品か)の確認が僅か20秒でおこなえる、サウンドチェックの最初の曲にもってこいの1曲。
実は、アニメ『五等分の花嫁』OPテーマは最初の「五等分の気持ち」から左から右へひとりずつ声を出していくのが決まりとなっているようで、サブスク等であっても(「五等分の気持ち」か「五等分の未来」または映画主題歌「五等分の軌跡」)必ず見つけられたので、あらゆる出先で重宝した。
ちなみに、声優それぞれの声が最も特徴的なのは「五等分の軌跡」、定位感がしっかりしているのは「五等分の気持ち」、総合的な良質さでは「五等分の未来」と、各楽曲ごとにちょっとした違いがあるので、好みの楽曲を選んで欲しい。