7月11日に発売される「iPhone 3G」の料金プランがソフトバンクモバイルより発表されました。詳細は
こちらに記載したとおりですが、「新スーパーボーナス」を適用した場合、端末の実質価格が8GBモデルで約23,000円に抑えられることが話題になっています。
もともとiPhoneの購入を考えていたこともあり、今回のプランをじっくり検討してみたのですが、率直に言って、かなり負担が大きいと感じます。まず、基本使用料に加えてデータ定額サービス「パケット定額フル」や「S!ベーシックパック(i)」への加入が義務づけられたことにより、月額使用料は最低でも7,280円が必要となります。
さらに、これに端末の割賦価格が上乗せされます。8GBモデルを「新スーパーボーナス」(24回払)で購入した場合の毎月の支払金額は960円なので、先ほどの7,280円と合わせ、8,240円を毎月支払う必要が出てきます。つまり、2年間でソフトバンクモバイルに支払う金額は、8,240円×24回=197,760円。約20万円もの額に達します。
また、これは基本使用料を「ホワイトプラン(i)」に設定した場合の価格なので、通話料は別途必要となります。ソフトバンク同士なら1〜21時まで通話無料ですが、それ以外の時間帯や、他のキャリアにかけた場合は、21円/30秒の通話料がかかります。
ちなみに、私の現在のキャリアはソフトバンクで、ホワイトプランに加入しています。端末は「911SH」で、「新スーパーボーナス」(24回払)で購入。通話はあまりせずにメールが主なので、現在の月額支払額は3,000円台に収まっています。あと半年くらいで割賦支払いが終わるので、そこでiPhone 3Gの購入を検討していました。
料金発表前の私の計画では、iPhone 3Gには無線LANも内蔵されているので、通信が必要な場合は安価な無線LANサービスを利用しようと考えていたのですが、強制的に3Gでのデータ通信が義務づけられたことで、こういう使い方はあまり意味がなくなります。また、ふだんはiPod代わりに使おうと思っていたのですが、8GBでは容量が足りません。16GBモデルを購入するのであれば、さらに毎月の負担額は500円程度上がります。
このような料金プランになった以上、iPhoneを購入するのであれば、データ通信を使いまくって元を取るしかありません。ただし、これもどこまで活用できるか疑問です。会社にも家庭にもパソコンがあるのは今や当たり前ですから、わざわざ3.5インチの画面でウェブを見る必然性があまりありませんし、App Storeや、iTunes Storeでのダウンロードを行うにしても、その分コンテンツ代金が嵩みます。そもそも、楽曲ダウンロードなどはPCでも行えます。
以上のようなことを考えた結果、いっそのこと、iPod touchを購入した方が得ではないかと思うようになりました。安いところなら32GBモデルが5万円前後で購入でき、毎月の使用料も必要ありません。無線LANでウェブブラウジングもできるし、iPhone向けのアプリケーションも、その多くがiPod touchで動くはずです。連絡先やメールなどをPCと同期できる「Mobile Me」にも対応と、電話機能さえ考えなければ、性能面ではそれほど引けを取りません。
色々熟慮を重ねた上の価格設定だということはわかりますが、たとえば一括払いで購入した場合はデータ定額プランへの加入を免除するなど、もう少し柔軟な料金プラン設定を追加してもらいたいと切に望みます。
(風間)